アンコールがないとは知らなかったM.S.G.公演 マイケル・シェンカーが40年前と変わらぬマイケル品質で応えてくれた
Michael Schenker's 50th Anniversary Universal JAPAN TOUR 2022
今回のツアーには「マイケル・シェンカーの活動50周年」と2022年の新譜「UNIVERSALの日本ツアー」という2つの冠がついている。
また、2020年3月には、コロナ禍により「M.S.G.40周年」としての来日公演が中止となっており、コンサートグッズとしてはその時に売る機会を逸したタオル、クリアファイルなどが併せて売られていた。
このツアーは3会場とも全席完売により満席。
中野サンプラザは2,222人の定員に対して2,100人を入れているので、収容率は94.5%
コロナ禍の市松ではなく前後左右に人がいる。
幸い、両隣りの方は「ライブマナーの三要素」を満たしていてありがたかった。
・踊りまくってぶつかってこない
・「一本釣り*」で手をぶつけてこない
・開演中にスマホを使用しない
*「一本釣り」とは島津亜矢の人気曲ではなく、コンサート中に聴衆が一斉に右手でステージ方向を指し示すこと。肘を挙げた状態で前腕を折りたたむ動作。その繰り返し。(しらべるの造語)
しかし、前方座席のスマホ事情はひどかった。
一人がスマホで撮影する。するとその後ろの人も「いいのかな」と続く。また後ろが「僕もやっちゃう?」とつづく。
前の青年は曲が変わる度、スマホで撮影していた。座席番号で本人が特定されるというのに、度胸が座っている。
曲が佳境にはいる度に、視界に灯籠のような灯りが明滅するのは実に興ざめだった。
開演前、撮影についての注意喚起は型通りのものだった。「発見した場合、退出を求めることがある」くらいの抑止をしてほしいところだ。
「Rock Bottom」
マイケル在籍時のUFO「Phenomenon」に収録された曲
ライブではこの曲でギターソロが織り込まれる
ギターの部にはいると、ロメロが下手(左)袖に消える
交替で休憩なのだな。。
この時はそう考えていた。
それにしても、長いな。ロメロの喉を休めるためとはいえ、終わりがけはちょっと飽きてきた
ドラムセットのステージが低い。
1981年福岡サンパレス公演でドラムセット裏のドリンクプールにいた時、そこから観客席は見通せなかった。
僕の背より高いステージが組まれ、その上のツインドラムセットにコージーが座っている。
現代ライブでは、ドリンクがプレーヤーの側に置かれている。
ロニー・ロメロは間奏の間にドリンクを取っていた。
今となっては客の前で給水?するのは当たり前。
それもよりも1981年にドリンクプールがあったほうが謎だ。
その事情に詳しい方がいたら、その理由が知りたい。
行動範囲は狭いけれど、マイケルはとても楽しそうだ
時おり前列の客にアピールしてやりあう
残念なのは定位置から離れないことだ
まだ聴きたいかい?
ロメロが僕らに問いかける。え、言葉わからない?僕はスペイン語だけど・・
と言ってスペイン語で話しはじめる。
ロメロの母国チリの公用語はスペイン語。彼は2009年からスペインに移住している。
90分の立ちっぱなしはきつい。特に定点に留まる必要があるライブの場合なおさらだ。
足腰は限界に達していた。
そろそろ一旦終わってくれないかな・・
という願いも虚しく、マイケル・シェンカーがUFO在籍時のナンバー「Too Hot to Handle」
経口補水液のジェルがここで底をついた。
聴衆の熱気で気温が上がり、マスク内の熱も上がってきた。ここで倒れるわけにはいかない。みんなすごい体力だなと周囲を見渡す。
もう1曲聴きたい?
ロメロが指を一本立てて、すぐに「Only You Can Rock Me」へ
マイケルはライブの間、一度もステージ左手に来てくれなかった。
ギター・ベースとの掛け合いで中央に寄って来る。だがそこに国境線でもあるかのようにドラムスを境にするセンターラインを超えることはない。
一方、ロメロは右に左にと端っこへのお目見えを務めていた。
左手に座席がある僕らにとっては残念だ。
マイケルはいつも、そうなのか。もしかして、ギターとアンプがシールド(ケーブル)接続で、行動範囲が限られている?
座席を選べたら迷わず上手を選ぶのだが、抽選なので仕方ない。
曲が終わると、マイケルが「また会おう」と声をかけ、メンバーが左袖に消えていく。
G-SHOCKは20:33を表示している。
やっとこれで座れると想ったら、客電がついた
そして、聴衆が帰り始めた
あれれ、アンコールないの?
僕はアンコールがないことを知らず、ここで終わりという心の準備ができていなかった
あっさり、席を立ったファンには、昨今のM.S.G.はアンコールという形式を採らないことが共通理解されていたようだ。
M.S.G.ライブを終えて心地よさだけが残っている
マイケル・シェンカーは崇拝する神ではなく、愛すべきアイドルである
現役のうちに一度(観客席で)見ておきたいと思ってチケットを買った。
コロナ禍でありながらすべてのチケットが売れた。
それにマイケルがマイケルとしての品質で応えてくれた。
おわり
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