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2022年10月 1日 (土)

西九州新幹線開業 佐世保には新幹線が来なかった理由

2023年9月、今も佐世保駅前の看板にはこう書かれていた。

「新幹線で創ろう 私たちのまちと未来」
「佐世保にフリーゲージトレインを」

(写真は以下の記事に掲載)
佐世保に新幹線が来る日

佐世保に新幹線が来なかった理由は、フリーゲージトレイン(以下FGT)の失敗に尽きる。


順を追って説明しよう。

■線路幅の違い
日本の鉄道の線路幅には、主に「狭軌(1067mm)」と「標準軌(1435mm)」の2種類に分かれる。標準軌は狭軌と対比して広軌ともいう。

・標準軌(1435mm)
新幹線、大半の私鉄
西九州新幹線は武雄温泉~長崎 66km に標準軌を敷いている
新幹線ルートを標準軌で整備することは「フル規格」と呼ばれている

・狭軌(1067mm)
JR在来線


新幹線整備計画に則り、フル規格で新幹線を通すには標準軌の線路を別ルートで敷く必要がある。
ただ新幹線は通したいが、線路を敷く予算が取れないということがある。

その場合の代替案は3つある

1.リレー方式
利用者が駅で列車を乗り換える
今回の西九州新幹線では、こちらを採用
利用者は武雄温泉駅で列車を乗り換えている

2.ミニ新幹線
在来線の線路を標準軌に敷き替える
山形新幹線が採用
東京発→山形行きの場合
東京→福島:東北新幹線
福島→新庄:改軌された奥羽本線(148.6km)

3.FGTを使う
FGTとは、車輪の間隔を変えることできる電車
JR在来線(狭軌)、新幹線(標準軌)の両方を走ることができる
略称:FGT 軌間可変電車

実用例としては2005年よりスペインで、軌間可変電車「AVE S-120」(高速線の最高時速250km/h)が運行されている。

東京都大田区の 新空港線(俗称:蒲蒲線)計画では「フリーゲージトレーン」「三線軌条」の両方を検討している。


2016年、特急みどり号に乗った時のことだ。
佐賀平野に差し掛かった時「ガタンゴトン」という線路の継ぎ目の音がしないことに気づいた。
それは新幹線(FGT)の走行を見越したロングレール化を進めているのだと推察した。

有田早岐間の単線区間では、線路の南側に複線化するためと思われるスペースができていた。
こうした、新幹線乗り入れに向けた複線が敷かれていたのだ。

しかし、FGTの開発はうまくいかなかった。

■FGT開発の歴史
1994年
国交省が研究開始

1997年
2007年までに開発を終える計画で開発開始

2009年
11月、事業仕分けの席で、三日月大造・国交政務官が長崎ルートのFGTについて「技術開発を続けるかどうかを2010年度に見極める」とした
12月、直線270km/hを記録 しかし、曲線では目標130km/hに対して80km/h

2010年9月現在
国交省専門家委員会の評価
・新幹線・在来線直線は270キロで走行可能
・在来線カーブ区間は80キロ程度
・在来線はレール設備の補強が必要
・台車の改良が必要

2010年
この時点で240億円を投じていたが、実用化の目処は立たず
JR四国が導入に向けて、走行試験を始めた

2011年
3月末、FGTの開発継続可否を判断するタイムリミットだったが、明確な可否についての情報は見つからなかった
4月、JR四国が予讃線で試験走行開始
11月、国の技術評価委員会による「中間評価」が行われる

2014年4月19日
3モード耐久試験に使用する第三次試験車を報道公開。造成費43億円

2014年10月19日
軌間変換装置を備えた接続線での試験開始。標準軌、狭軌、軌間変換装置の3モード耐久試験開始

2017年7月25日
JR九州の青柳俊彦社長がFGT導入断念を名言


■今後の選択肢
リレー新幹線として開業した西九州新幹線
新鳥栖-武雄温泉間が全線開通して、1本の電車となるための選択肢

【1】ミニ新幹線の採用

【2】フル規格でのルート整備

現在【1】の議論は出ておらず【2】に向けた交渉が難航している。
それをもって、一般論としての「全線開業は見通せない」となっている。

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