努力家?杉咲花(おちょやん)が遠藤憲一に見えてしかたがない
NHK連続テレビ小説「おちょやん」は今日が最終回。
このシリーズは、本来ならば10月に始まり3月末に終わる「年2クール」
だが、2020年、コロナ禍により「エール」の終了がずれこみ、一ヶ月遅い最終回となった。
番組と年度の終わりを重ね合わせていた人たち、たとえば、教諭などの公務員は多いに違和感があるかも知れない。
おちょやんは喜劇女優 竹井千代(原作のモデルは浪花知栄子)を杉咲花が演じるドラマ。
浪花知栄子(なにわちえこ)は「大阪のお母さん」と親しまれたらしいが、まったく知らない。
子どもの頃、半ドンで帰宅した土曜午後のお楽しみは「吉本新喜劇」
岡八朗(1938-2005)みたいに人を笑わせたいと思っていたら、こんな人になってしまった僕とは接点がなかったようだ。
コロナ禍のせいなのか、世相なのか、僕の周りがそうなのか、世知辛いことの多い世の中で、できれば機嫌良く過ごしたい。
だから、HDレコーダーに撮りためた番組を選ぶ時、笑える、泣ける(涙を流すという意味ではない)ものに偏りがちだ。
悪意、強圧、偏見
といったものは、日々の暮らしで十分であり、娯楽の中でまで見たくない。
喜劇女優をモチーフにした「おちょやん」は、楽しく穏やか、笑ってほろり・・そんなイメージを持っていた。
だから、トータス松本が登場する度に「なにすんねんわれ」とこっちが言いたかった。
音楽は「ええねん」しか持っていないので元々ファンではないが、心底嫌いになった。
もちろん、ドラマを見終われば、そんなことはないのだが。
このドラマには大きな感銘を受けた。
それは母国語というべき言葉がもつ優しさだ。
杉咲花は生まれも育ちも東京ながら、大阪の言葉を丁寧に話す。
出身地とは関係なく、人は努力によって、言葉までも地域に同化できるのだと、杉咲花が教えてくれた。
地元が九州の方ならば、数人はご賛同いただけるのじゃないかと思うのだが、テレビドラマで女優が喋る博多弁がヒドい。
博多んもんな、そげなふうには話さんばい
いったい、どこもんかぁ?
言葉は台本どおりやろばってん、イントネーションちゅうもんがあるやろが?
方言指導とか、ついとらんとや?
と、つい言葉が戻ってしまうくらい、ヒドい。
最近では宮崎美子が喋る九州弁さえ、どこの言葉かわからない。
それが今回、杉咲花が「人はやればできる」ことを見せてくれた。
このドラマでは毎回必ず、僕が観ていられなくて画面から目を反らすシーンがある。
最初はなんとなく、そうかなと思っていたのだが、ここ数ヶ月は直視できなくなっている。
オープニングテーマが終わる頃、むこう向きに座ったおちょやんが、こちらを振り返ってにっこり笑う。
それが、にかっと笑った遠藤憲一に見える
口角を広げながらもどこか、はにかんだ笑顔
両者の画像を並べて分析したいところだが、あなたがこれを読んでいる頃にはすべて後の祭りだ。
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