「世界でいちばん透きとおった物語」という体験
東京に来てから図書館という強い味方を得て、毎年1,000冊読むようになった。
とにかく東京の図書館は品揃えがいい。
「何でもある」と言ってもいい。
ないものはリクエストすると都内の他市区郡から取り寄せてくれる。
新刊で未蔵書のものは買ってくれる。
漫画や写真集のようなものは原則買ってくれないが、FCバルセロナの豪華本を買ってくれた時は、ホントに買うのかとちょっと驚いた。
ここ数年は500冊にペースを落としている。
読書量は忙しさと比例する。
「逆でしょ。反比例じゃないの?」
というのが一般的な考えだと想うが、実際には「比例する」
サラリーマン時代、読書に充てられるのは土日祝日だけだったが、その時のほうが、空いた時間に「さぁ、読む時間だ」と意欲がわいた。
今は「読もうと想えばいつでも読める」
だが、実際に時間がたくさんあるということは、そう簡単ではない。
なにか、有意義なことをしなければという強迫観念がある。
それと、忙しい時のような「さぁ読書で切り替え」というスイッチが入りづらい。
2023年終盤には、SNS上の友達が紹介していた本をいくつか読んだ。
実用書、小説。タイトルと友達の感想をみていると惹かれる。
以前ならば、仕事帰りに立ち寄った本屋の棚で見つけていたのだろう。
その中から1冊、とても特異な本に出会った。
それが「世界でいちばん透きとおった物語」
この本をしらべるではこう定義した。
「一切の情報を遮断して読みたいネタバレ厳禁の物語」
■概要
著者:杉井光
版元:新潮社
発売:2023年5月1日
価格:737円
■特徴
文庫のみの発売
帯には「電子書籍化不可能!?」「"紙の本"でしか体験できない感動がある」と書かれている
結論からいうと「本が好きです」「趣味は読書」という方ならば、読むべきとは言わないが、読んだほうがいいと想う。
いつも大半の本を電子書籍で読んでいる僕は、新刊を探す時にKindleで検索する。
だが、このタイトルは出てこない。
それどころか新書版でも出ていない(文庫だけ)
なにか言うと、それが心の端に引っかかってしまう。
実際、僕は友達の書き込みがチラチラと頭をよぎって仕方なかった。
だが、その友達が紹介してくれなければ、この本に出会えなかった。
ダマされたと想って読んでみるしかない本だ。
書評や評価・評判、ましてやレビューなど読んだら台無し。
なにか一家言ぶってやろうという無粋な輩の余計な言葉をひろってしまう。
僕もその余計な一言を言わないよう、ここまでにしよう。
→読書
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