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2021年8月 6日 (金)

東京五輪2020 花形のマラソンが、準備万端の東京から札幌に移転

東京五輪2020がコロナ禍に翻弄される前に、五輪の花形であるマラソンが翻弄されていた。


2019年9月15日
東京の五輪コースで日本国内選考レース「MGC」男女同日開催
国立競技場が未完成のため、ゴール周辺のみ本番コースではなかったが、ほぼ東京五輪2020のマラソンと同じコースで開催された。

東京都はコース上に路面温度が上がらない特殊舗装を施しており、日本人選手だけが、そこをレースで試走できることは、大きなアドバンテージと思われた。
ところが、その2週間後に、事態は暗転する。


2019年9月27日
世界陸上(ドーハ開催)大会初日開催の女子マラソン(スタート時気温が32.7度、湿度73.3%)で出走した68人中 28人がDNF(途中棄権)

2019年10月3日
IOCバッハ会長自身が「(東京大会の)暑さ対策には自信を深めた」とコメント。

2019年10月17日
IOCバッハ会長が「マラソンと競歩を札幌に移すことを決めた」と発表
いったいどのような手順を経たのかは不明だが、2週間前の自身の発言を翻す唐突な発表だった。

2019年11月1日
開催地の札幌変更を決定
東京都(小池百合子知事)、IOC、大会組織委員会、政府の4者会談で合意
ここで「マラソン、競歩以外は(これ以上)都外に移転しない」という合意を確認した。


マラソンは夏期五輪の最終日に閉会式会場であるメイン会場にゴールする花形競技。
そして、マラソンは日本では「する」「みる」「支える」のスポーツ三要素で揃って人気が高い競技だ。
自国開催、花形、人気の高い競技が開催地の「東京」では行われない。
どこがいったい東京五輪なのか。この疑念は今も消えない。


そして迎えた、本来であれば輝かしい年となるはずだった2020年。
2月頃からコロナ禍で少しずつ騒がしくなっていく。

コロナが最初にスポーツ界を直撃したのは「東京マラソン2020」
市民ランナーの部が中止(MGCのみ開催)された。
そして、それ以降、長崎県の「五島つばきマラソン」を除くすべての大会が中止となっていく。


そしてすぐ、コロナ禍は五輪にも及ぶ。
その発端は2020年2月25日、IOCディック・パウンド委員による非公式発言だった。

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