コース上でサポートした1万人を超える仲間たちへの感謝の言葉を聞く行幸
スポーツボランティアの帰り道、有楽町から3人連れの男性が乗り込んできた。
否が応でも聞こえてくる話し声から察すると、どうやら東京マラソンを走ってきたらしい。
東京マラソンをゴールすると、ランナー導線は大手町と日比谷方面の左右2つに分かれており、日比谷方面の場合、最寄りJR駅は有楽町となる。
Aさん
「タイムは出たんですが、レース運びには納得していないんです」
僕(心の声)
うんうん、そういうことある
Bさん
「あんないいタイムで走ったのに? どうゆうこと?」
僕(心の声)
それは僕も知りたい^^;)
Aさん
「初めの5kmでいけると想って飛ばしてしまって。後半がきつかった」
Bさん
「あれだけ下ってると、ついそう想っちゃうんだよね」
僕(心の声)
わかる~ 皆そうなんだなぁ
心の声で会話にかたっていた僕は改めて、東京マラソンの 0→5kmは魔のコースだと想い出した。
1度めの出走(2009)で痛い目にあった僕は、2度めの出走(2017)は「これでもか!」と初めの5kmをゆっくり入り、前半と比べて後半のタイムが3分速い「ネガティブスプリット」で品川からゴールまでを快走した。
恐らく3度めの出走(2025)でもそこはミスしないと想うが、これからも多くの「東京ランナー」が魔物につかまるのだろう。
僕はこのブログで、知人には口頭でそれを伝えているが、初東京ランナーはそれでもやってしまう。これは1度やらかさないと、自分事としてわからないらしい。
2024年3月3日
晴れ 日中の最高気温は13.4度。穏やかなマラソン日和だが、日差しをまともに受ける場所は暑かった。
日照と気温は徐々に増していったので、エリートランナーほど影響が少なかった。
一方、5時間を超えるあたりからフィニッシュ後に苦悩の表情を浮かべるランナーが増えた。まぁそれは天気にかかわらずいつものことだが。
僕ら「選手村仲間チーム」はチームエントリー(5人1組)が当たり、フィニッシュエリアでランナーに品物を配るランナーサービスの任を得た。
僕はボランティアの「ぼっち参加」に慣れているが、誰か一人でも気心の知れた仲間と参加できれば「ボランティアやってみたいな」と想っている人の敷居はぐっと低くなる。
僕はデータを持っていないが、個人参加(ぼっち参加)よりもチーム参加のほうが欠席・ドタキャン率は低いのではないだろうか。
東京マラソンフィニッシュ後、ランナー導線は大手町と日比谷方面に分かれる。
僕らの担当レーンは日比谷方面。予めリーダーから「こちらは外国人が多いですよ」と言われていた。
テーブルにボディメンテを並べて、ランナー1人あたり1個を手渡す。
コロナ・プロトコルの名残で、ランナーがレジ袋の口を開けて構え、ボランティアがそこに1つ放り込むというスタイルが主流だが、手渡すのもOK。
渡す時は相手の目を見てにっこり
外国人ランナーには「Congratulation!」
日本人ランナーには「おめでとうございます」
外見の特徴、それで判断しきれない場合はシャツのロゴなどを見て、声かけを使い分ける。我ながら器用だと想う。
それにしても外国人多いなと想ったら、僕らのレーンはアボット・ワールドマラソンメジャーズのシックススターメダルを配布するテントの導線だった。
僕
「Congratulation!」
ランナー
「ありがとう」
ギャグみたいだが、これもマラソンあるある
すべてのランナーから反応が返るわけではないが、反応があるとやはり嬉しい。
「ボディメンテ」は大塚製薬が発売する乳酸菌B240入りドリンク。2018年10月に発売された。
僕は今年に入ってから常備して愛飲している。
ポカリスエットほどカロリーがなくOS-1よりお買い得。
エネルギーは100mlあたり 18kcal (OS-1は 10kcal)
今回配布するのはそのゼリー版。
大変多くの外国人ランナーから「これはなに?」「飲み物なの?」と聞かれた。
日頃から飲んでいる僕にとっては飲んで当然のものだが、ボランティア仲間からも最初に「ボディメンテと聞いて、体に塗るものかと思った」という声が聞かれた。
「Recovery drink. You can drink!」
これで外国人ランナー、にっこり all right な表情になった。
1度声をかけ始めると、分け隔てなくかけたいと想う。
ここを通る誰もがたった今 42.195kmを走り終え、できれば祝福されたい。他の誰かと同じように。
僕がランナーの側だったら、聞いていない振りをしつつ「あ、オレに声かけんかった」と想う^^;)
外国人ランナーに対して「Congratulation」は1,000回を超えたと想う。
だんだん発音も上手くなった。今ならば「Congratulation声かけ名人選手権」で銅メダルくらい取れるかも知れない。
サムアップで応えるランナー、カッコイイ
胸に手を当てるランナーも多い
「Thanks your great support」
お辞儀して言われると、ぐっとくる
何度も、何度も言われた
これはここにいる僕たちが言われたというよりは、ここまでのコース上に居た1万人を超える仲間たちのサポートが感動的に手厚かったことへの謝辞。
行幸通りで体験したこの行幸を、この日ここに集った仲間と、ここに来られなかった仲間たちに伝えたい。
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