一生に1度は食べたい「牛にぎり」を米沢牛で予約する
初めての山形県 鳥中華、山形戦、米沢牛の旅
実話を話すと長くなる。できるだけ抽象的に、それでも最低限度のドラマ性を持たせ、僕から運転手さんに「登起波と私」を語る。
(実話)
登起波を知ったのは一冊の本による。
「米沢牛物語」登起波五代目店主 尾﨑仁 エル書房 2012年8月初刷
山形旅行をしたいとも、美味しい牛肉を食べたいとも想っていなかった僕は、この本で米沢牛を知り「2泊3日米沢の旅」を思い立った。それが、2012年秋のこと。土日はお店が混むだろうと踏んで、平日の有給休暇を申請して許可も下りた。
ところが、その日程にピンポイントで講師依頼が入ってしまった。
さすがに、ありがたいご指名の仕事を断ることもできず、有給休暇を取り下げ米沢旅行は延期した。
そして、今年「鳥中華」「山形戦」で天童に行くことになり、その帰り道で立ち寄れる米沢旅行が10年越しに実現した。
(語り)
10年ほど前、登起波店主の本を読んで、食べに来ようと想ったのですが、仕事が入ったりして、なかなか来れなくて、ようやく今日来たというわけです。だから、10年越しの念願なんです
(運転手さんの反応)
「それは、きっとお店の方も嬉しいでしょう。米沢は食べ物は美味しいと想います。愉しんでください」
最初に「寒暖差が厳しい」と落とした分、最後は我が町を持ち上げたところで、タクシーは登起波の駐車場に滑り込んだ。
タクシーに乗ったのは何年ぶりだろう。初めてPayPayでタクシーの支払を済ませ、駐車場に立つと、まずは外観を写真に撮った。
お店の一階は精肉店。米沢牛や登起波オリジナル製品を販売している。
予約の時間までまだ20分あるので、先にお土産を確保しよう。
名物の「登起波漬」は、米沢の味噌と酒粕に米沢牛を漬け込んだ、いわゆる味噌漬け。常温保存ができ、焼いて食べる。
大正元年、登起波二代目尾﨑世禄氏が考案して発売。
尾﨑世禄氏はその製法を公開し、現在、山形の名産の1つとなっている山形牛・米沢牛の味噌漬の端緒となっている。
大正14年、当時皇太子だった昭和天皇が米沢を訪れた際、2樽を購入。天皇御用達の品となった。
米沢牛100%の「米沢牛つくだ煮」は2PACK入りで1,000円と気軽に買える。ご飯のお供に肉好きの知人がきっと喜んでくれるだろう。
これらの商品はネット通販でも購入できる。
⇒登起波の公式サイト
「11時に二階で食事の予約をしている」ことを告げると「外は暑いですから」と、店内で待たせてくれたうえに、5分前には2階の店員さんが迎えに来てくれた。
僕が気づかぬうちに内線で連絡を回してくれたのだろう。そのさり気ない心遣いが嬉しかった。
今回、米沢で食べると決めているのは「米沢牛ステーキ」「牛にぎり」「米澤牛焼肉重松川辨當」の三品。中でも愉しみにしているのが「牛にぎり」米沢牛のにぎり寿司である。
これまでの人生では、不思議と何処の牛の「牛にぎり」にも縁が無く、いつかは食べてみたい。一生に1度は食べたい。せっかく食べるならば、最高の牛で食べたいと考えていた。
今回の旅で最も入念に準備したのが、この「牛にぎり」だった。
2013年に立案した「2泊3日米沢の旅」で、牛にぎりを食べる候補に挙げていた店は閉店していた。
「二年で五割が閉める」と言われる飲食店業界である。10年経てば閉まっていても不思議ではない。
しらべを進めると「牛にぎり」が食べられると確信をもって言える店は少なく、そんな時、米沢牛ステーキを食べる「登起波」で「牛にぎり」を食べたという投稿を見つけた。
だが、こうしたサイドメニューは季節ものであったり、提供される日であっても品切れ御免ということがある。一生に1度の機会なのに「今日はやっていません」「あいにく、もう終わりました」では洒落にならないと想った僕は、すべてのメニューを事前に予約することにした。
そして、電話予約したメニューが次のとおり。
□特選ロースステーキ 120g
□牛にぎり 6貫
牛にぎりは2貫単位とのこと。長年の夢だったので、ちょっと多いかと想ったが6貫を確保した。
初めての山形県 鳥中華、山形戦、米沢牛の旅
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