奥多摩参考記録【10話】奥多摩の一番人気は御嶽山らしい
奥多摩往き当日
東京は曇り。特にこれといって考えていることはない。1日無事に過ごそう。
「Weather News」アプリを開き、奥多摩町の天気を確認する。
奥多摩町も終日曇り、最高気温21度。前日に確認した時と変わっていない。
「山の天気は変わりやすい」というが「一時間ごと」予報を見る限り、その傾向は読み取れない。
「山の天気は変わりやすい」
というのは、急に雨が降りやすいという登山者の戒めとして広く知られている。
平地に比べると、山は起伏に富んだ地形であり、海からの風を受けると上昇気流が発生しやすい。すると、雲ができて雨が降る。
気難しい気象予報士の人がこれを読んだら「これだから素人は困る」というかも知れないが、親しみやすい気象予報士ならば「だいたい、そんなもんです」と言ってくれると想う。
8:02 南武線(立川)
立川を目指す南武線がこんなに混むとは想わなかった。
「階段そばでは乗車できないことがあります。その場合も発車時刻でドアを締めさせていただきます」
「溝の口」のホームに下りると、女性駅員ががなっている。
お勤めの皆さんに「始業時間」があるように、僕にも予定の「行程」がある。
奥多摩駅から先には、便数が少ないバス移動が控えており、ここで乗れないのは困る。
駅員の薦めに応じて移動を試みるが、ホームには人が溢れていて線路に落ちそうになる。
いつも、家に居るからわからなかったが、コロナが五類移行して、コロナ禍はすっかり終わっているようだ。
乗り合わせたのは、ほぼすべてが通勤・通学客。
これから山に行くぞという物見遊山な客は僕以外に見当たらない。
8:47 青梅線(青梅)
立川で青梅線「青梅」往きに乗り換えて西へ
南武線に比べれば、ぐっと空いている。これが、平日というものだ。
向かいに「山ガール」らしき二人連れが座っている。
もしかすると、この後、山の中で会うかも知れないな・・
電車を降りると、青梅駅のホームにはザックを抱えた人たちが沸いていて、誰もが足早に歩いていた。
青梅に降りるのは「0系静態保存車両」を観に来た時以来。あの時はずいぶん遠くまで来たと思ったが、今日はまだ目的地まで1時間の行程が残っている。
→青梅昭島国立~1日で3本の0系を視察する!
ホーム上の乗り換え時間は3分。タイトな日程のためトイレに行けない。幸い今のところ切羽詰まっているわけではないが。
「奥多摩」行きの車内は既にザックの人で満席!立っている人もいる。
おいおい平日だよね、もっと閑散とした誰もいない感じかと思っていた。まぁ、奥多摩と言っても目的地はたくさんあるからな・・
心の声が漏れないよう、iPhoneにメモする
9:23 青梅線(奥多摩)
「青梅でトイレ行ける時間をつくるといいな」
「乗換を見越して前寄りに座る」
奥多摩往きがこれきりということはないだろう。またいつか来る時のためにメモを残しておく。
「この靴、2万円」
となりのおば・・山ガールが、そのとなりの山ガールに話している。
一瞬、友達が薦めてくれたアプローチシューズが頭に浮かんだ。確か、それくらいの価格帯だった。どんな靴かなと想ったが、周りの目もあるので足下をのぞき込むのはやめておいた。
「七駅だよね」
彼女がそう言っているから、僕が行くのとは違う山らしい。
「有休をとってきたの」と言う山ガールが喋り続けている
向かいのご夫婦らしき2人は目をつぶっている
その年齢層に相応しく「優先席」に陣取った三人組の山男たちは饒舌だ
単独行の山行者たちは、誰1人スマホを出すこともなく、じっと目を閉じている
体を休めているのか、それとも今日のルートを思い描いているのか、はたまた「男のくせにうるさいな」と想っているのかも知れない
今ここで「この車両の平均年齢当てゲーム」が開催され、真剣に当てに行くとしたら「65.7歳」と言うだろう。
電車が御嶽(みたけ)に着くと、あたかも運行がここで打ちきられるかのように、一斉にバックパッカー達がホームへ降りて行った。
ここが、奥多摩で人気の場所だったのか・・・
JR御嶽からはバス、ケーブルカーを経由して御嶽山(929m)その頂きに武蔵御嶽神社。
いつか来る「奥多摩2」の候補に入れよう。
電車が御嶽を出ると、車内は人影もまばら。斜め前には学生らしき男子2人組が座っている。さっきまでの満席時は立っていたのだろう。
彼らは公衆マナーをわきまえた好青年の見本を演じるかのように、2人分のスペースからはみ出さず、荷物は足下に置き、たまの会話も最低限の言葉数を小声で済ませていた。
やるな、若者!
僕は心の声でエールを送った。君たちのような青年が、これからの日本を支えていくだろう。
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