ChatGPTの誤りと衝撃 ChatGPTと「Google先生」との付き合い方
「5W1Hを几帳面に書かないと、求める答えは出てこない」
最初にChatGPTを使った人が抱く感想はこうなると思う。
望みの回答を引き出すには「文章力」が必要と言うことだ。
「Google先生」では、かなり曖昧に問いかけても
「もしかして・・」
といったカタチで、こちらの言葉足らずを補い、忖度して回答案を提示してくれる
使う側の文章力が問われないのが「Google先生」だ。
だが、その「Google先生」もかつて「敷居が高い」と思われた時代があった。
検索サービスが始まった頃、日本にはYAHOO!があり、そこに「Google先生」が現れた。
「Google先生」を開くと、検索窓以外はほぼ真っ白
使い手がなにか「聞かないと答えてくれない」
YAHOO!を開くと既に、賑やかなコンテンツがある。好奇心が旺盛ではない人、質問をうまく言葉にできない人も、愉しむことができる。
これは、検索サイトとポータルサイトの違いである。
いつ逆転したかはしらべていないが、しらべるを始めた2000年代初頭、日本ではYAHOO!のシェアが「Google先生」より高かった。
その後、「Google先生」が曖昧に聞いても、単語だけでも、回答を提示する能力が上がり「文章力」がない人にも敷居が下がった。
ChatGPTの特徴として、情報が誤っていても、自信満々に言い切ってくることがある。
「Google先生」ならば、自信が無い(確からしい情報が見つからない)時は、答えが出てこない。
「ネットの情報は本当とは限らない」
これは、2000年代初頭から、論客が言い続けてきたことだ。
校正やチェックが入る放送局、版元が提供する情報とは違い、裏がとれていない、検証されていない情報が多いということだ。
これが、ChatGPTにもそのまま当てはまる。
「ChatGPTの情報は本当とは限らない」
「Google先生」との違いは、それを堂々と言い切るところだ。
そして「朝令暮改」 質問する度に答えが変わっていくのも潔い。
一礼を挙げよう。
以下は「V・ファーレン長崎のクラブマスコット ヴィヴィくん についてに教えて」に対するChatGPTの回答の一部だ。
日を変えて3度質問している。それぞれ回答は異なる。
(以下引用)
【1度め】
青い毛並みを持つフクロウのキャラクターです。長崎には、昔からフクロウを神聖な存在として崇める文化があり、ヴィヴィくんはそれを象徴しています。
【2度め】
Vファーレン長崎の公式キャラクターである「ヴィヴィくん」は、2015年に誕生しました。デザインはちばてつや氏が手がけており、キャラクターイメージは「豊かな自然と海を抱く、人と人とのつながりや、元気で活気あふれるまち」をモチーフにしています。
【3度め】
ヴィヴィくんは、オウムのような形をしたキャラクターで、長崎のシンボルであるグラバー園に住んでいます。名前の「ヴィヴィ」は、V・ファーレン長崎の略称「V・Varen」から取られています。
(引用おわり)
私のしらべが確かならば・・・
ヴィヴィくんは九州シカ、オシドリをモチーフにしたキャラクター
初お目見えは2010年5月5日である
ちばてつや氏というのは「チャーシューメーン」の、あのちばてつやさんだろうか
ちなみに、作者については質問する度に替わっている。
「グラバー園に住んでいる」のは知らなかった・・
こうした「堂々と誤りを返す」(人によっては「嘘を言う」)ところを切り取ると「ChatGPTは怪しい」と揶揄することもできるだろう。
だが、その回答に唸った事例も挙げておこう。
現在、計画を進めている「奥多摩神社巡り」について「奥多摩駅から6時間で、山歩きと神社巡りをするお勧めのコースを教えて」と質問した。
すると、時系列の箇条書きで山歩き、神社巡り、風光明媚な場所のお勧め、交通機関と所要時間までを記したモデルコースが一瞬にして返ってきた。
それまで、旅行誌や山歩きの専門誌でコースを研究していたが、まったく思いつかなかった、なかなかチャレンジングなコースだった。
こうしてChatGPTから得た回答は、そこから「Google先生」や書籍等で事実と照らしていく。
ChatGPTの回答をそのまま鵜呑みにはできないが、新たなる発想を得るきっかけにはなりそうだ。
「君に一生ついていくよ」
とは言わなかったが、サムアップと賛辞の謝辞を返した。ChatGPTがユーザーのコメントを、今後の回答にどう活かして行くのかはわからないが、そこに参加するワクワク感がある。
「V・ファーレン長崎が2023シーズン終了後、J1昇格する確率は?」
といった「未来の予測」はきっぱり、できないと言われた。
だが、ひとつの真実として確定している要因を重ね合わせて出す答えには、目を見張るものがある。
パソコンとスマホ、それぞれ、最も目立つ位置にアイコンを置いた。
これから、仲良くつきあっていきたい。
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