旅の想い出は頭ヶ島天主堂ステンドグラスの栞
五島で暮らしたことで、僕は性格がねじ曲がった
それまではもっと、楽観的で自由奔放だったのに
五島に行くことがなければ、もっと楽な人生が送れた
五島での暮らしでいい想い出はない。五島の暮らしは悪いことばかりだと思って、この40年を生きてきた・・
だが、悪いことばかりでもない
今こうして空想力を働かせ、他人の気持ちを深読みすることで、文章を書くことについて言えば、視点が多面的になっている。
それは、五島に住んだ時に身につけた性質と言える。
朝7時、島内放送が流れているが内容は聞き取れない。
そこに住む人たちがいて、その集落を維持していこうと努力している人たちがいる
三日間住むと名残惜しい。
ずいぶん久しぶりに訪れた僕を、この島は受け入れてくれた。
でも僕はここにこの気持ちを置いていく。
また明日からも目の前の1分に集中する。
僕を育ててくれてありがとう
僕はこの島で受けたいろいろな苦しかったこと、その人たち全て許す。そしてみんなに感謝している。
三泊四日お世話になったお礼を述べて、フロントで鍵を返す。
冷蔵庫は最初から空っぽだし、変なビデオ設備はなかったので、精算は発生しない。

浦浜のバス停で青方から来るバスを待つ
有川港行きの西肥バスは他に乗客はなく、370円でバス一台貸し切る恰好になった。
旅の終わりに、有川港ターミナルの土産物屋で自分用の記念品を探す。
旅の記念品として蒐集している建物のミニチュアやフィギュアといったものはなく、ステンドグラスを模した文庫本の栞を購入。いくつかの教会バージョンがある中で、残りわずかになっている「頭ヶ島天主堂」を買う。
長崎しま自慢観光企画(五島市福江町)
ステンドグラスの栞
頭ヶ島天主堂
270円


頭ヶ島天主堂のステンドグラス(屋外から撮影)
ステンドグラスにはイエスの生涯、聖書の一場面、花や幾何学模様などがあしらわれる。様々な色のガラスに光が透過すると教会内は幻想的な風景となる。
ステンドグラスは、文字が読めない人にも、視覚的に神を感じてもらうための工夫と言われている。
V・ファーレン長崎が2019年シーズンで身に纏うユニフォームは、そのステンドグラスをモチーフにしている。これほどまでに美しい物語を編み込んでいるユニフォームは類を見ないと思う。
旅の想い出はステンドグラスの栞一枚
世界遺産登録からまだ一月。これから先、旅人の心をぐっと掴むような品が出てくるだろう。
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