「考えて理解してまとめ直す」ことで覚えていく
何事も理解して腑に落ちないと動けない、いわゆる「頭でっかち」な僕は、系統的に学ぶことが嫌いではない。
それが、横文字専門用語の羅列であったり、数学や化学のように数字や記号で書かれているとお手上げだが「MIND-SA」は紛れもなく日本語でシンプルに書かれていた。
僕は「考えて理解してまとめ直す」ことで覚えていく
これは中学校の時から変わらない。
当時はほぼすべての授業を寝ていて、定期試験前日いわゆる「一夜漬け」の時に初めて教科書を見るのが常。
試験まであと数時間となっている時も、僕は考えをまとめるノートを作った。
試験開始まで、そのノートを見返す時間はないかも知れない。
それでも、まとめて書き込まないと気が済まない。
MIND-SAのテキストで理解したことを、エクセルブックでまとめていく。
中学校の頃はパソコンはおろか「消えるペン」フリクションもなかったので、ノートに書き込むのは一発勝負。
だからこそ、脳の回転数が上がったかも知れないが、やはり、書き直せるに越したことはない。
これについて、村上春樹がとてもいい文章を残しているので、少々長くなるが引用する。
(引用ここから)
文章を書くというのはとてもいいことだ 。少なくとも僕にとってはとてもいいことだ 。最初にあった自分の考え方から何かを 「削除」し、そこに何かを「挿入」し 「複写」し「移動」し「更新して保存する」ことができる 。そういうことを何度も続けていくと 、自分という人間の思考やあるいは存在そのものがいかに一時的なものであり 、過渡的なものであるかということがよくわかる
(引用ここまで)
「遠い太鼓」村上春樹
「遠い太鼓」は村上春樹が「ノルウェイの森」を書くために欧州に長期滞在していた時に綴った日々のメモをまとめた随筆。
僕は「村上主義者」ではないので、村上個人の暮らしに興味は無いが、物書きが日々こんな暮らしをして、どう考えているのかが読者に対して親切に書かれている文章はとても勉強になるし、そもそも楽しい。
僕はこの文章をいつも目の届くところに置き、折に触れて読み返している。
数年の間「削除」「更新」「移動」などを繰り返した末、僕の中でのMIND-SAは諳んじることができるまでに脳に定着した。
この時、学んだ理論は大きなプロジェクトに関わることがなくなった今でも、身近な分析に役立てている。
違う言い方をすると、MIND-SAという基礎がなければ、僕にとってのこの20年はまったく違ったものになっていただろうし、これからの数十年も大きく違うだろう。
MIND-SAを教えてくれた権田さん
人に厳しいことを言えば「嫌われる」「波風が立つ」リスクをものともせず言ってくれた「アマチュアの詳しい人とプロは違うんだよ」という名言を生涯忘れない。
と、ここまで書いたが、これでは「権田さんへの恩義」「MIND-SAへの恩義」であり「トランスコスモスへの恩義」ではない。
話しはつづく。
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