前週の東京Z戦につづいて、2週連続の関東アウェイ戦
【7節】Game1
11月12日(土)
アルティーリ千葉 - 長崎ヴェルカ
千葉ポートアリーナ
「お、きたきた。いやヴェルカのブースターだよ。ユニフォーム似てるからわかりにくいな」
カメラとマイクを持った2人組が僕を品定めしている。アルティーリ千葉ブースターのインタビューを撮りたかったらしい。報道のビブス・腕章を付けていないのでYou Tuberだろうか
千葉ポートアリーナに来る日はいつも晴れていて、今日もアリグル(キッチンカー)が並ぶ広場は賑わっている
すでに一般入場は始まっていたが、しばらく広場を見下ろすレストランでコーヒーブレイクをとり、今日の試合について考える。
アースフレンズ東京Z戦のGame1はヴェルカの選手が、1Qから「倒れるんじゃないか?」と思うような激しいディフェンスをみせた。
恐らく、今日もそのヴェルカスタイルで入るのだろう。となれば、Game1を確実に取りたい。
悲壮感こそないが、楽観する気持ちは微塵もない
3度めの入場で初めて、千葉ポートアリーナの1階に降りた。
前回はゲームパートナー(株)TREE Studioの協力により「全席無料」会員先行販売が行われるので、ヴェルカ・ブースターは概ね2階からの応援だった。
ハリセンは有料なのか・・
コートフロアに設けられた売り場の前で棒立ちしていると、スポーツボランティアが声をかけてくれて、座席まで案内してくれた。
そこまでやるのか・・
座席まで連れて行かれたのはJリーグ、B.LEAGUEを通して初めてだ。
他クラブと較べてアルティーリのボランティアは年齢層が若い。
自分を含めてスポーツボランティアの高齢化を実感しているだけに、この若さには目を見張る。
アリーナが暗転して試合前の演出が始まる。この曲に聞き覚えがある。喚起されるのはあまりいい記憶ではない。厳しい戦いが始まる序曲だ。
2022年4月9日のGame1
千葉 93-89 長崎ヴェルカ
【1Q】 千葉 22-12 長崎ヴェルカ(-10)
【2Q】 千葉 25-30 長崎ヴェルカ(+5)
【3Q】 千葉 27-24 長崎ヴェルカ(-3)
【4Q】 千葉 19-23 長崎ヴェルカ(+4)
前回は1Qで付けられた10点差が、最後まで響いた。今日はなんとかイーブンくらいで行ってほしい。もちろん、このオフの進化に差があってヴェルカが圧倒してくれてもよいが・・
【1Q】
ティップオフはパブロ・アギラールが跳ぶ そのシーンを納めて床に一眼レフを置いて顔をあげると、もうヴェルカに2点が入っていた
場内MCは「マット・ボンズ」とアナウンスしている 0-2
あれ?ヴェルカ守備してない?
これは極端な言い方だ。守備をしないわけがない。ただ前節と較べて空気の違いを感じる。ゾーンで守っているのだろうか。だとすれば、体力を温存して後半に盛り返す戦術ということになるが、実際そうならば懐の深さが怖い(笑)
今日もアルティーリ6番小林のミドルが冴える。あなたはショットを落とさないのか?
ミドル、3ポイント、アルティーリのショットが尽く決まり1Qは-4点差。
アルティーリ千葉 30-26 長崎ヴェルカ
【2Q】
6:20 ヴェルカのTIME OUT! 51-40
OFFICIAL TIME OUTを過ぎたあたりから ヴェルカの守備強度が上がる。プレッシャーを感じたのか、あれだけ決まっていたアルティーリのショットが落ち始める
アルティーリ千葉 57-46 長崎ヴェルカ
試合が壊れるか、後半のヴェルカが発動されるのか。岐路に立たされている。
選手たちが苦しい時に「逆転しますように」「ショットが決まりますように」と祈っていてはダメだ。
「後半は俺たちのもの」と意を決して、共に戦うと覚悟を決めた
【3Q】
コートスィーパーはインプレー中もバックコートのスィープに入る。横浜EXのボランティアもこれをやっていた。試合を極力停めないよう、レフェリーからの要請のようだ。ここでは床に目を落としているスィーパーと、戦況を見つめ撤収タイミングを見極めるウォッチャーがチームでコートに入っていた。
1:08 狩俣昌也がアシュリーに顔を押さえられる。レフェリーに抗議するがノーファウル、ここからヴェルカのボルテージが上がっていく 59-48
7:52 【VELCA】 ボンズが左ウィングから3p 11点差から4点差に詰める 68-64
残り41秒 【VELCA】 ジョーダン・ヘディングが左ウィングから3p&1の「4点プレイ」でついに同点
アルティーリ千葉 71-73 長崎ヴェルカ
【4Q】
3:07 【VELCA】 アルティーリのファウルが5つとなり、ボンズがFT○× 78-80
5:24 OFFICIAL TIME OUT 84-84
6:12 ラヴェネルが5ファウルアウト
8:09 【千葉】 アシュリーがバスケットカウント&1 千葉が4点リード 90-86
8:11 【VELCA】 ここで勝利を手繰り寄せるビッグプレー ボンズの3p直後、狩俣がパスカットから逆転ショット 90-91
8:25 マット・ボンズが5ファウルアウト
残り時間1分を切り1ポゼッション(3点差)の攻防となるのは、前回のGame1と同じ
あの時は、先にヴェルカのチームファウルが5つとなり「5ファウル地獄」にハマってしまった。
残り25秒でTIME OUT!をとったヴェルカは、バックコートからのリスタートを選択、24秒を使いに行く。千葉はフロントコートに4人が入る
ブザーが鳴り響きバックボードが赤く縁取られた
終わったのか・・
しかし、レフェリーが「時間が残っていないか」を確認する
バスケでは1秒あれば、何が起こるかわからない
もしもスローインを5秒以内に入れることができなければ、千葉のポゼッションから逆転ショットを打たれる恐れもある
固唾を呑んで見守ると、松本健児リオンが拍手。それを見て今度こそ「終わったんだ」とわかる。
周囲のブースターに配慮して、喜びは表に出さなかった。
これは、去年B.LEAGUEを見始めて以来いつものこと。コートサイド1列は(先行販売でチケットが買える)ホームのブースターに囲まれる。
熱く応援して、静かに喜ぶ。このスタイルにも慣れてきた^^)
■試合結果
アルティーリ千葉 94-96 長崎ヴェルカ
気がつくと、いつもは半分くらい残るOS-1が空っぽになっていた。
東京Z戦を終えた時、激しいプレーを続ける選手たちをみて、次は「椅子に座っている僕らも倒れるくらい必死に応援したい」と考えていたが、それができた充実感があった。
引き上げる選手たち。その最後尾にいたエドさんが僕らが居るコートサイドにサムアップしている。それも割と長くて5秒くらい。
思いの外ヴェルカのブースターで埋まっていたのだろう。その温かい気遣いを胸にしまい、千葉駅につづく上中緑地の緑道を急いだ。
ど素人!バスケットボール観戦用語
