多国の選手とわたりあうポケトークのベスト手順
POCKETALKは信じられないほどのスピードで翻訳を返してくれる。
だが、AIに頼るのだから、自力で話すよりも遅いことは確かだ。選手村のスピード感がどれほどなのか想像がつかない。
そこで、機械に頼る部分と自力の部分を併用する手順を考えた。
プランA
問合せで選手がやってくる。
「What country (are you from)?」
僕は自分のことばで問いかけて国名を尋ねる
選手が国名を言う。
POCKETALK S操作
▼翻訳先の言語をタップ
English(US)のように表示されているところ
↓↓
▼右下のマイクアイコンをタップ
↓↓
▼(自分で)国の名前を言う
「スペイン語」
↓↓
▼最上段に表示された候補が合っていれば、左上のOKをタップ
プランBとして「国旗で選ぶ」方法も考えてはいたが、これは一度もやらなかった。
なぜならば、プランAは想像どおり効率がよくて、抜群の成果を挙げたからだ。
いよいよ、五輪開催月の7月に入った。
東京の緊急事態宣言は延長されており、緊急事態下での開催となった。
この頃には「五輪中止」を熱弁する報道はなくなり、SNSの書き込みも減ってきた。かといってまだ「五輪楽しみ」という書き込みもない。この時点でそれを言えば「寝た子を起こす」ことを畏れているのだろう。
一方、中止の代わりに「無観客」を視野に入れた論調が軸となっていった。
オリパラが無観客となっても、選手団が減るわけではない。
選手団の住居を担う選手村にアサインされている僕らは影響を受けない。
一方、競技会場とその周辺にアサインされているボランティアは、気が気ではない。
観客が来ないということは、役割がなくなるということだからだ。
「五輪に関わりたい」一心でボランティアに応募して、研修を受けて役割を得て、活動に使う備品一式も受け取った。応募からは3年が過ぎている。
仕事は先月のうちに後任に手順書を渡し、ほぼ区切りが付いている。
2か月間、全休するわけではないが「2か月来ないと思ってくれ」と周囲には伝えている。
幸い大病することもなく、前年度からの繰越も合わせて、十分な有給休暇が残っている。それを選手村活動でほぼ使い切るつもりだ。
ここまでベストを尽くしてきた。7月6日の仕事が終わったらしばらく、会社員だということを忘れよう。
7月に入って早々、ボランティア事務局から、専用サイトに日々の集合場所、役割名が掲示された。
役割名については、先日の研修で説明をうけたが、まだそれは映像と理解を伴っていない。
4種類の役割すべてにアサインされていたが、偏りはあった。その偏りが選手村仲間に共通するものなのか、人の特徴に応じて変えられているものなのかはわからない。
2日前、緊張感が高まってきた。
ただ、それはボランティア実務への不安ではなく、体力的に大丈夫かなというものだった。
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