日本の商業捕鯨 新たなる船出 スーパーでくじらフライを買いたい!
2019年7月1日
日本の商業捕鯨が再開された
このニュースを聞く日を待ち焦がれてはいたが、正直なところ、その日が来るとは思っていなかった。
僕にとって鯨を食べた最後の記憶は、今から30年以上前、大学のアパートのそばにあったユニードの鯨フライだ。
ユニードというのは地場のスーパーマーケットチェーンで、その後、中内功のダイエーに吸収された。
1日の食費500円という予算でやりくりするために、僕はいつもユニードで安い野菜や玉子を買っていた。そして、いつも必ず惣菜コーナーに立ち寄り、あぁ今日も鯨フライあるなぁ、食べたいなぁでも今度にしよう・・といった日々を過ごしていた。
たまにアルバイト代が入って懐が温かい時は、迷わず惣菜コーナーに直行して鯨フライをゲットした。
1個50円、記憶が確かならば、1辺7cmの正方形。衣をかじると中から出てくるのは鯨のミンチ肉。
特に下味が付けてあるわけではないが、鯨がもつ独特の塩気がいい塩梅になり、ご飯が進んだ。
それから後の人生でも、鯨を食べなかったわけではない。
三重県の太地町に行けば、レストランで鯨のフライを食べたし、三重県津市や東京都大田区にある鯨専門料理店にも足を運んだ。
ただ、それらは「調査捕鯨時代」下、値の張る鯨、高級な鯨だ。
【商業捕鯨停止から再開までの37年】
1982年7月23日
IWCで商業捕鯨一時停止を決議。事実上、国際的に商業捕鯨が禁止された。日本は異議申し立てを行い、これに従わない方針を示した
1985年
日本は、アメリカ200海里内漁業からの締め出しを通告されたため、仕方なく異議申し立てを取り下げ(結局1988年には締め出しを食うのだが)
1986年
商業捕鯨終了
1987年
調査捕鯨を開始
1992年
IWC総会における捕鯨推進国は5か国
2006年
IWC総会における捕鯨推進国は70か国中36か国
ただし、捕鯨再開にはRMSの策定が前提で、それには加盟国の4分の3の賛成が必要となる。
日本の外交努力により「推進国」を増やしてきたものの、道のりは遙か遠い
2018年12月
IWCに脱退を通告
2019年6月30日
IWC脱退
2019年7月1日
商業捕鯨再開
自国の食文化の復活に向け舵を切った農水相の英断に大きな拍手を送りたい。
そして、鯨が水揚げされて市場に並んだら、消費してそれに応えたい。
できれば、スーパーの惣菜コーナーにくじらフライを並べて欲しい。全国のスーパーの皆さん、よろしくお願いします!
| 固定リンク | 0
「たべもの」カテゴリの記事
- 甘辛にしたらよかった「一平ちゃん」ショートケーキやきそば(2025.03.26)
- この夏には新「ビエネッタ」発売か? リッツ→ルヴァン パターンがビエネッタ→バリッチェで再現される(2025.03.22)
- マルナオで丸い玉も掴める八角箸を手に入れた(2025.01.19)
- 幸せな「うなぎの日」(2025.01.18)
- どん兵衛「博多仕立て」の麺はどん兵衛と同じなのか?(2024.12.18)