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2026年3月14日 (土)

佐野元春初参戦 岩田屋プレイガイドの記録

「シティ情報ふくおか」は大学生の僕にとって、唯一の情報源
毎日550円の食費でやり繰りする苦学生だった僕も、この月刊誌だけは毎月、発売日に生協で買ってきた。

真っ先に見るのは「新譜情報」ちょうど半年前に福岡にも「貸しレコード店」がオープン。
それまでは脳内国民会議を開き慎重に検討していた2,500円のLPレコードが250円で借りられるようになっており「お、レインボー出るのか」などとワクワクの一時を過ごした。

それからパラパラとページをめくると、福岡にくるコンサートの一覧
僕はそれまでコンサートに行ったことがなかった。サラリーマンがフェラーリを買わないように、1日550円の僕には2,500円という出費は思考対象外だったからだ。
ちなみに当時、すでにライブという言葉はあったが、それは主にコンサートを収録したLPレコードに冠される言葉だった。「陽水ライブもどり道」「イルカLive」「Live! Bootleg(エアロスミス)」といったように。

コンサート一覧に「佐野元春 Welcome to the Heartland tour」の文字をみた僕は、心が動転した。
井上陽水、QUEEN、BOSTON ・・・
1度はみてみたい。これまで夢は夢のままにしていたけれど、夢を現実に変えるときが来たのではないかと

それでも僕は、コンサートの仕組みがよくわかっていなくて、公演には発売日があること、人気の公演は初日にいい席が売れることすら知らなかった。だいたい「席を選ぶ」「指定席」という概念すら頭になかった。

僕が岩田屋7階のプレイガイドを訪れたのは、発売日から1週間が過ぎていた。
こぢんまりとした売り場に女性の係員が2人
僕の姿をみると「いらっしゃいませ、どちらの公演ですか」と声をかけた
僕が「佐野元春です」というと、机の下をごそごそとかき回して、B4判1枚くらいの紙を取り出し、ガラスカウンターに置いた

その紙にはコンサートホールの座席一覧が印刷されており、左肩には「都久志会館」と印字されていた。
とくしかいかん?初めは読めなかったが「つくしかいかん」が正しい
いくつかの座席にはピンクのラインマーカーが引かれ、そのうちのいくつかは[×]がつけられていた。

マーカーが引いてあって[×]がついていないところが、まだ空いています

僕はその時、このプレイガイド販売の仕組みを理解した。
佐野元春公演チケットを販売しているのは天神岩田屋だけではない。
当時まだインターネットはなく、残席を一元管理するという概念もない
いったい、どうやって、座席を選ばせ埋めていくのだろう?というのが疑問だった。

予め、プレイガイドごとに座席の割り当てが決まっていて、その中から先着順に売っていく。
誰かが買った席には、スタッフがボールペンで[×]がつける。

インターネットを知っている今ならば、座席表を目前にすると「心臓のBPMが160になったぜ」となるのだが、プレイガイドでは目の前にある紙は僕だけのもの。じっくり選ぶことができる。クレジットカードは持っていないので、決済NGの不安もない。
僕はそれほど迷うことなく、ステージに一番近い座席を選んだ。
中央ブロック 7列 通路沿い の2席が空いていた。
この時は「まぁまぁだな」くらいの感想だったが、半年後には発売日の岩田屋に1時間並んで、前から14列だったので、いかにまだ博多に元春の嵐が吹いていなかったかということを後で悟った。

Jリーグ、B.LEAGUEでは座席表から選んで買う仕組みだが、音楽公演は「買えるか否か」で当落があるだけで、席次はコンピューターが決める。
「音楽公演にはなぜ座席指定がないの?」

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