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2024年2月18日 (日)

「それは一般に失敗と言います」から1年 H3ロケット2号機が打ち上がる

2024年2月17日(土)
発射予定時刻の1時間1分50秒前
JAXAChannelで「H3ロケット試験機2号機打上げライブ中継」が始まった。
この特別なイベントを自宅で見守れるなんて、なんと素晴らしいことか。


「それは一般に失敗と言います」
H3ロケット発射「中止」して「延期」 JAXA岡田PMが見せた真摯な対応

H3ロケット1号機が打ち上がらず、記者に心ない捨て台詞を吐かれた日から1年。
今日こそはと正座して見守る。

いつも、ロケットや月面着陸といった宇宙イベントを見守る時、SNSには「正座して見ます」と書く。
スポーツ応援のように声を出せば届くというわけでもない、僕らはただ見守るだけの無力な観衆。神妙な気持ちでいるだけ。
ただ、実際に正座したことはない^^;)
居間のテレビならば正座もできるが、You Tubeを映しているパソコンの前には椅子しかない。
その代わり「どうか無事打ち上がりますように」と八百万の神に祈りを捧げる。


今日も中継の実況は、お馴染みのお二人。
JAXA種子島宇宙センター広報 三村ことみ
JAXA宇宙技術部門エンジニア 小谷勲

三村さんがH3ロケットの大きさを表す物差しに大阪城を引くと、小谷さん「大阪城は建て直されて今は3代目。H3ロケットも3代目。つながりを感じますね」
ここは笑うところだよな・・
三村さんと小谷さんの掛け合いが微笑ましい。


そして、なんと岡田PMへのインタビュアーは堀潤さん!
堀さんと岡田さんが1つの画角に納まる姿が見られるとは想っていなかった。
それぞれの道を真摯に究める2人の共演? 神々しすぎる。


9:22:55
よどみなくSRB-3(Solid Rocket Booster-3)メインエンジンLE-9に火が入り、H3ロケットが種子島の空に打ち上がる。

2分後には2つのSRB-3が分離。両方に2つの煙が落ちていく
やがて、カメラマンが懸命に追っていた機体は雲に隠れ、中継はFlight Status Indicator for Public(FIP)画面に切り替わる。

衛星フェアリング分離
第一・第二段分離
そして5分22秒後(前回点火しなかった)第二段エンジン第一回燃焼開始!
RCCにいるスタッフの歓声が起こる。これで前回実績を超えた。
小谷さん「鬼門を突破しましたね」

16:29後、第二段エンジン第一回燃焼停止
16:48後、超小型衛星 CE-SAT-IEを分離
竹崎総合指令棟(RCC)で岡田匡史PMが抱き合って喜んでいる

これでミッションクリア
涙ぐむ三村さん、淡々と小谷さん
二人の笑顔がやっと見られた!


正午のNHKニュース
トップで"目標軌道に到達"が報じられた。
ミッション達成に涙するJAXA職員
H3ロケットロゴ入りキャップをかぶった小学生
歓喜の涙、笑顔が映し出された。


宇宙事業は「ロケット」と「ペイロード」から成る。
ペイロードは"対価を得られる荷物"
宇宙においてそれは主に「人工衛星」「探査機」を指す。
現地での開発が始まれば「物資」も加わる。

ペイロードは単独では宇宙に出て行けない。
それを軌道投入するのが「ロケット」
日本には高い打ち上げ成功率を誇る「H2A」があり「H3」はその後継。
世界で増大が見込まれるペイロード需要を取り込むために「低単価」で「安定した」ロケットをH3ロケットは目指している。

これから始まるH3ロケットの物語
今日はその大いなる分岐点

つづく

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