マラソン返金なしを非難した人たちのおかげで、ランナーの走る機会は失われる
4月20日の段階で「千葉アクアライン」「つくば」が中止を決めていたが、その後も「秋マラソン」の中止が止まらない。
日付は発表日( )内は開催予定日
4月28日
しまだ大井川マラソンinリバティ(10月25日)
福岡マラソン(11月8日)
5月1日
松本マラソン(10月4日)
5月8日
横浜マラソン(11月1日)
これで33大会中7大会が中止。最も近い大会でも「5か月前」という異例の早さでの中止決定である。
コロナの収束がいつになるかは不透明だが、それを見極める時間はまだ残されている。
にも関わらず「中止を急ぐ大会」が増えた原因としては次の3つが考えられる。
【1】早く中止を決めれば、参加ランナーは方針が立てやすい
ランナーは大会に向けて練習する。多くのランナーは大会前数ヶ月の「メニュー」を持っている。中止が早くわかっていれば「メニュー」を始めるか否かの判断ができる。
過去において、マラソン大会が中止になった理由は概ね「天災」
台風や地震は事前に予定がわからないので、当然、中止は直前に発表されてきた。
突然の中止に際して、ランナーがきついのは「返金なし」よりも「準備の成果を問う場がなくなる」こと。
中止が半年前にわかっていれば、気持ちの切替がしやすくなる。
【2】懸案から解放される
開催を視野に入れている限り、開催準備、開催可否の検討を続けなければならない。
中止を決めれば、懸案はなくなり、それに充てる人員が解放される。
【3】「返金しないのはなにごとか?」という世間の批判を畏れている
マラソン大会がこれまで中止でも返金できなかったのは、既にお金を使ってしまっていたからだ。
東京マラソン財団が公表している2018年大会のケースでは、参加ランナー一人当たり 54,800 円の費用がかかる。
(当時ランナーが支払う参加費は10,800円。スポンサーが居てこそ、この大会は成り立っている)
54,800円の内訳
・競技大会運営費 16,970 円
・設営関係費 13,820 円
・警備・安全対策費 13,360 円
・広報費 6,860 円
・エントリー関連経費 3,790 円
大会当日や事後に初めてかかるものは、ほとんどない。
従って、台風や地震で直前に中止が決まった段階では、支出し終えており(支払いを踏み倒さない限り)ランナーに返すお金は残っていない。
それなのに、東京マラソン2020の中止後、参加費が返金されないというニュースを知ると、まず、テレビによく出る大学教授や芸人が「いかがなものか」と口火を切り「我が意を得たり」とSNSユーザーが乗っかって「金返せ」の大合唱となった。
「東北・みやぎ復興マラソン」「長崎平和マラソン」は「返金を含めた開催可否の検討中」であると発表している。開催に向けた支出をする前ならば、既に集めた参加費を返すことができるからだ。
ランナーは金が戻ってくることが最重要ではない。大会開催ありきの粘りを求めている。
もしも、理由が【3】の場合「マラソン返金問題」を非難した人たちのおかげで、ランナーの走る機会が失われたということになる。
いい迷惑だ。
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