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2022年7月18日 (月)

謙虚なリーダー、松下さんの意外な行動

2日つづけて、レジセン遅番シフト
いつものように、少し早めに集合場所に着くと松下さんがいた。

松下さんは、B棟のレジセンで1度ご一緒したことがあるField Cast仲間。
僕は「メンバー」アサインだが、彼は「リーダー」アサインを受けている。
スポーツボランティア経験は浅いという。

B棟はボランティアのリーダーを明確にせず、職員さんの指示を仰ぎながら、それぞれの考えにより動くというスタイルを取っていた。
こうしたスタイルは棟ごとに異なっており、その棟を任された職員の責任者の考えに拠っていたようだ。

ボランティアが結集して担う東京2020の現場において、こうした裁量の振り幅があることは、とてもよかったと想う。
何もかもがマニュアルに規定されていれば、指示待ち族は心地いいだろうが「動きたい」と想って来ている人は窮屈だ。


その部署での知見、スポーツボランティア経験に関わらず「リーダー」というアサインを僕は尊重した。
すべてのField Castは、面談を経てアサインが決まっている。選ばれる理由があるのだ。

僕はまず松下さんの意向を態度から汲み取った。
リーダーには、大きくわけて2つのタイプがいたからだ。
1、リーダーとして動こうとする人
2、リーダーとして動こうとしない人

リーダーに選ばれるということは、面談時「リーダーを希望する」にチェックを入れた人だと想うのだが、2のタイプが居ることは、オリパラ活動が終わるまで謎だった。
(いつか、誰かが教えて欲しい)

松下さんはリーダーとしてのプレゼンスを示したがっていた。
そこで、状況を見ていて「ここでのリーダーは、このようなことをするとよい」と気づくことを、そっと耳打ちした。

その日の仕事を終え、僕が帰ろうとすると松下さんが駆け寄ってきて「今日は本当にありがとうございました」と声をかけてくれた。
奢らず、謙虚に、前向き。礼を尽くす松下さんの気持ちが嬉しかった。


さて、その松下さん。集合場所で意外な行動に出る。
A棟の佐野さんがお迎えにくるなり「motoさん今日はA棟で」と切り出した。
すると、松下さんが佐野さんにちょっと、ちょっとと手招き。
「折り入って相談があります」と耳打ちを始めた。
もちろん、彼がなにを相談したのかはわからない。

全員の配置が決まり、僕はA棟に向かって佐野さんと歩いていく。
すると、佐野さんが切り出した。
「motoさんなんでリーダーじゃないんですか?(事情により中略)希望しなかったんですか?」
僕は率直に応える
「なぜでしょうね?希望はしたんですけどね(事情により後略)」

なぜ、この流れでその話題だったのかはわからない。
ただ、佐野さんが言ってくれた言葉が、僕には大切であり宝物となった。
アサインを受けてから1年3ヵ月、何度も「なぜだろう」と自問自答して、モヤモヤし続けた気持ちがすっと楽になった。


菅野さんを真ん中に丸くなって遅番の朝礼。
A棟の責任者である菅野さんは、優しい眼差しがとてもフレンドリー
なんかいい感じ
この光景をみていて、僕はオリパラで1度やりたいと想っていたことを想いだしていた。

昨日に続き竹田さんもここに居る。
今日は施設ガイドツアーはないようだ。


夕方からI&I担当職員の瀬戸さんが、ヘルプでA棟にやってきた。
ブレスレットをいただいたA国の入国手続でご一緒した方だ。
大会も中盤にさしかかると、新たに入村する選手団は少なく、I&Iはヒマになる。
こうして、余剰人員が他部署のヘルプに回るのは、昨今の企業・自治体で散見される。
各組織から送り込まれた精鋭が担うオリパラ組織委ならではのやり繰りだ。

「よくわかってないんですけど、これ、どうやってるんですか?」
彼女は選手村用語集のことを覚えていてくれた。
資料(用語集)、ウェブページ、QRコードの関係性を話す。
わかりやすく話せたかは自信がない。


18:00でシフトを終え、あとは夕食をいただいて退村。
定食の列に一人も並んでいないのは、これが最初で最後だった。

カウンターの外でバナナを配っているField Castに「こんなに空いてるの初めてみました」というと
「バナナ何本ですか?」と問われた。
時折、食後のデザートとしてバナナが提供されるのだが、いつもならば「バナナいかがですか」である。きっと、多めに残っているのだろう。

つい「2本で」と応えてしまった。
子どもの頃から、期待に応えたい性格なのである。

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