V・ファーレン長崎のサポーターが「優しすぎるサポーター」と言われる理由

生きていると日常がある
日常には仕事と自由な時間がある
それぞれの時間において、いろいろなことが脳内を駆け巡る。
人は思考によって疲弊する。
サラリーマンの場合、主に疲弊するのは仕事の時間であり、その要因の大半は人間関係だ。

一方、趣味の場合、人間関係がない。
少なくとも僕のように、独りで行える趣味の場合は。
松田監督とに気を遣う必要はないし、カイオと言い争って落ち込むこともない。
従って、自由な時間はあまり疲弊しない。
もちろん、大切にしているラジカセの調子が悪いとか、応援しているサッカーチームがJ1昇格に失敗するということはある。
しかし、それ以上にもたらされる喜びの方が大きい。

2021年、脳内を最も占めていた事柄はV・ファーレン長崎だった。
365日のうち、仕事は忘れた日があっても、V・ファーレン長崎を完全に忘れた日はないと想う。
試合がない日も、シーズンオフも、何かしら、その情報を探していた。

そこで今年、V・ファーレン長崎と接するなかで、心に残った出来事、瞼に焼き付いている光景をふり返ってみたい。

【1月】
13日
川崎からレンタルだったカイオセザールが完全移籍
2020シーズン、急成長していただけに、川崎に連れ戻されるのではないかと心配していた。テグさん解任で先行きの不安を感じていたので、大半の選手が残ってくれて、心底ほっとした。

20日
氣田亮真が仙台に移籍
氣田が公式サイトに寄せたサポーターへのコメントは文字数にして1017文字もあった。彼は長文の最後をこう結んでいる。
「今年このチームに残ることよりも大きい恩返しをいつか必ずしたいと思っています」
テグさんが連れていくのか！とグレそうだったが、この言葉に癒やされた。

【2月】
6日
テゲバジャーロ宮崎とのTRMがクラブ公式You Tubeで生配信された
「サッカーのない寂しい暮らし」をしていたところに、この計らいは嬉しかった。
この取組では改めて、前ちゃんの多才さ、存在の大きさを知った。
「45分3本勝負」という、プロレスのセミファイナルのようなレギュレーションで行われた試合、宮崎は強かった（宮崎はJ3昇格1年めで最終節まで優勝を争い3位）畑中槙人は大きかった（正式入団には至らなかった様子）
3本めに出た原田岳は的確なボール処理と2本のビッグセーブを見せて、今季の開花を予感させた（今季リーグ戦出場なし）2022シーズンはリーグ戦で見たい。
試合後、1年を通して唯一不愉快なシーンがあった。
選手一人一人に労いのグータッチをして廻っていた吉田孝行監督に対して、一人の選手が素っ気ない対応を見せた。

僕らは「優しすぎるサポーター」と言われているが、それは謙虚で冷静、温かい態度をとるサポーターという意味だと理解している。
V・ファーレン長崎には、そういう選手たちが集まって来ているから、僕らもそれに応えるという関係性なのだと想う。

11日はファンミーティング
21日にV-Loversから選手にエールを送ろう
2つのオンラインイベントが行われた。
僕ら関東アウェイ組でも参加できる取組。ぜひ続けて欲しい。

【3月】
13日
3節 V長崎 1-1 愛媛FC トラスタ
「個の部分で難しい。サイドに限らず真ん中もすべて。強力な攻撃をどう押さえられるか。少ないチャンスをどう活かすか」
試合前、愛媛FCの和泉茂徳監督は弱気ともとれる謙虚なコメントを並べていた。そこにイヤな予感が漂っていたのが印象深い。

27日
5節 大宮 4-0 V長崎 Nack5スタジアム
大宮の4ゴールはいずれも「それが入るのか」というナイスゴール。
関東アウェイ戦初戦、結果は悲惨だったが、僕らは加藤聖のリーグ戦デビューに立ち会うことができた。聖が左サイドをドリブルで駆け上がってくる姿にドキドキした。

【4月】
この頃、選手たちのコメントに違和感を感じていた。
加藤大は「タカさんの求める５秒ルール」のように戦術を話し、鍬先祐弥は「今日のゲームは、ベンチで見ていたときから元気がないなと感じた」と新人らしからぬ遠慮のないコメント。
そして、次の二人のコメントにチームの内情が窺えた。
大竹洋平「少し前までは監督の指示待ちみたいな感じがあった」
毎熊晟矢「（監督から）特に指示はなかったが、自分たちで考えてやらなければならない」

5月2日の試合を最後に吉田孝行監督が解任された。

V・ファーレン長崎ブログ