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2018年6月17日 (日)

世界3位との戦いで堅い守備を確信したポルトガル

W杯2018ロシア大会開幕
2年前のユーロ2016で欧州王者になったポルトガルは「W杯初制覇」に挑む。
前回大会までであれば「優勝候補ポルトガル」と書いていても、どこか嘘くさかった。
そういう意気込みであるとか、そういう可能性もあるという類いだ。
しかし今は違う。
ビッグタイトルを獲得したチームは、メディアからも世界中のファンからも一目置かれる。
そして、ポルトガルはそんな「印象評価」「風評」だけではない、本物の力を積み上げてきた。


Jリーグは2月に始まり12月に終わるが、欧州サッカーは8月に始まり5月に終わる。
欧州シーズン終了後に招集したポルトガルチーム。
W杯直前のテストマッチは3試合

【1】5月28日
ポルトガル 2-2 チュニジア

【2】6月2日
ベルギー 0-0 ポルトガル

【3】6月7日
ポルトガル 3-0 アルジェリア


【2】ベルギー戦はDAZNで生配信された。
ベルギーはFIFA国別ランキング3位。
手の内を隠したいこの時期、世界3位と4位の対戦が組めることに驚く。
両国は「サッカー友好条約」でも結んでいるのか。

この試合、CL決勝を終えたばかりのロナルドは招集されていない。
ここ2年ポルトガルの攻撃スタイルといえば「ロナルドがなんとかしてしまう」もの。
ロナルドが居ない試合の攻撃は「万が一、ロナルドが欠場した場合のテスト」に過ぎない。

双方とも「果敢な攻めは止めましょう」と申し合わせていたような消極的姿勢だったが、ベルギーという質の高い相手とのテストにより、ポルトガルチームは守備のクオリティを確信することができた。


【3】アルジェリア戦
ロナルドが合流
<スタメン>
GK パトリシオ
DF ソアレス ぺぺ ゲレイロ アウベス
MF シウバ モウチーニョ カルバーリョ フェルナンデス(1)
FW ゲデス(2) ロナルド
( )数字はゴール数



6月13日(W杯開幕2日前)
スペインのロペテギ監督が解任された。
12日、ジダンが監督を退任したレアル・マドリーの後任監督に就任が発表されたためだ。

かつて「2008ユーロ」でポルトガルに似たようなことがあった。
優勝に向けて勝ち進んでいた時、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督が大会終了後、チェルシー(英国プレミアリーグ)監督に就任することをbチェルシー側が発表してしまったのだ。
スコラーリは解任こそされなかったが、そこからチームは調子を落とし敗退した。

監督が交代しても「ピッチで戦うのは選手だ」という耳にタコが10個くらいできた意見があるが、それは禅問答だ。
個人技+セットプレーの集積である野球とは違い、サッカーは3つのトラック×3つのエリアで11人の選手をどう動かすかを監督が決めるスポーツ。
(ジョゼップ・グアルディオラは9トラックらしい)
そこに相手11人との兼ね合いもあり、戦術は戦況に応じて変えなければならない。

「1点ビハインド、ノーアウトでランナーが出たら、ここは送り」
と90%以上のファンと監督の考えることが一致してしまう「打つ手が乏しい」野球。
少なくとも試合の中での監督の比重は格段に違う。

W杯2018 ポルトガルの軌跡

ユーロ2016 ポルトガル優勝の軌跡

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