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2024年1月 5日 (金)

インボイス制度運用開始 しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【5】

5、インボイス制度運用開始
2023年10月1日、インボイス制度の運用が始まった。

用語集「しらべる」は2000年4月から毎日更新(新規記事追加)をつづけているので、こうした大きな節目となる制度は大抵しらべて、僕なりの言葉で定義して載せている。

ただ「新NISA」のように自身に直接影響がある制度とは違って、インボイスは無縁。
そろそろしらべないといけないと想いつつ、先延ばしにしていた。

そんなある日、個人事業主つまりフリーの立場で働いている友達と話す機会があった。
そこで、僕はこう切り出した。

インボイス、大変なんじゃない?僕はまだよく知らないんだけど、インボイスを一言でいうとどういうことなの?

すると、友達は「40文字以内でまとめよ」と指示された生成AIのように、端的にまとめてくれた。

「これまで消費税を払っていなかったような自分たちからも、しっかり取る制度だね」


■インボイス導入以前
年間課税売上高1,000万円以下の小規模事業主は、免税事業者として仕入消費税の納税義務が免除されていた。


友達の話しは、こう続く・・・
これまでは、客(消費者)からは消費税分を受け取り(1,000万円以下の事業者は)それを国に納めなくてよかったんだ。
そもそも収入が少ないから、その分も入れてやり繰りが成り立つというか。
それが今後はできなくなる(正確に言うと、できづらくなる)
そろそろ、個人事業は廃業かな。正社員は無理でも契約社員とかで、どこかに務めるしかないね。


消費者が支払った消費税のうち、国庫に納入されず、合法的に事業者の手元に残る部分を「益税(えきぜい)」という。

税金はすべての国民にとって公平であること、税の公平性が大前提にある。
「益税はよくない」「零細事業者に何もそこまで」
考えには個人差があるだろう。


10月にインボイス制度が始まる前「国はなんてことしてくれるんだ」という感情論がメディアを席巻するのではないかと考えていた。
しかし、現実にはインボイスはほとんどメディアの俎上に載らなかった。


他に数字がとれる案件があったからだろうか。
国税庁を相手に論陣を張るのはタブーという上意下達か。
僕の生活には何ら影響がない「インボイス」だが、大きな転換でありながら、露出度が低いことが僕にとっては大ニュースだった。

(おわり)

しらべるが選ぶ5大ニュース

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