どれくらいの人が、オリパラ後、スポーツボランティアを続けるだろう
選手村活動は初日から3連勤
今日はその二日め
シフトは14:00~19:00
シフト時間は最長で8時間の時もあれば、この日のように最短で5時間ということもある。
午前からのシフトばかりが続くかというと、そうでもない。
この日の午前、JSVNから「東京マラソン2021 VOLUNTAINERチーム」の活動が確定したとメールが届いた。
2021年10月17日(日)開催のこの大会が、オリパラ終了後、スポーツボランティア・リスタートの活動となる。
終わった後の予定が1つでも決まっていることは、僕がこの先もスポーツボランティアの世界に留まる礎になる。
今回、Field Castとして活動する7万人のうち、いったいどれくらいの人が、オリパラ後もスポーツボランティアに残ってくれるだろう。
スポーツボランティア界の末席を濁す僕としては、これから、日本にスポーツが文化として定着するかどうか、その大きな節目であると考えてきた。
だが、コロナ禍による大会延期、不十分な準備、世論による反対。
思い描いていた一本の道筋に気持ちを集中することが難しくなっていた。
だからこそ、僕は携帯するマニュアルを入れたクリアファイルにこう書いていた。
目の前の役割に
集中し全力を注ぐ
いや、今日は2時からですよ
受付で僕に食券(バウチャー)を渡そうとするFCに、僕は念を押した。
間違えていると思ったのだ。
「いえ、4時間以上のシフトには食事が出ますよ」
これには、驚いた。19:00にシフトを終えたら、帰りにコンビニで夕飯を、サンドイッチとアジフライでも買って帰ろうと思っていたのだ。
僕の場合、すべてのシフトは5時間以上なので、お昼のシフトには昼食、午後からのシフトには夕食が出ることになる。
なんと手厚い。
受付②の集合場所に、大勢のFCが集まってくる。
選手村という特別な空間では、国名がわかるユニフォームを着た選手と、役割毎に異なるユニフォームを着た人しかいない。無地のTシャツと短パンで歩いているような人は、もちろん居ない(はず)
同じFCのユニフォームを着ているから、恐らく、今日同じシフトにはいる仲間だということはわかるが、そこに、知っている顔はない。
お迎えの職員さんが来て、行き先の割り振りが始まる。
「英会話はどうですか?」
設問はこの1つだ。
スポーツボランティアの経験があるかとか、得意分野は何ですかといったことは問われない。
受付②の仕事は選手団が住む棟の区画毎に設けられたレジデンシャルセンター(レジセン)の業務全般。
基本的に選手団との会話は英語。この時は事情がわからなかったが「英語が得意」な人は英語圏選手団の居住棟に割り振られていたらしい。
僕は「英語ペラペラです」と言った訳ではないのに、なぜかレジセン初日は英語圏の棟に配属された。
そして、このことが、これから2か月の活動を大きく左右することになる。もちろん、この時は右も左もわからず、目の前の一分に集中していた。
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