佐世保四ケ町のジャスコ 今日閉店
ジャスコができた時、佐世保人は「新しい店ができた」と想った。
従前より四ケ町にはいくつかの百貨店があったが、品揃え、陳列、建物の構造に伝統の香りがぷんぷんした。要するに古くさかった。
ジャスコは今の言葉を当てはめれば、ショッピングセンター。
「郊外型」という言葉はまだ存在せず、コンビニもファストフードもない。
それは、佐世保の人が観たこともない店だった。
それが街の中心の四ケ町にできた。
四ケ町は佐世保市民の誰もが心躍るアーケード街。
ジャスコはそこにあるだけで「街にきた」と思えたし、四ケ町に来てジャスコを素通りすることは難しかった。
正月を除いてジャスコが休みということはなかったし、ジャスコのない四ケ町は想像できない。
そのジャスコが今日で閉店する。
さっきからジャスコと言っているのは、1974年の開店から2011年までの呼称であり、今はイオン佐世保店。
頑なに「俺の目の黒いうちは、イオンとは呼ばない」と想っていたが、先にジャスコのほうがなくなってしまう。
イオンは赤い看板だが、ジャスコと言えば緑の看板。
佐世保の人は緑の看板を観ると、ジャスコだと想って吸い寄せられてしまう。
佐世保に初めて高速(自動車専用道路)のインター(佐世保大和)ができた頃「お、ここにもジャスコができた」とゲートをくぐり「ありゃぁ、なかなか店に着かんねぇ」と想った・・
という人が何人かいるはずだ ^^;)
コロナ禍以降、佐世保には帰っていない。
閉店と聞けば、名残惜しみに行きたいところだが叶わないので、親戚に頼んで直近の写真を撮ってきてもらった。
■佐世保ジャスコの歴史
1974年6月
四ケ町の現在地に開店
1990年3月
松浦鉄道「佐世保中央」駅が開業し店舗の4階と直結した
エレベーターの奥は(あまり透明度が高くない)ガラス張りで、駅舎と線路が見える。
となり駅「中佐世保」と「佐世保中央」の駅間はわずか200mしかなく、これは鉄道駅としては日本最短。
→日本一駅間が短い 中佐世保~佐世保中央 そしてジャスコで寿司サンド
僕もその一人だが、1990年より前に佐世保を離れた人は、ジャスコに鉄道駅があることを長らく知らなかった。
2011年3月1日
イオン佐世保ショッピングセンターに改称
2021年11月1日
閉店が公表された
2021年11月19日
感謝の売り尽くしセール開始
2022年2月28日、閉店
地下1階、地上8階の建物は取り壊される
跡地には低層階に商業施設(イオン系列のスーパー)3階以上に分譲マンションという複合ビルが建設される。
ジャスコの地下は食品売り場。四ケ町では最大級の惣菜コーナーがある。
2013年にそこで見つけた「寿司サンド」は、玉屋のサンドイッチと並んで、里帰りの楽しみだったが、数年前には売り場から消えてしまった。
カニカマと玉子とマヨご飯がビタビタに合うことは、日本人ならば誰でも知っている。
2025年にオープンする新店舗では「寿司サンド」の復活を願う。
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