「羽生結弦の金メダル」と「くまのプーさんのぬいぐるみ」の関係
羽生結弦が雄叫びを上げる
そのヨコには早くも「黄色い物体」が落ち始めている
やがて、氷上が黄色く丸く愛らしい物体で埋め尽くされていく。
それを、清楚な淡いブルーで統一した少女スケーター達が颯爽と滑ってきては、一つ一つ回収する。
宇野昌磨は最初の「4回転」を失敗して笑えたと語ったが、僕が観ていて笑えたのはこの場面だ。
2018年2月16日
平昌五輪フィギュアスケート個人男子
平昌五輪フィギュアスケート個人男子
ショートプログラムを完璧な演技で終えた羽生結弦。
大量の「プーさんのぬいぐるみ」が投げ込まれる
そして、金メダルを巡る勝負のあやは前日から始まっていた。
2月15日
ショートプログラム(SP)前日インタビューに臨んだネーサン・チェン(米国)は「羽生が滑ったあとはクマのぬいぐるみが投げ込まれることはわかっている。間が空くと思うので、その時間を使って落ち着きたい」と語っていた。
そしてそれは翌日、現実となった。
いわゆる「織り込み済み」
ところが、直後滑走のネーサン・チェンはすべてのジャンプで失敗。
「どうした?ネーサン・チェンっ!」
NHKの実況アナウンサーが訝しむ。
82.27点で17位。首位羽生結弦の111.68点とは「29点」の大差がつき、金メダルの望みは絶たれた。
今大会、羽生結弦の金メダルを阻む最大のライバルとして名前が挙がっていたネーサン・チェン。
羽生結弦が大けがのブランク後、完璧に滑ったことも驚きだが、それ以上に「金」候補の1人であるネーサン・チェンが、SPで脱落したことは大きな驚きだった。
ネーサン・チェンが「消えた」ことは、羽生結弦、ハビエル・フェルナンデス、宇野昌磨を心理的に楽にさせたはずだ。
羽生結弦にとってみれば「無理をしなくてもミスなく滑ればチャンスがある」という展開になった。
2月17日
フリーでは一転、ネーサン・チェンが「4回転を5回」成功させて、フリー滑走者中の最高点(215.08)を獲得した。
フリーだけをみれば、羽生結弦の206.17を「9点」近く上回っており、SPで僅差につけていれば、金メダルの行方は混沌としていた。
「くまのプーさん」投げ入れは、羽生結弦が「プーさんの大ファン」を公言して以来、羽生結弦演技後のお約束となっている。
他の選手にもぬいぐるみは投げられるが、淡い色のぬいぐるみは氷上で映えない。
一方「黄色くて」「丸い」プーさんは、圧倒的に氷に映える。
投げ入れられた一匹、一匹のプーさんが「投げるのかよ」とか「ディズニーキャラクターでこの大きさの商品はけっこう高いんだぞ~」と語っているよう。
画面いっぱいに愛くるしさが広がり、笑える。
羽生結弦が会場のファンに笑顔を振りまいている。
その時、大量のプーさんは1カ所に集めらて、ビニル袋に収まっていた。
「くまのプーさん」達は、大会開催地で地元のファンにプレゼントされるらしい。
地元の子どもたちにとって、羽生結弦の金メダルに絡んだ「幸運のプーさん」を我が家に迎えることは、大きな喜びに違いない。
もらったよい子たちの行く末に、幸せ多きことを祈る。
「宇野にも投げてやれよ」
と呟いたのは僕だけだろうか・・
「宇野にも投げてやれよ」
と呟いたのは僕だけだろうか・・
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