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2021年1月 5日 (火)

住宅事情に鑑みスタジオ1980を「-3」で鳴らす

スタジオ1980が、当時、存在感で他を圧倒していた要因の1つがレコーディングスタジオのミキサーを模したスライドボリューム。左から「VOLUME」「BASS」「TREBLE」の3つのスライダーが並ぶ。目盛りは「-5」から「+5」まで10段階で刻まれているが、僕の環境では「-3」(最大値の20%)くらいで十分。
もう、ステレオアンプのボリュームを「2時」まで(最大値の75%程度)回した時のように若くない。
ここは無人島の一軒家ではなく、人口が最も密集している東京のど真ん中。個人的な快感よりも近隣との協調が優先される。
さらに大きい音で鳴らしたら、どんだけ迫力があるのだろうか。
スタジオ1980恐るべしだ。
いつか、もしラジカセ仲間ができたら、広い公園へ行こう。そして1980の最大値「+5」でボストンの「don't look back」を鳴らしてみたい。

当時のラジカセでは、音質調整の「BASS」「TREBLE」が独立しているのは上位機種に限られていた。
僕が持っていたNational RQ-552は「TONE」というつまみ1つ。
高音を重視すると低音が犠牲になる。それでも高音を犠牲にして低音という選択肢はなく、ヒスノイズが目立たない程度に高音寄りで聴いた。
そういう時代だったのだ。

ラウドネスも使ってみる。
ラウドネスとは、音量が小さい時、低音・高音を補正する機能。
あぁ、微かだが小さい音で聴く時には音が豊かになる

こうしてカセットを聴きながら、1980を整備して売ってくれた出品者にお礼のメッセージを送っていると「カチャン」と音がしてA面が終わった。オートシャットオフ、正常だ^^;)
(テープが終端に着いてから4秒ほどかかった)

かつて、僕が持っていたNational RQ-552ではヘッドのヨコにセンサーとなる部品があり、テープがピンと張り詰めることを検知してボタンがキャンセルされていた。だから、テープが終わると瞬時にボタンが上がっていた。

B面を聴くためにカセットを取り出して裏返す。これがいい
ラジカセを卒業後、カセットを聴いていたデッキやカーステレオにはオートリバース機能がついていて、カセットを裏返す手間はなくなった。
(おまけに一定時間無音が続くと自動的に巻き送りしてリバースしてくれる機能もついていた)

当時は、その機能がついていないと「不便でやってられないよ」と想ったものだが、今は違う。
不便とは想わない。このひと手間がいい。
A面が終わって無音がつづいても、その静寂すら楽しい。

高機能ということは構造が複雑ということであり、そこがリスク(故障)要因になる。便利ではないことにも良さはあるのだ。

とりあえず、一旦30分で終了
ラジカセ生活は再開したばかり。これから先、長い時間をかけて楽しめる。
もう少し聴いていたかったが、テープは巻きを整えるために途中で止めず、聴ききって止めたい。キリのいいところで終わりにすることにした。

LINE IN/RADIOスイッチを奥に倒し、右端のBANDでFMを選択。目盛りを視認しながら筐体右側のダイヤルを回し、近隣のFM局を探す。
いくつかの局が見つかったが、いまひとつ、よく入らない。
これはコンクリートでできた建物だから仕方ないのだろう。
キレイな音で聴きたければ、インターネット経由で日本じゅうのFMを聴くことができる時代なのだ。
自らの手でチューニングつまみを回転させて電波を捕まえ、目の前にあるこの箱(boombox)から音が鳴るのがいいのだ。



46年の時を超えて、憧れのスタジオ1980を手に入れた

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