インボイス制度運用開始 しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【5】
5、インボイス制度運用開始
2023年10月1日、インボイス制度の運用が始まった。
用語集「しらべる」は2000年4月から毎日更新(新規記事追加)をつづけているので、こうした大きな節目となる制度は大抵しらべて、僕なりの言葉で定義して載せている。
ただ「新NISA」のように自身に直接影響がある制度とは違って、インボイスは無縁。
そろそろしらべないといけないと想いつつ、先延ばしにしていた。
そんなある日、個人事業主つまりフリーの立場で働いている友達と話す機会があった。
そこで、僕はこう切り出した。
インボイス、大変なんじゃない?僕はまだよく知らないんだけど、インボイスを一言でいうとどういうことなの?
すると、友達は「40文字以内でまとめよ」と指示された生成AIのように、端的にまとめてくれた。
「これまで消費税を払っていなかったような自分たちからも、しっかり取る制度だね」
■インボイス導入以前
年間課税売上高1,000万円以下の小規模事業主は、免税事業者として仕入消費税の納税義務が免除されていた。
友達の話しは、こう続く・・・
これまでは、客(消費者)からは消費税分を受け取り(1,000万円以下の事業者は)それを国に納めなくてよかったんだ。
そもそも収入が少ないから、その分も入れてやり繰りが成り立つというか。
それが今後はできなくなる(正確に言うと、できづらくなる)
そろそろ、個人事業は廃業かな。正社員は無理でも契約社員とかで、どこかに務めるしかないね。
消費者が支払った消費税のうち、国庫に納入されず、合法的に事業者の手元に残る部分を「益税(えきぜい)」という。
税金はすべての国民にとって公平であること、税の公平性が大前提にある。
「益税はよくない」「零細事業者に何もそこまで」
考えには個人差があるだろう。
10月にインボイス制度が始まる前「国はなんてことしてくれるんだ」という感情論がメディアを席巻するのではないかと考えていた。
しかし、現実にはインボイスはほとんどメディアの俎上に載らなかった。
他に数字がとれる案件があったからだろうか。
国税庁を相手に論陣を張るのはタブーという上意下達か。
僕の生活には何ら影響がない「インボイス」だが、大きな転換でありながら、露出度が低いことが僕にとっては大ニュースだった。
(おわり)
| 固定リンク | 0
「ビジネス」カテゴリの記事
- SLIM H3ロケット 日本のロケット団は成功ラッシュ しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【4】(2024.12.31)
- 「速度が落ちていますよ」とびびらせる小谷E 安全・生存へ大いなる一歩! H3ロケット3号機 だいち4号の軌道投入に「成功」(2024.07.02)
- H3ロケットのRTF成り、夜ここに明ける。岡田匡史PMがみせたユーモアと笑顔(2024.02.19)
- 「それは一般に失敗と言います」から1年 H3ロケット2号機が打ち上がる(2024.02.18)
- インボイス制度運用開始 しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【5】(2024.01.05)