日本の商業捕鯨に輝かしい歴史の1ページ 関鯨丸初出港
2024年5月21日(火)
関鯨丸が母港である下関港を出港した。
出港をひと目見るために下関に旅することはできなかったので、NHKお昼の「列島ニュース」(以前は列島リレーニュースという名前だった)をつけた。
番組開始早々、高瀬耕造アナの大ボケに笑ったあと映し出されたのは美しい吊り橋!
「いきなり、関門橋かっ」
と想ったら大鳴門橋だった。
「この時期は大潮のため大きな渦潮が期待できる」という話し。
少しがっかりしたが、次の画面で映し出される日本地図に「1時台 山口局」のアイコン。
「お、これは来るかも」
と想ったが、まだ気が早い。「唐戸市場に初鰹があがりました」かも知れない。
待つこと35分
いよいよ山口局の出番
山口局の条谷有香(じょうたに ゆうか)アナが語り始める
「今年3月に完成した新しい捕鯨母船 関鯨丸が・・」
きたーーーーーーーーーーー
パソコンを離れてテレビの前で正座する^^;)
下関生まれの母が生きていたら「テレビは離れて見なさい」と言うかも知れない。
出漁式には東京の捕鯨会社「共同船舶」・地元自治体・鯨肉の加工業者など100人が出席。
共同船舶・所英樹社長の「鯨の文化を未来永ごう続けるという覚悟で出漁していきます」という挨拶を条谷アナが紹介したが、彼女は所社長がかぶっている鯨のかぶり物については言及しなかった^^)
映像は下関港(収録)に切り替わる。
野島茂船長の出漁に向けた意気込みが紹介されたあと、数えられぬあざやかな色のテープで家族らに見送られ、汽笛を鳴らし関鯨丸が沖合へと離れていった
関鯨丸を保有するのは世界で唯一、古来からの母船式捕鯨を行っている「共同船舶」
日本が商業捕鯨を一時停止(1986年)したのを受けて、日本共同捕鯨より営業・船舶を譲り受けて設立された。
本社:東京都中央区
⇒共同船舶のウェブサイト
関鯨丸は2024年に新造された世界で唯一の捕鯨母船。
船名の「関」は母港であり、かつて捕鯨で栄えた下関に因む。
かつて捕鯨を事業の柱とする大洋漁業(現マルハニチロ)の本社が下関市にあり、会社が保有するNPBセリーグ球団「大洋ホエールズ」の本拠地が下関市に置かれていた。
大洋球団は1953年、本拠地を大阪に移した。
→横浜大洋の歴史
■関鯨丸(かんげいまる)
捕鯨船/目視調査船「勇新丸」「第二勇新丸」「第三勇新丸」と捕鯨船団を組み、船内では捕獲されたクジラを収容して解体・加工・保管する。
仕様
・全長112.6メートル、船幅21メートル
・総トン数:9299トン
・推進方式:電気推進システム
・定員:100人
新造船による商業捕鯨は日本捕鯨の歴史において重要な節目。
捕鯨船団は三陸沖から北海道沖のEEZ内でイワシクジラとニタリクジラを捕獲する。
→「商業捕鯨再開の記録」へつづく
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