1日の食費は500円でも、僕はSONY DUADを使い続けた
ラジカセ生活(4日め)
聴く前の巻き送り戻しで、窮屈そうな音が鳴るカセットがあった。
モーターに負担をかけそうなので、巻き送り・戻しによる「テープほぐし」はやめることにする
捨てずに残したカセットの大半は自分で編集したもの。
編集といっても「こんばんはmotoです。今日も聴いてくれてどうもありがとう」と音楽にDJをミキシングしたものではなく、CDシングルを順番に録音したものだ。
ラベルのタイトルは「SMASH HIT2」
シングルのヒット曲を集めているからこの命名
背ラベルはレタリングシートから転写した英文字で作られている。
大学でミニコミ誌を作っていた頃から、レタリングシートの常備は欠かさない。
これがあれば、素人の僕らでも"ほんとうの"雑誌の雰囲気に近づける気がした。
テープは SONY DUAD46
カセットハーフのラベルには[TYPEⅢ][TYPEⅠ]が併記されている。
フェリクロームテープはノーマルポジションで録音再生ができる高性能テープ。
クロームテープのくもった音が嫌いだった僕は、大学生の4年間、このテープばかり使っていた。
ラベルのゴールドが豪奢だ。
ノーマルテープと比べると3割ほど高かったが、1日の食費は500円に切り詰めても、音楽媒体の投資は惜しまなかった。
これもツメが折られていない・・当時は慎重さを欠いていたのか。
それとも、うっかり録音ボタンを押すようなヘマはしないぜと粋がっていたのか
1曲めは「Cat Moves」コージーパウエル
曲名を覚えているわけではなく、ラベルに曲目が書いてある
当時の僕は、すべての曲目をラベルに手書きしていた
でも背見出しは美しく揃えたかったのでレタリングシート
「カセットの音」と再会する前は、きっとレトロな音がするのだろうと考えていた。
レトロな音というのは、奥行きがあり、豊かさが感じられる、けれど、ちょっと曇っているかなという音を言う。僕の場合
ところが、今、目の前で走っている音はクリアだ。
ボリュームは「3/10」なのに、力強い
「Private Eyes」ホール&オーツ
確か、この曲はパソコンの
Music Center for PCにも入っていたはずだ
いつでも再生できる準備をしておいて
スタジオ1980で聞き終えたところで、つづけて、PCで聴く
スピーカーはBOSE M2
低音がずっしりと鳴る
ステレオL・Rの中央で聴いているから、音が悪いはずがない
楽器の音に表情がある、いろいろな楽器が鳴っているとわかる
それと比べて言うならば、スタジオ1980の音は、明るく澄んでいて、人の声が前にでてくる音
まだ、ラジカセ生活再開4日めのこの時は、音にしか目が(耳が)いかなかった
SMASH HIT2
というタイトルは、自分にとってのスマッシュヒットを集めたテープ。記憶が確かならば、チャート1位を取っていない元春が「僕はまだスマッシュヒットを飛ばしていない」と自嘲していたのを受け売りした。
セットリストは邦楽と洋楽が混ざっている。
A面
Cat Moves:Cozy Powell
Stand and Deliver:Adam & the ant
Turn up the night:Black Sabbath
Kiss on my list:ホール&オーツ
Giant's Theme:こどもBand
B面
Sexuality:Prince
Private Eyes:ホール&オーツ
She's delicate:佐野元春
The Writter:UFO
Gravitations:井上鑑
Rosanna:TOTO
今となっては、この脈絡の無さが愛おしい^^;)
ただ、当時は忸怩たる想いがあったのだろう
"2"は第2集を現しているが"1"のカセットは残っていないし、このシリーズは"2"で終わっている
この後からは洋楽と邦楽を分けて、カセットを作り始めたのだった。
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