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2020年7月 8日 (水)

自分の頭から本物の血が30滴おちた時に考えたこと

二話

岸本葉子の「50代からの疲れをためない小さな習慣」
には次のようなくだりもあった

・ボディケアで気をつけているのは皮脂をとりすぎないこと
・シャンプーは毎回使わなくてもよいのでは
・私はシャンプーをやめたわけではなく、三回の洗髪に一回の割合で使います

なるほど
確かに最近は何処にも出かけない1日が増えた
手洗いの場合も「流水で15秒洗い流すだけでウイルスの99%が除去される」というではないか。ならば、洗髪も
その日は、外に出なかったこともあり、洗髪をパスした。

この本は後にじっくりと読み込むと、リフォームの指南書として勉強になる点が多い。
「岸本葉子の加齢なるリフォーム」と題して写真と図解付きで出版して欲しいくらいだ。

しかし、その日の僕はいつもと同様、速読でさらりと読み進めていった。
なるほどね、そういうものなのね・・という程度の理解で。
そして、事故はその6時間後に起きる

 

日付が変わると、iPhoneから「早く寝るよう」促される
翌日の在宅勤務に備え、早めに寝ることにしてテレビを消す。
立ち上がって少し歩いた時、何かにつまずいた
あっという間に目前に掃き出し窓が迫ってくる
鈍い音がする
手をつく間もなく、頭から窓ガラスにつっこんだ

立ち上がると、血がぽたぽたぽたと落ちた
3滴、7滴、15滴
加速度的にその数が増えていく
数えている場合ではないが、恐らく30滴はいっただろう


その光景に既視感がある
あの時は小学一年生、寺の境内でしゃがんで遊んでいる時、突然、木材が頭に倒れてきた。

境内にはリフォームに使うための真新しい木材がいくつも立てかけられていた。長さは数メートル、厚さは5cmほど
木材は僕を狙って自主的に倒れたのではなく、級友のヨシムラ君が僕を狙って意図的に倒したのだった。
そこで、僕が死んでいれば彼は業務上過失致死で少年院に入っただろうが、僕は無事だったし、警察に被害届けも出さなかったので、その後、父親の転勤で引っ越していった。
父親は僕の父と同僚で高校教諭だったが、今思えば、謝りにも来なかった。父に連れられた彼が玄関先で頭を下げる光景も、見舞いのケーキも食べた覚えがない。

一瞬、何が起きたかわからなかったが、コンクリートの地面に血がぽたぽたと滴るのをみた。
1、2、3 3滴
ちゃんと数えた。いや、数えられた
僧侶におんぶされて近くの病院へ行き、3針縫った。
縫った時は痛み止めをしていたのか覚えがないが、抜糸の時は頭から針金が抜けていくような気味悪い感覚があったのを覚えている。
その傷はハゲになって残り、悪ガキに揶揄されたが、加齢と共に額に吸収された(笑)

つづく

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