37年務めたサラリーマン人生最終日
37年務めたサラリーマン人生最終日
転職はしていないので、新卒、生え抜き、1つの会社で退職を迎える。
これは、前提として会社が存続しているということと、居たたまれないような辛い処遇を受けなかったということがある。
会社と会社を維持してくれた経営者に感謝しなければならない。
もちろん、会社には感謝したくない人もたくさんいたが、それはまた別の話だ。
8:00
いつもより1時間早く起きて、会社には1時間早く到着。
こうすれば、定時より1時間早く16時にあがれる。
もしも「なにか退職の挨拶を」となっても慌ただしくない時間だ。
これまで先輩退職者の挨拶は、17時頃に夕礼形式で行われていた。
フリーアドレスで座席は選り取り見取り
入口から入ってすぐの席をキープする。
今日は2人の社員が「最終日にご挨拶したい」と言ってくれていた。ここならば、探しやすいだろう。
10:00
事業部の佐藤さんがやってくる。
僕は自慢ではないが、あまり人から好かれていない。
群れない、尻尾を振らないということもあるが、それは部署内の話し。
他部門から疎まれるのは、情報セキュリティ規則の番人を演じるために、融通の利かない態度をとるからだろう。
佐藤さんはそんな中、僕を頼りにしてくれる貴重な一人。
セキュリティ絡みの案件がある時は、文書を出す前に必ず相談に来てくれた。
本来、人は人とわかり合いたい。
申請書面のやりとりでは「親切」にすることはできても、どうすれば許可が下りるかという手の内を見せることはできない。
だが、面と向かっての話しならば、多少のリップサービスもできる。
「最後にご挨拶を」というので10分程度かなと想っていたが、話しが弾んで1時間ほどになった。もう僕の仕事は残っていないので、時間はふんだんにある。
その後、社内1人、社外から2人の来客
システムなどの導入選定から外れている僕が、社外から訪問を受けることは滅多にない。
年に1度、岩尾君が訪ねてくるくらいだ。
14:00
最後はその岩尾君
「最終日に、お邪魔したい」とやってきてくれた。
これまでは「会社」という場所で会うことができたが、もう彼と会うことはない。
そして、これがサラリーマン生活最後の仕事になった。
15:00
いよいよ、サラリーマン生活も残り1時間
この後に何が待っているのか、なにも待っていないのか
その瞬間を迎えた時、僕は何を想うだろう
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