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2021年9月18日 (土)

社内問合せシステムに「不満」フラグをつくる愚行

スズキさんの会社に、新しく社内の問合せシステムが入ったという。
これが、問合せを受けるスズキさんの気を重くさせている。


問合せは電話かメールで届く。
今回は、そのメール問合せがシステム化された。

回答を受け取ったユーザーは「満足」「不満」という評価フラグを立てることができる。任意なので、立てなくてもよい。

こういったフラグは、ヤフオク!のように見ず知らずの者どうしが金銭と物品の取引をするような場合には役立つ。

だが、同じ組織内で互いが同じ目標(企業価値の向上)に向かって働いている場で、こうした評価を突きつけることは、負の連鎖を生む。

このフラグのような「評価制度」をシステムの仕様に盛り込む社員というのは、見識・経験が浅く、自己中心だ。

「企業内と言えども、問い合わせてくる相手は顧客だ」
というのが言い分なのだろう。
しかし、顔が見える企業内において、それがどれだけ人を苦しめるかには興味が無い。

「満足99」「不満1」
のような経過が表示されているとしよう

社員たちは「99%満足だなんんて、すごいサービスだな。よき仲間が集まっている会社なんだな」とは思わない。

そこに見えている 1%の不満に引きづられる。

中には、その1%は「誰が誰にどのように不満なのか」という興味を持ち、詳細をクリックする者もいるだろう。

多くの賢者は、そんなところに目を向けると「自分が負の連鎖に引きづりこまれる」と見えないことにするだろう。
それが、意思を持って楽観を貫く賢い生き方。

だが、現実に 1%の不満は残り続ける。

「不満」のフラグを立てる者には、自分の怒りを発表できる場がある。
怒りをぶつけたことで一旦溜飲が下がるのかも知れない。
だが、周りの人からは「要注意人物」として避けられる。

「要注意人物」に対して、人は「より親切にしよう」とは想わない。
面倒くさい相手に絡まれないよう、挙げ足を取られない、型どおりの対応をするようになる。

顔が見える場で、相手に「不満」を突きつけることは、結果的に自らの仕事をやりづらくする。だから、賢者は「不満」のフラグに見向きもしない。

人は「怒ろう」と決めてから怒る。
怒りと付き合わないと決めている人は怒らない。
我が子をディすったり、殴ったりする人と、そうしない人がいるように。

そこに怒る方法がなければ「怒ろう」を諦める。
それによって、本人も「要注意人物」にならずに済む。
「不満」ボタンは、人を不幸にする
不幸にしたのは、仕様を盛り込んだ社員だ。
万死に値する。

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