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2020年5月28日 (木)

僕らにはワウ・フラッターを語る相手がいなかった

キュー&レビューは上位機種に装備されており、カタログでラジカセを選ぶ時の「マストアイテム」といえた。
たとえばナショナルのカタログにラジカセが8機種紹介されていたとすれば、フラッグシップの1台、そこから魅惑の機能を外した少々廉価の2台程度まで。
"メインエベント"の馬場と、セミファイナルの鶴田、デストロイヤーまでといったところだ。高千穂や轡田には付いていない ^^;)


カタログで各機種を見比べる時、キュー&レビューと並び、デフォルトといえる機能がフルオートストップ。

■フルオートストップ
再生、早送り、巻き戻しが終わると自動的にボタンがキャンセルされ、電源が切れる機能
再生だけの場合はオートストップ
SONYだけはフルオートシャットオフという呼称を使っていた。

搭載以前のラジカセは、自分でストップボタンを押下しなければならなかった。
この機能の効能は、電気代の節約だけではなく、再生ボタンが押されたまま長い時間が経つとテープに負担がかかるためと理解していた。
ただ、それが何から得た情報だったかは思い出せない。
カタログにそこまでの蘊蓄は載っていなかったし、ラジカセ専門誌はない。中一コースなどの総合情報誌に載っていたのだろうか。
もちろん、インターネットはないし、周りに僕よりラジカセに「詳しい人」が居た記憶も無い。


ワウ・フラッターという言葉はよくわからなかった。

■ワウ・フラッター
モーターの回転ムラによる音のふらつき。%で表示される。数値が小さい方が高性能

カセットで音楽を聴いていた頃、すなわち1970年代は、ほとんどの歌謡曲がフェイドアウトで終わっていた。
このフェイドアウトの音がよく揺れた。
元々そういう曲なのかと想うほどだったが、もちろん、そんなはずがない。
モーターの回転が不安定なのか、テープが伸びているのか、原因はわからなかった。
それもワウ・フラッターで語ることなのか?それについて誰かと語り合ったことはない。周りに僕くらい細かいことが気になる友達がいなかったのだ。
今ならば、インターネットを通して全国のラジカセ仲間と語り合うことができただろう。
昭和の子供たちは、カタログが話し相手だったのである。


メーターの装備もデフォルト。
内蔵するラジオからの録音レベルは自動決定されるが、ステレオセットとつないでレコードを録音する時などは、針の振れが概ね0のところ(レッドゾーンの手前)に収まるよう調整する。
この作業は、録音中に部屋の蛍光灯を消したりしないことと同様、神経を使った。

当時ラジカセに搭載されていたメーターはVU(ぶいゆー Volume Unit)と呼ばれるもの。
後にカセットデッキに搭載されたピークメーターは瞬間のピークを表示。
やがてメーターがデジタルになり、ピークホールドで誰にでもピークが読めるようになった。

つづく

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