200円のお小遣いがPTAで取り上げられる
借りて来た陽水をカセットテープに収めた僕は、さっそく「ミュージックセレクター」のスイッチをオンにする
キューまたはレビューボタンを押下
(あとは見ているだけ)
自動的に曲間を検知すると「きゅうん」という音と同時に赤いランプが点灯してテープの回転が止まる
キューまたはレビューボタンがかちゃっと音を立ててキャンセルされ、新しい曲が始まる
曲間を検知するために、音楽を録音する際、曲間に4秒以上の無音部分を作るよう説明されていた。
当時のLPレコードは大抵、その条件に合致していたので、大半の曲間が検出できた。
ただし「あかずの踏切」から「はじまり」というような、ほぼ無間隔でつながる曲間は検出できなかった。
当時はまだレンタルレコードも、音楽配信もない。
音楽を趣味にしている同級生は五島の身の周りにいなかった
従って、音源の頼りはFMからのエアチェック
既に「テレビマガジン」を卒業していた僕は、新たに「週刊FM」が愛読書になった。
少し話しが逸れるが「テレビマガジン」は仮面ライダーやキカイダーなど、当時の特撮ヒーローを主に取り扱った月刊誌。講談社が発行していた。
僕が今でも講談社贔屓なのは、その影響だと想われる。
仮面ライダーファン(当時オタクという言葉はない)の僕は、発売日には国丸書店に飛び込んで購入した(配本が1~2冊と少なかった)
ページが折れないよう1ページずつ大切にめくり、穴が空くほど読み込んだ。
付録としてカードやポスターが綴じ込まれていて、僕が壁に貼っているのはこのポスターと旅先で買ったペナントだった。
当時、毎月のお小遣いが200円
テレビマガジンが200円
つまり、全財産を仮面ライダーの情報収集に費やしていたのだ。
仮面ライダースナックも買う必要があったが、それは、お年玉を切り崩していた。
200円というお小遣いは当時としても決して高くはなく、恐らく学校じゅうでも最低ラインだったと想う。
ある時、なんの気なく、お小遣いが「テレビマガジン」で終わってしまうという話を頭の良い上級生に話した。
すると、その上級生が親に話し、その親がPTAで取り上げた。
少なすぎる!可哀想!
要は学校の先生の子供にしては、みじめだということだ。
同級生の大半は漁師の家庭で、そこから見ると公務員というのは収入が安定しており、お金に困っているはずがないということなのだろう。
余計なお世話だ
この話しは、母から聞いた。
つまり、母がPTAに行った時に、リッチな母親たちに言われたのだ。
母が、僕と同じ見解をその場で述べたのは言うまでもない。
僕もおおいに同意したが、内心はこれを機に100円くらい上がらないかなと想った。
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