新品の靴で思い切り後頭部を殴打された時の気持ち
オーライ!オーライ!
僕はシンちゃんのワイヤレスマイクから届く電波を捉えて、ラジオのヒスノイズがすーっと消えると、合図の声を送った
その時、頭に強い衝撃があり、火花が散った
(゚゜)\バキ☆
大人になってから覚えた絵文字がぴたりとはまる衝撃
振り返ると、いつの間にか父がいて、その手には真っ白な靴が2足握られていた
父はその2足を右手で持って二階に上がってくると、椅子に乗りラジオを持って踊っている(ように見える)僕の背後から近づき、思い切り頭をひっぱたいたのである。
「何がオーライだ バカ」
父は僕のために靴を買ってきてくれていた。
いや、誰かにもらったのかも知れない(忘れた)
いずれにせよ、それはとても珍しいことで、ねだってもいないのに何かを買って来てくれたというのはこの時以外に記憶が無い。
(呑み会の後の寿司とかは除く)
とにかく新品の靴を持って、我が子を喜ぶ顔を見ようと想って来たら、僕がラジオ片手に踊っていたというわけだ。
落胆と同時に、勉強もせずに遊び呆けている我が子に怒り爆発。
それが、ゴム底の靴で殴打となった。
こうして写実的に書くと、ひどい親だなと思ったかも知れないが、僕はそうは思わなかった。当時は親が子供を殴っても誰も不思議に思わなかったし、学校の先生もそうだった。
ボクシング経験者である父の鉄拳ではなかったのは不幸中の幸いだったのだろうが、背後から靴で殴られるという事実を把握した時は、少し恨んだ。
父が子を殴れば、子はその子を殴る
父が子に手をあげなければ、子供も然り
殴られたけれど、自分は殴らない
そういう人は、親以外の人に学んだ人だ
それは、尊敬する教師かも知れないし、本かも知れない
ついでに、シンちゃん絡みでもう1つ火花が飛んだ話しをしよう。
シンちゃんには僕らの2つ年下の従兄弟がいた。
ヒサシというその男は、周りからひ弱なやつというレッテルを貼られていて、ビーチの女たちは坊やと呼んだ(ブルワーカーか)
ただ、人一倍負けん気は強くて、仲間からいじられると、いつもキツイ目をしてにらみ返していた。
その日、シンちゃんをキャッチボールに誘いに行くと、先客でバットを握ったヒサシがいた。
勝手口のヨコにある狭いスペースで話している2人の話しに参加する。
その時、自分が何を言ったか覚えていないのだが、ヒサシは突然、持っていたバットをフルスイングした
その先には、僕の頭があった
つづく
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