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2023年8月14日 (月)

もう誰にも「個の力」とは言わせない。美しい連携の同点ゴール

水戸駅北口を出発したバスは、しばらくの間、路線バスとして地元サポーターの足となり、桜町バス停を最後に特急となり、終点の「市立競技場」に着く。
乗車時にとった整理券を運賃箱に入れて「1DAY PASS」(900円)を運転手さんに見せる。

バスを降りた所にいた警備員さんに「帰りのバス乗り場もここですか」と尋ねると「さぁ、どうですかね」というお返事。それを見ていた水戸サポーターさんが「ここで間違いないですよ」と教えてくれた。水戸の皆さん、優しい

心配していた台風7号の影響がなく開催される30節。
容赦ない真夏の太陽が、ビジターゲートの待機列を背後から焼いている。
背中がやけるように熱い。「23のカタチに日焼けするんじゃないか」と心配になり、置いていたリュックをからう。

おもてなしブースとなりのテントでは、コカコーラ社製品のペットボトルが200円で売られている。
「安い!これならば買える」
経費精算システム「楽楽精算」CMの滝藤賢一さんの台詞を思い出す。
いつも通りOS-1を1本持参しているが、念のためにもう1本追加しておこう。

「安いですね、ほんとに200円でいいんですか?」
思わず口にせずにいられなかった。
すると、係の方が「氷の下にあるやつにしましょう」と言って、よりよく冷えているであろう1本をプールから取り出してくれた。水戸の皆さん、優しい


2023年8月12日(土)18:00
J2リーグ【30節】
水戸ホーリーホック - V・ファーレン長崎
ケーズデンキスタジアム水戸

<スタメン>
GK 波多野豪
DF 増山朝陽 カルロスグティエレス 櫛引一紀 米田隼也
MF 澤田崇 鍬先祐弥 カイオ マルコス
FW 中村慶太 フアンマ

<ベンチ>
GK 原田岳
DF 岡野洵 奥井諒
MF 加藤大 名倉巧 松澤海人
FW ジョップセリンサリウ

<前半>
カルロスグティエレスが移籍即スタメン。前半はDFが僕らに近い側にいて、その球捌きがよく見える
ビルドアップを相手に拾われるシーンもあったが、安定感はある
結果として得点にはならなかったが、前線からの求めに応じてタテに蹴るロングボールは、これからどこかで僕らを歓喜に導いてくれるだろう

「2戦負け無し」のチームが最後に負けたのが東北アウェイ戦・山形戦
あの苦い思いがあるだけに、なんとか先制をと祈っていたが、逆の目が出る。それも「サイアク」と言いたくなるようなカタチで

7分【水戸】
長崎のビルドアップを狙ってきた水戸 櫛引一紀が奪われる
米田隼也が与えたポケットでのFKから村田に押し込まれてしまう

9分【V長崎】
左CK中村慶太 カイオがフリーヘッド 入ったかと想ったが成瀬がクリア
VARがないJ2では、映像確認する手立てがない

【回想】
2022年【7節】群馬 2-3 V長崎
2-0から追いつかれた決勝点。クリスティアーノのシュートはGK櫛引がノーゴールを主張したが、わずかにラインを超えていたことを長峯滉希主審はしっかり判断してくれた

11分【水戸】
永長がドリブルで米田を抜きにかかる 先に体を入れた米田が倒れたがノーファール 永長は楽々ゴール
判定に疑義を唱えても時間は戻らない。11分で2点はかなり「サイアク」の状況だが、長崎サポーターは一瞬もひるまず声援を続ける。その強さはどこから来るのか
長崎の選手たちはしばらく抗議していたが実ることはなく、試合中には珍しく輪になって話す

27分【V長崎】
マルコスの折り返しから米田が中に入れてカイオがお膳立て 中村慶太が走り込みシュート GKは手に当てたが右隅に突き刺ささる 中村慶太復帰初ゴール
ここで、ゴール裏から「もう1点コール」
【24節】東京V戦では「せんせいてんコール」の1分後、増山朝陽の移籍初ゴールが生まれた。ただ、その後の「もう1点コール」は実らなかった。次の関東アウェイ戦【32節】大宮戦では、ぜひ「せんせいてんコール」をお願いしたい


<後半>
長崎の選手たちがかなり早くピッチに出て円陣を組んでいる。
「サッカーでは2-0が最も危険なスコア」というが、2-1の方が危険なことは自明だ。

23分【水戸】
エリア内でフリーになっていた鵜木が対角線に地を這うようなゴール
危険な点差が、ちょっと安全な2点差に広がってしまう

33分【V長崎】
マルコスがドリブルで長い距離を進めて左サイドの松澤海人へ カットインドリブルでDFを振り切ると対角線に弾丸シュート プロ2点め
こんなスゴイ選手が長崎にいるのか?
まだ世界は驚かせていないが、水戸の皆さんを驚かせる見事なドリブル

37分【V長崎】
中央の中村慶太から始まる何の変哲も無い縦パス
それを左にカイオ、右にジョップと2人を三角形の頂点とした中心線を中村慶太がワンツー、ワンツーで走り抜けて左隅にゴール。特にジョップのパスは優しく地を這い、シュート精度向上に寄与していた
これをやられた相手はたまらない
もう誰にも「個の力」とは言わせない。美しい連携の同点ゴール

つづく



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