旅の目当てだったくんちに触れることができた行幸
この旅の三ヶ月後、サトウさんから届いたいつもの年賀状には「また訪ねていらっしゃい」と一言書き添えられていた。
僕は「久しぶりにお目にかかれて嬉しかったです」と書いたと想う。「長崎平和マラソンが42.195kmではなくハーフになったので、走りに行かないです」といったことは書かなかった^^;)
36Lのリュックを背負って、サトウさんにお別れを言うと、もうこの後の予定がなくなった。
長崎駅名物駅弁「ながさき鯨カツ弁当」の調製元が浜町にあるのだが、月曜日はお休みと聞いた。
くんちというかき入れ時に稼ぐことよりも、くんちが大切なんだろうなと僕は想った。
浜町アーケードにくんち案内所らしきテントがあったが、この日ここらで"くんちはない"ことを反映してか、どんよりした空気。話しかけるのもためらわれて「令和6年長崎くんち踊町 庭先回りMAP」だけ頂戴した。
かつて長崎市内で仕事をしていたが、実は長崎駅から新地中華街あたりの地形・位置関係は頭に入っていなかったのがわかる。
長崎本線は東西に長崎駅に突き刺さり、その南側に繁華街。南西一帯にグラバー園など観光名所エリア・・というのが僕の脳内地図。
この地図からは何時から何処で何が見られるといった情報は得られなかった・・
その時はそう想ったが、半年後に見たら長崎くんちナビのQRコードが載っていた。
僕が信頼するサトウさんが「今日はこの辺りではやらない」というのだから、ないものはないと僕は結論づけていた。
くんちは諦めるとしても、予約した新幹線までまだ3時間ある。
そうだ、出島和蘭商館跡行こう
「ミニチュア」が好きな僕は出島和蘭商館跡ができた時から「この次に長崎に行く機会があったら訪れよう」と想っていた。まだ、三菱重工幸町工場の跡地活用の話しもなかった頃だ。
10:45
「出島」電停で降りると遠くから祭り囃子が聞こえてきた
その音の鳴る所になにかが待っている予感がして、川沿いのテキ屋が並ぶ道を歩いて行くと大きな賑わいに出くわした
そこに神輿がやってくる
なんだ、くんちここでもやってるじゃないか
サトウさんが言った「今日はこの辺りではやらない」は、浜町アーケード界隈ではやらないということだったらしい。
浜町のサトウさんからみて、出島は遠い町ということなのだろう。
15分ほどその場にいるだけでも、次々と「庭先回り」がやってくる。
もう十分かなと想った時、既視感のある神輿がやってきた
提灯に麹屋町と書かれている
幼児が飾船に乗っている
可愛い
期せずしてテレビで見た演し物と再会できた。
三枚重ねのザブトン?に座った彼が、しっかりと左右の棒につかまっている姿が健気だ。
朝3時に起きなくても、見れたじゃないか^^;)
V・ファーレンがこけら落とし戦で圧勝したのには劣るが、旅の目当てだったくんちに触れることができたことは、この旅の幸せな出来事になった。
11:15
元来た道を川沿いに戻り出島ゲートを入る
場内はほどよく閑散としていて嬉しい
日本語が聞こえないのは、僕以外ほとんど外国人だからか
ハウステンボスの「出島蘭館」は僕のお気に入りで、ハウステンボスに入国すると直行していつまでも蝋人形を眺めていた。あのひんやりとした空気の中、蝋人形が歴史を演じている異様がたまらなかった。
(HTB公式サイトで確認したところ、この施設はなくなっている様子)
ここ出島和蘭商館跡では営みの中に人がいないのが物足らない。ぜひとも蝋人形の館にしてほしい (考えには個人差があります)
この町のミニチュアはないかな・・
ハピアリ・ピースタこけら落としに参戦するピース旅日記(もくじ)
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