« W杯6大会連続出場 ポルトガルの歴史(2) | トップページ | W杯6大会連続出場 ポルトガルの歴史(4)ユーロ初優勝 »

2022年9月11日 (日)

W杯6大会連続出場 ポルトガルの歴史(3)

◆2012年 ユーロ
ユーロ2012 ベスト4

ボスニア・ヘルツェゴビナとプレーオフを戦い(2戦合計6-2) ようやく出場権を手に入れたポルトガルは「優勝候補」と呼ばれることなく大会入り

ペペ、ナニ、ロナルドが好調を維持しベスト4まで進んだが、スペインに敗れた(0 <PK4-2> 0)


●2014年 W杯
ブラジルW杯 グループリーグ敗退

パウロ・ベント監督のもと、W杯予選を勝ち抜き、FIFAランキング4位で大会を迎えた
(1位スペイン 2位ドイツ 3位ブラジル)

クリスチアーノ・ロナルドは29歳で迎える3度めのW杯
直近のCL決勝にはレアル・マドリーからクリスチアーノ・ロナルド、ファビオ・コエントランが出場した(ペペは出場しなかった)

G組1節で難敵ドイツに0-4で敗戦
グループリーグは1勝1分1敗で、決勝トーナメントに進めなかった


2014年9月
ユーロ2016予選の開幕戦。ホームでアルバニアに敗れると、パウロ・ベント監督を解任
後を受けた受けたフェルナンド・サントス監督は、予選6連勝で1位確定。全勝でユーロ2016予選を突破した


●2016年 ユーロ
ユーロ2016 ポルトガルに大いなる僥倖が舞い降りる

FIFAランキング8位で大会を迎えたポルトガル
ただ1つ5チームから成るF組は「死の組」と呼ばれたが、ポルトガルがランキング筆頭である


<グループリーグ>

2節オーストリア戦の出場で、ロナルドはポルトガル代表の最多出場新記録を更新(128 前記録保持者はフィーゴ)したが、78分にPKを外してしまう

3節は1位のハンガリーと3位ポルトガルの対戦
他組の状況によりハンガリーは試合前に予選通過が確定している

空中で止まった静止画のようなロナルドのヘッドで3-3に追いついた後、サントス監督がエリゼウに紙切れを渡し、それをピッチ内にいるロナルドの元へ運ぶという珍しい光景があった。
フットボールの試合でメモを渡す「伝令」を初めて見た。

ロナルドは受け取って一瞥
恐らく、同時開催の試合経過を伝え「ムリして点を取りに行くな。引き分けで通過できる」といったメモが書かれていたのだろう

メモが渡った時点で、ポルトガルは2位通過の位置にいたが、他会場の状況が変わり、結局、ポルトガルは薄氷の3位通過
(3戦3引き分け)
しかし、何が吉と出るかはわからない

予選で圧倒的な強さを見せただけに「本番の弱さ」に落胆した。
誰もこの先の僥倖をイメージできなかったと想う。


<決勝トーナメント>

ラウンド16 クロアチア戦
90分スコアレスで迎えた117分、クアレスマ→ロナルド→サンチェス→ナニ→ロナルド→クアレスマとつないだゴールで辛勝

試合後、代表100試合出場となったナニが抱っこしている子どもの「なに?」と言わんばかりの物怖じしない笑顔と、ルカ・モドリッチに交換してもらったユニフォームを嬉しそうに抱えるレナト・サンチェスの姿が忘れられない

この時点で、レナト・サンチェスはロナルドの後継者候補。
ロナルドが代表を去った後、ポルトガル浮沈の鍵を握る選手だと想っていたが、その後は雌伏の時となる


ラウンド8 ポーランド戦
ポーランドに先制されたが、32分にレナト・サンチェスのユーロ初ゴールでポルトガルが追いつく。試合は延長へ。
延長後半3分、観客がロナルドに抱きつこうと乱入したが、あっさりとスタッフに取り押さえられる
120分で決着せず、PK戦はポルトガルが5連続成功で勝ち上がった


準決勝 ウェールズ戦
50分、ゲレイロが上げたクロスを「上空で待機していた」ロナルドがヘッドでゴール
ロナルドはミシェル・プラティニが持つユーロ歴代最多得点記録(9)に並ぶ
(プラティニは1大会出場で9ゴールを挙げた)
その4分後「集中力が切れていた(クリス・コールマン監督)」ウェールズの隙をついて追加点をとり逃げ切った


予選F組の通過が3位となったことで、ノックアウト(トーナメント)では「楽な山」に回った。
その結果、互いに削り合う試合もなく、主力の故障者も、出場停止も出さず、決勝に進める。

一方の「厳しい山」では、準決勝でドイツがフランスに敗れた。
「難敵ドイツを何処かが負かしてくれる」というポルトガル優勝の条件がクリアされて、決勝の相手はフランス。
フランスには、2006年W杯準決勝「アンリの尻もちPK」で敗れた借りがある。


ユーロ決勝の試合が行われる時間帯、日本は月曜日の明け方
試合を生で見て、勝利の余韻に浸るため、月曜日は有給休暇をとった。

CL2006-06決勝 FCバルセロナ - アーセナル戦の時は、有休が功を奏して一日中、勝利の余韻に思う存分浸ることができた。あの日の再現は成るだろうか。

| |

« W杯6大会連続出場 ポルトガルの歴史(2) | トップページ | W杯6大会連続出場 ポルトガルの歴史(4)ユーロ初優勝 »

デコ」カテゴリの記事