4年ぶりのスーパーで集まる花見
月影のいたらぬ里はなけれども眺むる人の心にぞ住む
(法然上人の言葉)
この言葉を知ったのは
物心一元論に迫る数学者、京都大学 岸根卓郎名誉教授の著書「量子論から解き明かす「心の世界」と「あの世」-物心二元論を超える究極の科学-」だった。
「万物は観測した時点で存在する。観測されなければ存在しない」とするコペンハーゲン解釈に寄せて引いた言葉だ。
■コペンハーゲン解釈
大きく2つに分かれる「量子論」の研究分野のうち「量子論的唯我論の分野」の代表的な合意
これを「花見」になぞらえた「しらべる」の解釈はこうなる
誰かが見ることで、花はそこに存在する。
誰もが見に行かなければ、花はそこにはない。
花見仲間との恒例行事「スーパーで集まる花見」は2020年より途絶えている。
2020年は3月早々に中止を決めた。それでも、仲間の1人と花見散歩をしようと想っていたが、東京都から不要不急の外出自粛要請があり断念した。
2021年、2022年は花見仲間との「花見オンライン」を開催した。
オンライン呑み会である。
それまで、年2回しか集まっていなかった仲間だが、オンラインという手段の普及で集まる回数が格段に増えた。
そして2023年春、いつもの花見仲間に4年ぶりの「リアル花見」を提案した。
それぞれの考え方、健康状態は異なる。
賛否を問うのではなく、日時の候補に対して、都合のいいものがあれば選んでもらうというカタチをとった。
使ったのは「調整さん」
サラリーマン当時は、仕事の会議から飲み会まで、幅広く使っていた。
他にも同様のサービスがあるのかも知れないが、無料で手軽に使えるこのサービス以外を探す理由がない。
久しぶりに開いた「調整さん」には、新たに「イラスト機能」がついていた。
試しにONにしてみると、これが、なかなか可愛い。
いずれかの日時候補に○をかき込んだ仲間がアバター+登録した名前で表示される。
性別・年齢などはランダム。
男性が女性だったり、その逆もある。
2023年3月14日
靖国神社の標準木に11輪ほどの花が開き、東京都の開花が宣言された
前日に「史上最速」かと想われたが、開花の目安である「5~6輪」にあと1輪足りなかった
気候変動により、開花は年々早まっており、4月の新入社員や新入生の歓迎イベントだった花見は、3月のイベントとして定着しつつある。
「調整さん」に全員の書き込みが終わり、花見の日程が3月下旬に決まると、仲間からは「散ってしまうんじゃないか」という声が聞かれた。
僕はそれには反応せず、聞き流した。
「僕らは桜の観測会をやるわけじゃない。満開の週よりも場所がとりやすく、人が少なくて静かでいいという考え方もある。それより、晴れるか、寒くないか、風が吹かないかの方が大切じゃないのか」
心の中ではそう想っているが、それを言うと友達が居なくなってしまうからだ。
日程が決まったら、待ち合わせ場所のスーパーマーケットが閉店してなくなっていないかを確認する。
スーパーの玄関で集合して、集まった人数分の食べ物を買う。それが「スーパーで集まる花見」
スーパーがイベントの起点。ただ、それ以外にはなんの準備も縛りもない。
ドタキャンもドタ参もあり。
肉は焼かないので、事前に肉は調達しない。中止や減員で無駄になるものはなに1つない。
唯一の準備といえば、僕が倉庫から4年ぶりにブルーシートを引っ張り出して運ぶことだけ。
20代の頃、海水浴用に購入したブルーシートだが、花見備品としての出番の方が数倍多くなった。
これを読んでいる若い皆さんには、今のうちに割と大きめのブルーシートを買うことをお勧めしたい。
そうすれば、海水浴・キャンプ・BBQ・花見でハブになることができる^^)
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