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2018年12月29日 (土)

V・ファーレン長崎30点 スポーツを支える文化

3位
V・ファーレン長崎ゼイワンで30点

初めてゼイワンに昇格したV・ファーレン長崎は、勝ち点30を獲得したが18位(最下位)となり、1年でJ2降格となった。
J1史上、最下位の勝ち点30は史上最高。2018年のゼイワンはクラブの力が拮抗し、最終節まで6クラブに降格の可能性が残るという激戦だった。
「ゼイワン」とはクラブの経営者である高田明社長が「J1」と言う時の訛りで、長崎のファン・サポーターだけが「ゼイワン」を常用している。

長崎のチームスローガンは「正々道々」
フェアプレーに徹し、苦境にも下を向かず立ち向かう。
FW澤田崇は一年間を無警告で終え、ゼイワンのフェアプレー賞を受賞した。

被爆県である長崎は平和を旗印としており、スポーツを通して平和をアピールしている。
2015年からは期間限定で「平和祈念ユニフォーム」を着用。
毎年、異なるデザインのユニフォームを作る。
2018年はサンフレッチェ広島もこれに倣い、8月の対戦は「ピースマッチ」と銘打って行われた。



長崎はゼイワンで最下位
ということはゼイワンカテゴリーでは「弱いチーム」ということになる。
それでは、J2に戻るとファンはいなくなるのかというとそうではない。
そこで問われるのが「支えるスポーツ」文化の成熟度合いである。

「弱いから応援しない」
「有名な人(上手い人)がいないから応援しない」
そう考える人が一定の割合でいることは確かだ。
そういう人は、スタジアムに足を運ばないだろうし、DAZNにだって入らないだろう。

弱くても応援する
有名な人が出て行っても、残ってくれた人、来てくれた人を応援する
そう考える人が、少しずつ増えている


これから先、V・ファーレン長崎にはサッカー専用スタジアム建設という希望が待っている。
手倉森誠新監督は「J1で優勝争いをする」と宣言している。
ただ、強くなった時に集ってくる人は、弱くなるとまた離れて行く人だ。

高田明社長は常日頃「サッカーには夢がある」と言い続けている。

勝っても負けてもいい
平和な日本だから娯楽がある
それに一喜一憂できる
それこそが夢だ
その夢を共有する人が増えたところに「文化」が生まれる

長崎に、日本に「スポーツを支える文化」が根付く日に向けて、何ができるかを考え始めた2018年だった。

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