映画「ボヘミアンラプソディ」と実際のQUEENの歴史(1)
QUEENをリアルタイムで追いかけていた僕は、映画「ボヘミアンラプソディ」に対して、無意識のうちに距離を置いていた。
QUEENを題材にして映画を撮れば、それはいいものができるに決まっている。熱々のご飯にこだわりの醤油と朝とれ玉子でつくる玉子ご飯に、分厚いフレームのメガネをかけたお笑い芸人が「絶対美味いやつやん」とツッコムのと同じくらいに。
なにも騒ぐほどのことじゃない
2018年11月、映画「ボヘミアンラプソディ」が日本でも封切られると、友達から観に行きませんか?と誘いを受けた。誰かから映画に誘われるということ自体、とても珍しいことだが、やんわりと受け流した。
すぐに観に行ったという姉からは「すごくよかった。映画館で観るといいよ」とメールを受け取った。
「趣味は映画」という人10人と会う機会があり、全員に「最近のお勧めは?」と尋ねると、そのうち9人が「ボヘミアンラプソディ」と答えた。
5人めを過ぎた頃からは、もう答えが読めてしまい、自分が予知能力者になったような気がした。
世の中の喧噪をよそに、僕は動かなかった。
封切り直後に「事実とは違う創作であり、時代考証もむちゃくちゃ」というレビューを読んだせいかも知れない。
QUEENの事実をエンターテインメント風にねじ曲げるのは興ざめだ。
記録的なロングランを続けていた映画の公開が終わったことは「3度めを見て来た」という姉からのメールで知った。
それならば、しばらくすればパッケージが出るだろう(発売は4月17日)
「三度の飯よりQUEENが好き」と公言し「佐世保北高のフレディ・マーキュリー」を自称していた僕は、そもそも、これを避けて通るつもりはなかったのだ。
令和元年となった初日、満を持してブルーレイディスクをDIGAにセットした。
★ご注意
ここから「ネタバレ」オンパレードです
映画の幕開けは「ライブエイド」の準備風景
そこに本物のブライアン・メイが現場のおじさんとしてカメオ出演していたような気がする。
すぐに時代はデビュー前に切り替わり「Doing all right」が流れてくる
この曲は1973年7月13日発売の1stアルバム「QUEEN」邦題「戦慄の王女」B面に収録されている。
ドラムがロジャー・テイラーでギターがブライアン・メイであることはすぐに分かるが、ベースを弾いているボーカルがわからない。
ステージ背景には「SMILE」というバンド名がセットされている。
そうだ・・始めは別のボーカルだったんだ。フォーリーブスの永田英二のように。その後に青山孝が入って一番人気になったのだった。
名はなんと言ったっけな。
メイとロジャーが「ティム」と呼んでいる
そうだティム・スタッフェルだ
その名前はミュージックライフのQUEEN特集を買って、一言一句を見逃さぬように読んで知った。
ティムが脱退したところにフレディ・マーキュリーが現れ、次の瞬間、一瞬でジョン・ディーコンが入っているぞ。
実際には、ベース探しはかなり難航したはずだ。
「SMILE」は1968年、メイ、ロジャーとティム・スタッフェルで結成。1969年に解散。
その後、ロジャーとフレディが出会い、メイと3人でバンドを結成。
1970年、7人目のベーシストとしてジョン・ディーコンが参加してメンバーが固定された
次のシーンではもうトライデントと契約して米国ツアー
しかも演奏しているのは「Fat bottomed girls」
この曲は1978年11月10日発売の7th album「JAZZ」に収録された曲。
\^^)オイオイ
思わず液晶テレビに向けて一度めのツッコミを入れた
つづく
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