英語は話せますか?
アンケートで「英語は話せますか?」という設問があると必ず「いいえ」に○をつけることにしている。
街で外国人から「English OK?」と問われたら「(I can speak)a little」と応える。
実際にそんなことを尋ねる外国人はいないので、具体的な質問に対して「ムリムリムリムリ(4回)」と逃げたりはしないということだ。
中学一年生から受け始めた英語教育では、僕は英語が得意だった。
それはきっと僕の「モノマネ力」に起因する。
中学に上がってすぐ、英語が堪能だった父の指導を受けた際「初めてにしては発音がいい」と褒められた。恐らく、僕の人生において父から褒められた2~3回のうちの1回だと思う。
とにかく声色から抑揚まで、人のモノマネが得意らしい。
nativeの発音を「真似ることからはいるとよい」とされる英語習得において、この特性は役に立ったようだ。
その後、フレディ・マーキュリーと出会った僕は、発音のモノマネだけではなく、英文(歌詞)をまるごと覚えることで、英語力を肉付けしていった。
皇居で行われるランニング大会でスポーツボランティアをしていると、よく外国人から質問を受ける。日本人から話しかけられることはまずない。たまに少年から「写真いいすか?」と言われることはあるが、言葉遣いがなっていないので断る。
「ここ(皇居)に入るのはどうしたらいいのか?」
どうやら、皇居に気軽に入れると思っているらしい。
僕は「No entry!」と応えて両手でこまわり君のように×をつくる。
「銀座にはどう行けばいいのか?」
(地下鉄桜田門駅の入口を必死に指さして)「Go downstair subway!」
言っていて恥ずかしいが、それでも外国の青年は「Oh! subway thank you!」とにっこりしてくれる。日本に渡航するくらいだから、裕福で心に余裕があるのだろう。
言いたいことが相手に伝わると嬉しい。その内容如何に関わらず。
去年、V・ファーレン長崎の応援をするようになってから、ジャパネットのネット通販を見る機会が増えた。ジャパネットはかつてより高田明社長が、その商品によって新しい価値観を顧客に提案できると認めたものを取り扱い、販売している。
今はいったい、どんなものを売っているのか?
その興味にはまったのが「ポケトーク」だった。
「ポケトーク」は、更新費無料の格安セキュリティソフト「ウィルスセキュリティZERO」で有名なソースネクストが製造販売している「翻訳機」である。
デモ映像を見て、その性能に目を見張った。
たとえば、ポケトークに向かい外国人が「美味しいいなり寿司は何処で買えますか?」と話す。
するとポケトークが翻訳した日本語で話す。
そこで、日本人はポケトークに「羽田空港から飛行機に乗って福岡で降りて、地下鉄へ大名に行ってください」と話す。
(注:今は日本橋で買えますから)
すると、ポケトークが翻訳した英語で話す。
昨今のアレクサやSiriの音声認識技術の進歩に目を見張っていたが、ポケトークはさらに翻訳を同時にやってのける。
これがあれば、英会話を身につける必要はないのではないか?
僕はそう思った。
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