奥多摩参考記録【9話】神社巡りを忘れていた。前日に作り直した行程表
奥多摩往きの前日、東京は晴れ
「Weather News」アプリを立ちあげて「ココ検索」で東京都奥多摩町を開く。
本来、現在地の位置情報に基づいた天気概況に強いアプリだが、1度検索した場所は検索履歴に表示されるため「週末にお出かけする場所の天気が気になる」という時に重宝する。
「1時間ごと」予報では、奥多摩滞在時間帯すべてがくもりアイコン。最高気温21度。思いのほか、過ごしやすそうな気温。
降水確率は最高でも30% 念のために、折りたたみ傘は入れたが、レインウエアはパックに入れていない。(そもそも、その装備が必要ならば延期する)
最終準備として、旅の恒例である「情報サマリー」紙面の作成に取りかかる。
今回の情報は、山の地図、交通ダイヤ、行程、参考画像。これらをA4コピー用紙1枚にレイアウト。それを4つ折りにして、ウェストポーチに入れる。
登山を予定しているのは御前山:ごぜんやま(1405m)
【上り】
▼奥多摩湖(小河内ダム)の小河内ダム展望広場の登山口を出発
↓↓ 2.0km 1時間20分
▼樹林の急坂を上るとサス沢山(940m)
↓↓ 2.6km 1時間40分
▼御前山
4.6kmといえば平地ならば 1時間ほで歩ける距離。
「山登りはそんなに時間がかかるのか」
平地を歩く・走るプランと、上る・下るプランのギャップに驚いている。
ガイドブックには幅広い年齢層を想定した、ゆとりのある所要時間が書かれているのだろう。
記載された時間通りで計画しておいて、そこが短縮できれば、余った時間を平地の探索に回せる。
この時は、そんな風に考えていたが、後で想えばとんでもない勘違いだった。
【下り】
▼御前山
↓↓ 2.6km 1時間15分
▼サス沢山
↓↓ 2.0km 1時間
▼奥多摩湖
御前山頂からの下山は、奥多摩湖⇔奥多摩駅の中間にある「境橋」バス停に下りるルートもある。
せっかくならば、異なるルートを歩きたいという挑戦意欲が一瞬、頭をもたげたが「初めての登山でいきなり無理するのは止そうよ」と、もう1人の自分が囁いて、上ったルートと同じルートを下りることにした。
同じルートならば見覚えがあり、道に迷うこともないだろう。
後にこれが、とんでもない勘違いであると知ることになるのだが、この時の僕は山を知らなかった。
あるガイドブックに、サス沢山から奥多摩湖への下りついて、こうあった。
「樹林の急坂はなかかの勾配なので(中略)急坂の下りが苦手な人は、(境橋バス停に出る)栃寄へ下るコースの方が安心」
「長い下りが膝にくるので、足腰が弱い人は無理しないように」
ライターが「下りが苦手」という言葉に忍ばせたのは、そんなアドバイスなのだろう。
足腰・膝対策として、僕は「パテックス膝サポーター」を付けるし、テーピングも持参する。
このさらりとした一文からは、その意図する深刻な意味は読み取れなかった。
「情報サマリー」を作り始めてから 1時間が経った頃、愕然とした。
そういえば、神社について調べていない・・・
今回の奥多摩山行は、立春に旧友から得たアドバイスが発端だが、その要旨は「奥多摩の神社巡り」であり「ちょっと冒険で、深く山の中まで入る」だった。
メインは「神社巡り」なのである。時間が経つにつれて記憶は歪んでいく。いつの間にか僕は、登山の幻想に取り憑かれていた。
現時点で「行程」に入っているのは、奥多摩駅そばにある奥氷川神社だけ。それも、登山の時間が押した場合はかなり遅くなる。神職はもう帰った後かも知れない。
この時「神社には夕方行ってはいけない」という言い伝えがあることも知らなかった。
登山の幻想を打ち砕くことから始めてみた。
御前山の山頂往復に取るはずだった5時間15分をばっさりと切り取り、サス沢山までの往復2時間20分とした。これで、3時間が生まれた。
次に奥多摩湖周辺の神社を探す。
「Google先生」のお勧めは小河内神社(おごうちじんじゃ)
目的地である奥多摩湖バス停からは5kmほど西に離れている。
神社のそばにある「麦山浮橋」については、たいていのガイドブックで紹介されている。
「Google先生」は、今年の3月(2023年3月6日)から水位低下のため通行止めになっていることまで教えてくれた。
名物の浮橋は渡れなくとも、お勧めの神社は外せない。
西東京バスのウェブサイトに行き、奥12「小菅の湯」行きのルートをしらべると、奥多摩湖バス停で下りずに11個先のバス停「小河内神社」で下車すればよいことが分かった。
奥多摩湖から歩けば1時間だが、バスならば所要時間は 8分。
ダイヤ間隔が広いため、小河内神社から奥多摩湖へ戻るバスまでは 1時間12分ある。
「麦山浮橋」が渡れないのは痛いが、神社にゆっくり参拝して、あたりを散策しよう。
戻りは「奥多摩湖」より4つ手前の「熱海」バス停で下りて、奥多摩温泉神社へ。
こうして「神社参拝」を3カ所に増やした「行程」が以下の通り。
■行程
10:07 JR「奥多摩」着
10:12 西東京バス「小菅の湯」行
10:38 「小河内神社」下車
小河内神社参拝・散策(1時間)
11:50 「小河内神社」発
「熱海」着
奥多摩温泉神社参拝
徒歩で小河内ダムへ
小河内ダム散策
13:00 奥多摩湖から入山
サス沢山登山(3.5時間)
16:30 奥多摩湖に下山
16:48 「奥多摩湖」発
17:01 「南二丁目」下車
奥氷川神社参拝
17:59 JR「奥多摩」発
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