すべて異なるメーカーの装置でコンポを組むという理想
大学に通うため福岡に引っ越した時、家から持って来たのは、初めて自費で買ったTechnicsのレコードプレーヤ-「SL-2000」 おじさんがお下がりでくれたTEACのカセットデッキ「A-630」そして、父から譲り受けたSONY のトランジスターラジオ
しかし、これでは音が鳴らない
オーディオに詳しい人ならば、すぐにわかると思うが、興味のない人にはわからないと思う。
今でこそ、パソコンにスピーカーをつなげば、そこそこの音が出るわけだが、そういう時代になったのは2000年代に入ってからだ。
オーディオ・セットで音を鳴らすためには「入力」「増幅」「出力」装置を揃えなければならない。
「レコードプレーヤー」「カセットデッキ」「FM/AMチューナ-」などが「入力」
「スピーカー」が出力
入力装置から来た信号をスピーカーで鳴るよう増幅させるのが「アンプ amplifier」である
入学するとすぐ、西新の町にあるベスト電器に、なかなか品揃えのいいオーディオ売り場を発見した。何処の町に住んでもベスト電器はいつも僕の憩いの場所だった。
早速、アンプの選定にはいる
選定ポイント
【1】オーディオ通のブランド
【2】未知のブランド
【3】専門誌がリスペクトしている機種
「価格の割に高機能」「デザインがいい」のは、言うまでもない
【1】TRIOはかつて存在していたオーディオメーカー
2011年にJVCケンウッドに吸収された
オーディオ専門誌によると、TRIOはチューナーのトップメーカーと目されていたが、その頃からアンプでも高い評価を受けるようになっていた
【2】ラジカセから音楽の世界に入り、オーディオに目覚めた僕は「すべての装置を異なるメーカー」で組むコンポを理想としていた。
昔から家にあった家具調ステレオは、当然だが1つのメーカーの製品
だが、規格が統一されているオーディオ・コンポーネントの世界では、世界中の異なるメーカーからお気に入りの装置をピックアップして組むことができる
一つのメーカーで統一しないことは、子供心にとてもかっこいいことだった
【3】選んだ機種は、発売から2年を過ぎており、専門誌の評価が定まっている機種だった
TRIO KA-8100 ¥63,000(1978年発売)
ハイスピードDCインテグレーテッドアンプ
何より、デザインに惹かれた。中央に配置された不必要なくらい大きく丸いボリュームつまみ
「どんな音でも鳴らしてみせるぜ。警察が来て苦情を言われても知らないぜ」
と僕を挑発している
僕はこのアンプを鳴らすために、家からラジオを持って来ていた
スピーカーを買うお金が無かったのである
父から譲り受けたSONY のラジオは1960年代に登場したコンパクトなもの
「ただ音がしている」とも言えるショボい環境は、お金が貯まってスピーカーが買えるまで1年つづいた
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