優しすぎるサポーター
優しすぎるサポーター
私の記憶が確かならば・・
高田春奈社長がそんな言葉を使っていた。「そんなサポーターが大好きだ」と
2020シーズン最終節の後に行われたファン感謝デーでの挨拶だ。
V・ファーレン長崎のサポーターは、試合に負けた選手たちの挨拶を笑顔で出迎える。
「よかったぞ」「切り替えていこう」「まだいける」
罵声が飛ぶのを、僕は聞いたことがない。
そうしたサポーターの姿勢について、違和感を唱える選手もいた。
違和感を唱えるサポーターは、それなりにいた。
それでも、皆、その姿勢は変わらない。変わりようがない。
たとえば、わが子が試験に失敗して下を向いているとする
そんな子供に向かって
「やる気あんのか?」「こっちだって金かけてんだぞ」「気合いを見せろ!」
と罵倒する親がいるだろうか。
その答えがノーであることは、大晦日の次に元旦がやってくるのと同じくらい自明だ。
理由は愛しているからだ。
愛している相手が、うまくいかなかった時、まず人は慰めたい、勇気づけたい、寄り添っていることを伝えたいと考える。
愛しているV・ファーレン長崎の選手たちを罵倒する理由がない。
2020年11月21日、J2リーグ【35節】千葉戦
フクアリで僕らは目が点になった(・。・)
後半5分
自陣でカイオが奪ったボールを氣田亮真へ。氣田は3つドリブルして大きく陣地を進める。すると千葉の選手が5人で氣田を追いかけてくる。その5人の群れに潜んでいた名倉巧へ氣田がパスを出す。オフサイドラインギリギリで裏へ抜けた名倉。GK新井が右を大きく空けているのを見て左足でクロスに振り抜く。カイオが奪ってからネットが揺れるまで11秒08の速攻!
「譲り合いコンビ」から生まれた記憶に残るゴール
氣田亮真と名倉巧は互いにドリブル突破を得意とする。
攻め手を欠いている時も、2人がボールを持って突進を始めると「いいぞ」「よし、行け!」とわくわくした。
相手DFは実に怖くてイヤだったと思う。
V・ファーレン長崎の願いも空しく「譲り合いコンビ」はわずか1年で解消することになった。
氣田亮真は手倉森誠監督が着任したベガルタ仙台へ。
元はといえば千葉ユース出身の氣田が長崎に来てくれた経緯からして、移籍はしかたないと思っていた。
だが、残って欲しいと願い続けてきた。
1月20日、氣田亮真の移籍がクラブから発表され、お決まりのコメントが載った。
小説かと思った。
恐らく、世界のサッカー史上で最も長文のお別れ挨拶ではないか。
エクセルの関数で数えたら 1,017文字あった
その最後に氣田亮真はこう述べている。
「今年このチームに残ることよりも大きい恩返しをいつか必ずしたいと思っています」
どんな恩返しだろう?
「お金を稼いだらV長崎にいくらか寄付してくれる」
そんなわけないな
「J1から欧州に渡り、徐々にステップアップしてビッグクラブでレギュラーを掴む。キャリアの絶頂を迎えた時、突如、V・ファーレン長崎に移籍を発表する」
そんなイメージが沸いた。
そこまで言われたら仕方ない(言ってないか^^;)
大きく羽ばたいて欲しい!
その2日後、相棒の名倉巧が契約更新を発表した。
短編小説かと思った^^)
646文字あった。これもずいぶん長いほうだ。
その終わり掛け、名倉巧はこう述べている。
「僕は優しすぎる長崎のサポーターが大好きです。スタジアムで背中を押してくれる心強いサポーターがいるからこそ僕は力強く戦えます」
さぁ僕の胸に飛び込んでおいで(゚゜)\バキ☆
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