高い確率で起こる大震災を自分ごととして備え、その最小化を祈る
2023年は関東大震災から100年を迎える。
関東大震災は1923年(大正12年)9月1日に関東一帯で起こった地震。
明治以降の日本の地震では最多の犠牲者を出した。
亡くなった方:142,000人
住宅被害:701,000棟
全壊128,266、焼失447,128(全焼381,000)
■時系列の記録
11:58 震源地神奈川県西部、M7.9の本震(40秒)
12:01 震源地東京湾北部、M7.2の余震
12:03 震源地山梨県東部、M7.3の余震
12:48 震源地東京湾、M7.1の余震
津波も起こり、熱海では12m、館山では9mを記録した。迅速な避難行動が行われたが、犠牲者が出ている。
特に神奈川・千葉では地震と直後の大雨により、土砂災害が多数発生した。その中に、昨今、話題にのぼっている「盛土」によるものがどれほどあったかは記述が見つからない。
盛土【もりど】とは、敷地造成のため、他所から持ってきた土を盛って固めること。
道路、擁壁にヒビが入っている。擁壁から土混じりの水が吹き出している場合は要注意。
*擁壁(ようへき)
斜面が崩れるのを防ぐために設けるコンクリートの壁
盛土が豪雨、地震で崩れる被害が出ており、全自治体が大規模盛土造成地マップを公開している。居住地周辺の盛土をしらべるには「盛土 自治体名」で検索するとよい。
■盛土の法律と被害
1961年(昭和36年)11月7日
「宅地造成等規制法」公布
1995年1月17日
阪神淡路大震災 西宮市仁川で盛土が地すべりを起こし34人が亡くなった
2021年7月3日
静岡県熱海市豪雨 盛土が崩落、大規模な土石流災害が発生。28人の死者・行方不明者が出た
2023年5月26日
「宅地造成等規制法」を改正・改名し「盛土木製法」施行
ボランティア文献を紐解くと、阪神淡路大震災がボランティアの端緒であり、1995年がボランティア元年と書かれているものが多いが、関東大震災でもボランティア活動が盛んに行われていた。
後世に個人意志によるボランティア活動があったことが伝わっていない理由は次のように考えられている。
1.その後それらの活動は自警団の活動として収斂された
2.関東大震災後に町内会組織が強化されたことで、そちらだけが注目された
2023年は関東大震災から100年であることに因み、気象庁が「関東大震災から100年」特設サイトを開設している。
・大地震の注意喚起のために、関東大震災の知見を紹介するサイト
・開設:2023年1月4日
内容の一例
・関東大震災の概要
・関東地方で起きる地震の特徴
・地震・津波に備えるための知識
近い将来、高い確率で大地震が起きることが政府から注意喚起されており、メディアも報道している。
2023年1月13日
政府の地震調査委員会 日本各地で想定される巨大地震の最新の発生確率を発表
南海トラフ地震:20年以内の発生確率は「60%程度」
そのニュース記事に接して、自分ごとと想い、備える行動をとり、災害が最小化するよう祈りたい。
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