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2019年9月14日 (土)

駅前不動産スタジアムにツッコム乗客たち

「あか~ん」
を連呼するノリヤス(呼び捨てになっている)
少しずつ僕の心に苛立ちの雪が積もる。
このフレーズを連呼されると、思い出す人がいる。

数十年前、社会に出て間もない頃、気味の悪いとっちゃんぼうやの様な先輩がいた。
僕の上司でもないのに、得意先の前では勝手に上司を名乗り、的外れなギャグで失笑を買うことが仕事のような人だった。
その人の口癖が「いか~ん」だったのだ。
なにか、困ったことがあると「いか~ん」を連発する。
悩むなら1人で悩めよ。もう聞き飽きたし・・
とはさすがに口に出しては言えず、苛立ちで積もった雪は屋根の高さを超えそうだった。


ノリヤスのゲームがまだ続いている中、僕らを乗せた佐世保行き特急みどり号は「鳥栖」に入線した。
駅のホームに下りて中央軒のシウマイを買いたい、かしわうどんが食べたいと思っても、わずか1分の停車時間ではそれも叶わない。
昔(JR在来線で車内販売をやっていた時代)は、鳥栖から乗ってくるシウマイが楽しみだったが、今の楽しみは車窓左側に見えるサガン鳥栖のホーム「ベアスタ」(ベストアメニティスタジアム)だ。
前年限りでメインスポンサーが撤退し、その際、スタジアム改修費を寄付するとニュースで読んだが、その後どうなったのだろう?と見やると、そこには衝撃の映像が・・



「え、駅前不動産スタジアム??」
えぇっ何それ
そのまんまだねぇ
安直というか・・

車内から複数の違和感の声が上がり、カシャカシャとスマホのシャッターが切られた。
駅前不動産と言っても鳥栖駅前にある不動産屋ではなく、ネーミングライツを取得したのは久留米市に本社を置く「駅前不動産HD」である。

僕が驚いたのは、そのネーミングよりも、Jリーグサポーターの貸し切り列車でもない、この一般客車において、スタジアムにツッコミをいれる人がこんなに多いということだ。


特急みどりは鳥栖から向きを西に変えて、佐世保をめざす。
新鳥栖を出たところで、僕に僥倖が訪れた。

わがまま坊やノリヤスが父親のとなり席へと戻って行ったのだ。
佐賀に着く頃には大人しくなった。

やばいよ、やばいよ
何処かのリアクション芸人のような台詞で父親が言う
「ここで寝られたら最悪だよ。ここは頑張って起きててくれて、船で寝てくれるのが最高なんだけど」

船?ということは、どうやらこのご一行は佐世保から船に乗り五島か小値賀へ帰るのだな。
恐らく、船では(指定席ではない)二等船室をとっていて、雑魚寝フリースペースの二等でノリヤスに走り回られたら手に負えない・・
ノリヤスが赤い絨毯の上を走り周り、周りの人たちから親が睨まれる光景が目に浮かんだ。

しかし、そんな父の儚い希望も空しく、ノリヤスはことんと眠りに就いた

「おわった」
父親がそう嘆いた時、ヤンママは既に知らん顔で眠っていた。
そして、周りの客からしてみれば、これでやっと「気ままな列車旅」が始まったのだった。

 

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