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2021年11月26日 (金)

表情を読まれないマスクという強い味方

活動3日目、この格好で外を歩くのにも慣れた。
道行く人は誰も反応しない。視線は感じるけれど(気のせいか)

この日はお昼のシフトで集合は 7:00
目覚まし時計は 4:45 にセットして、二度寝なしで準備しないと間に合わない。


集合場所では、昨日とは違う棟へアサインされた。
そこで、僕は驚愕の言葉を聞くことになる。僕のような平凡な人生にとっては青天の霹靂と言えるほどだ。

レジセンに着くまでの道すがら、お迎えに来てくれた佐野さん(注:登場人物はすべて仮名)に、これまでのシフト経験について問われて、昨日初めてレジセンに入り、お客さんも少なかったので、しっかり教えてもらいましたという話しをしていた。
その日のFCメンバー他2人は初レジセンだった。

レジセンに到着して、互いに自己紹介を済ませると、佐野さんが僕に向かってこう言った。
「今日はリーダーをお願いします」
僕は目が点になったのを悟られないようにして、はいわかりましたと即答した。
こういう時、マスクをしていると表情を読まれなくて便利だと、つくづく想う。


レジセンがある棟には各国選手団が利用する予約制の会議室があり、その棟にも複数の会議室があった。早朝の時間帯は大概空室である。
そこで、定員が最も小さい会議室を使わせてもらって、レジセンサマリー(概要)の研修をすることにした。
佐野さんは、こうした僕の提案に対して「いいことは、どんどんやってください。お任せします」と背中を押してくれた。

僕が2か月間の選手村生活を多いに楽しめたのは、佐野さんのお蔭だ。
もちろん、これからたくさんの方のお世話になるのだが、最初の佐野さんのひと言から、すべては始まっている。


ホワイトボードを背にして、板書しながら喋ることが、三度の飯より好きだ。人になにかを教えるということがライフワークなのだが、中でも板書しながらというのがいい。
パワポの場合、事前準備(スライド作り)である程度、がちがちに仕込んでいるので、その場ではむしろ「書いていないことは喋らない」つまり脱線しないことに気をつけて、淡々とした語り口になることが多い。
板書は頭の回転が命だ。頭に入っている知識を、目の前の人の特徴に合わせて、伝わりやすい展開を即興で繰り出す。講師の醍醐味は板書にある。

昨晩、習ってから3時間後には家で復習したことで、レジセンサマリーはしっかり頭に入っていた。
幸い、二人の生徒は「わかりやすい」と言ってくれた。

概容が終わると、次は「ポケトーク講座」

英語は職員さんが話せるし、FCにも話せる人が多い。
だが、スペイン語、ロシア語、フランス語、中国語・・そういった多言語を操る人はいない。そして、ここ選手村はまさに多言語の村だ。

ポケトークを触ったことがない人に、まずは「こんなことができるよ」「ポケトークは楽しいよ」ということを伝えたかった。
ポケトーク講座どうですか?というと、二人ともぜひ!と乗ってくれた。

こうして、僕の選手村生活に、レジセン新任者への概容研修、ポケトーク講座という2つの仕事ができた。
ちなみに「概容」「ポケトーク」それぞれ、話しをする前に予め希望を聞いた。
人の指図を受けたくないという人も中にはいるだろう。
実際「けっこうです」という人も居た。
胡散臭そうな顔をされることもあったが、動じず笑顔は絶やさなかった。それが、ここでの役割だと想っていたからだ。
僕らが常時装着しているマスクは、目さえ笑っていれば、にこやかな印象を与えることができる。この2か月間、強い味方だった。

選手村の暦が進むにつれて、レジセン経験者が増えていくわけだが「まだよくわかっていないから」と言って話しを聞いてくれる人の方が多かった。その謙虚さに、僕も応えなければいけないと想っていた。

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