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2023年5月27日 (土)

僕らは「ヴェルつく」で知っている 崖っぷちVELCAを救ったリオンのビッグプレーからビクトリーロードが始まる! 「千葉遠征三日間」【12話】

VELCAの選手が、退場宣告を受けたギブスの元に集まる
この光景を見た僕らの心に、光が射し込んだ。
四の五の言っていられない。今こそチームとして一丸となり、やるしかないのだ。
諦めるなんてシナリオはゴメンだ。

宣告を受けたギブスはベンチに座りうなだれている
そこにレフェリーがやってきて、ギブスに退出を促す

■ディスクオリファイングファウル
(スポーツマンらしからぬ)特に悪質なファウル。1回で退場。相手に2回のフリースローが与えられた後、その成否にかかわらず、相手のスローインで再開する。

■規則
失格・退場処分を受けた者は、ゲームが終わるまでロッカールームにいるか、コートのある建物から立ち去らなければならない。
(ゲームが終われば、コートに戻ることはできる)


アルティーリの16連続得点で、10点あったリードが、逆に6点のビハインドに変わる 82-76
4Qだけならば 19-2
リアルタイムでそこに居る時は、ただ、目の前のプレーに集中していたが、後で振り返ると「ぞっ」とするアルティーリの爆発だ。

土俵際に追い詰められた我々VELCAファミリー
ここで、逆襲の狼煙(のろし)を上げたのが我らが「佐世保の星」高比良寬治だ
(頭の中、劇画調になっている)

5:03 【VELCA】 狩俣がオープンワイドの高比良へ 右ウィング3pを沈めてOFFICIAL TIME OUTへ 82-79
後で振り返った時、このショットこそが、勝利を、B1昇格を引き寄せたショットとして語り継がれるかも知れない。

6:09 杉本のアタックが決まり、再び5点差に開いた?・・・
と思ったら、直前にリオンがオフェンス・ファウルを引き出していてノー・バスケット 82-79

オフェンスファウルとディフェンスファウルの違い

「どうやって、勝ったんだろう」
その場にいるうちは気づかなかった
後で振り返った時、このリオンのビッグプレーからビクトリーロードが始まっていた

こうした、一つ一つの工夫に日頃からチーム全体で取り組んでいるのだと想う。
佐世保のクラブハウスにある専用体育館で、コーチや選手どうしでアイデアを出し合い、取り組んでいる姿が想像できる。
そのあくなき「バスケットの追究」こそが、VELCAスタイルであり、僕らが信頼している所以だ。
拓摩GMや田河さん(現在は取締役)が、VELCAの生い立ちを「ヴェルつく」で公開し続けてくれたから、VELCAファミリーの信頼感が生まれている。

6:27 【VELCA】 左ウィングの「寬治ポジション」でワイドオープンの寬治が呼ぶ。パブロがキックアウト 寬治5本めの3p 同点! ベンチ裏半狂乱 82-82
7:05 【VELCA】 今度は右ウィングでオープンのボンズが3pを沈めて再逆転 82-85
レマニスHCがTIME OUT!
立ち上がって「Go Go VELCA」コールのベンチ裏、僕は座ったままOS-1で給水している^^;)

8:11 【VELCA】 ボンズが強烈なアタックでファウルドローン FT○× 84-86
8:34 【VELCA】 アシュリーがスリップで転び、リオンがスティールからドライブ ボンズがプットバック 84-88

8:46 ボールがラインを割りアルティーリボールとなると、パブロがベンチに向かって「チャレンジしてくれ」の合図。前田さんがヘッドコーチチャレンジ
成功しても失敗でも、1試合で1度きりしか使えない映像確認要求
「ここで使わないで、いつ使う」
ベンチ裏から呼ぶ者あり ^^)
だが、判定は変わらず

9:13 【VELCA】 パブロが3pアテンプト ショットは落ちたが、ボンズがファウルを受けてアルティーリはチームファウル5を超過
ボンズFT○○ 勝利をぐっとたぐり寄せる連続成功 VELCAベンチの2クラップが高らかに鳴る 86-90
9:40 大塚の3pが落ちる 狩俣がリバウンドを拾いボンズが時間を使う アルティーリはファウル・ゲーム ボンズFT×○ 86-91
アルティーリが最後のTIME OUT!
さぁ、僕らのエナジーを使い切る時だ!
ベンチ裏、コートエンド、VELCAブースターは渾身の「Go Go VELCA」コール

9:41 岡田の3pが落ちる ボンズが取ったところでファウル・ゲーム ボンズFT××
僕らはもう、がっかりすることもなく「ディーフェンス」コールに戻る

残り9.5秒 アルティーリの速攻を寬治がファウルで止めると、レマニスHCがヘッドコーチ・チャレンジ ノーマル・ファウルで判定変わらず、アルティーリの攻撃再開

ラベネルのタフ3pが落ちる。パブロが確保してリオンへロングパス
ファウル・ゲームを狙って追いかけるアルティーリの選手、ファウルを受けないよう逃げるリオン
そして、狩俣へバックパス
ここで、狩俣昌也が渾身のガッツポーズ
僕らは目が丸くなる
(映像では)この時まだ1秒残っているが、1m以内にアルティーリの選手はいない。ファウルさえ受けなければ時間が過ぎる

■相手選手が1m以内にいる場合、ボールを受け取ってから5秒以内に(パス、ドリブル、シュートいずれかの)プレーをしなければならない。

狩俣がドリブルを1つ入れたところでタイムアップ


拮抗したオセロの盤面のように、バスケットボールは3秒あれば、勝ち負けが裏返ってしまうゲーム。
この2年、その怖さを目の当たりにしてきた。勝って歓喜することもあれば、負けて絶望することもある。バスケットは怖いスポーツだ。

最後の9.5秒が、あっという間にゼロになった時、時空が歪んだような錯覚があった。
まさに無我夢中、僕らは夢の中にいたようだ

アルティーリ千葉 23-17 長崎ヴェルカ
試合結果 86-91

次回最終話

「千葉遠征三日間」記録 もくじ

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