2024年3月16日 (土)

9ヶ月待った「街とその不確かな壁 愛蔵版」はあと一歩でカートからこぼれ落ちた

その日「村上主義者」の僕は病院に行った帰りにドラッグストアに立ち寄り、リピートしている飲食品をちょっと多めにカートに入れ、クレジットカードで決済すると帰宅を急いだ。
午前11時から「街とその不確かな壁 愛蔵版」の予約販売が始まるからだ。

*「村上主義者」の解説は
 →村上春樹用語集 をご覧ください

「始まる」といっても、恐らく秒殺で終わるだろう。
なにせ日本じゅう、いや世界中の「村上主義者」が欲しがる品が、限定数たったの300なのだ。
宇都宮ブレックスのチケットが買えなかった時よりも、競争倍率でいえば想像が付かないくらいに高い。


今回話題にしている「愛蔵版」とは、2023年4月に出版された長編小説「街とその不確かな壁」の特別仕様本。
・村上春樹直筆サイン、直筆シリアルナンバー入り、特製ポストカード入り
・価格:11万円+送料880円
・限定300部

仕様
・無垢ブラックウォルナット製ブックケース
・特製真鍮プレート付き布装
・本文判型=菊判(152×218mm)

このような愛蔵版の発売は、村上春樹にとってはもちろん、日本でも初めての取組だ。
「直筆シリアルナンバー入り」だから「限定300」と言っておきながら500も1000も作ることはできない。
世界的人気作家である村上春樹の限定本が世界わずか300となると、その希少価値は計り知れない。


2023年6月1日
新潮社HP特設サイト上で「著者直筆サイン入り愛蔵版」の詳細が発表された。
発売予定は「2023年秋」
「村上主義者」でありコレクターの僕は、この日から特設サイトに情報がアップされていないかとリロードを繰り返す日々が始まった。

ところが来る日も来る日も情報は更新されない。
僕が見ていない別のページで既に発売済みなのではと新潮社のサイトもくまなく見たが、やはり何処にも情報はない。

そしてリロードが日課となってから6ヶ月の2023年12月22日。
愛蔵版のウェブページで"来春予約開始"が案内された。

そしてまた、来る日も来る日もリロードして3ヶ月の2024年3月2日。
予約受付開始日が告知された。

そして、迎えた2024年3月15日11時
「新潮ショップ」で予約開始
おひとり1冊まで、申込先着順、限定数(300)に達し次第、販売終了


11:00ちょうど、満を持してリロードすると「購入する」ボタンが表示された。
ここで画面遷移に手間取っていると"規定を超える数量"という主旨のエラーが返った。
カートを見ると、同じものが2つ入っていた。慌てて何度か押したのがカウントされたらしい。
すぐに数量を修正。
それでもまだ「購入する」が押せた。
(これは秒殺じゃないらしい、いけるぞ)
細かい文言は確認せず、速攻で肯定的にボタンをクリックしていく

「チェックアウトまであと少しです」
おぉ買えるのか、日々思い焦がれて9ヶ月、今ここに大団円か

「クレジットカードが拒否されました・・」

なんですと?
このカード、つい1時間前買い物で使ったのに・・
月額利用限度額をついさっき超えたのだろうか
慌てて、別のカードを持ってきて入力する
セキュリティコードをいれて「保存」
その瞬間に

「こちらの商品は販売終了となり、カートから削除されました。」

現実を受け容れられないというのは、こういう時のための言葉だ。
いや、万が一がある
QUEENが三次抽選に落ちた、その瞬間に四次先行で買えた時のように。
世の中、諦めなければ奇跡はある。
他の誰かが決済に失敗しているかもしれない、僕と同じように。
リロードすると、さっき「購入する」だったボタンは「品切れ」に替わりグレーアウトしていた。
すぐにヤフオク、メルカリを確認したところ、さすがに速攻出品はなかった。


「不正利用の可能性があるため、カードの利用を一部制限しました。」

クレジット会社より、先ほど拒否された時刻にメールが届いていた。
どうやら110880円という金額、その他何らかの理由。いくつかの条件を引っかけてコンピューターシステムが「不正利用くさい」と検知して拒否したらしい。
安全安心を守ってくれるのはありがたい。
ただ、9ヶ月待ち続けた品があと数秒で買えるかという時、あまりに間が悪い。

「村上主義者」としての徳がまだ積み足りなかったのだろう。
村上春樹さんから長編次回作が上梓されることを祈りたい。

村上春樹用語集

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2022年12月30日 (金)

5分でわかる橋本環奈の歴史 Rev.from DVL紅白歌合戦初出場はあるか

2022年大晦日の第73回NHK紅白歌合戦、紅組司会は橋本環奈が務める。
ここでは、小学3年生の時に博多で芸能活動を始めた橋本環奈の歴史を5分で読める尺でまとめたい。

■5分でわかる橋本環奈の歴史

1999年2月3日
福岡県生まれ

2009年
小学3年生(8歳)の時に芸能活動を始める
ダンス・ボーカルユニット「DVL*」に加入
*2011年6月、Rev.from DVLに変更

2011年夏
九州新幹線(博多-鹿児島)の開通をテーマにした映画「奇跡」(是枝裕和監督)で映画初出演

2013年11月3日
Rev.from DVLとして「花やしき」でのイベントに登場
この時、ファンが撮影した動画*がYou Tubeでバズる
*「橋本環奈 花やしき」で検索
その2日後、動画から切り取った「奇跡の1枚」がネットで話題になる

雑誌「anan」の取材記事で「千人に一人のアイドル」という見出しが付いたことから「千人に一人の逸材」「千年に一人の美少女」のように1,000をキーワードにしたコピーで呼ばれ始めた

Rev.from DVLは10人を超える陣容でありながら、細かい立ち位置を設定して、激しく踊りながらもしっかり歌うユニット。
一糸乱れぬ統一感と、個々の違う動きの遷移で魅せる「組み体操」的な動きは、他のアイドルグループのダンスが"止まっているように見える"ほどだった。
当時、Rev.from DVLのメンバーは将来の夢として「紅白歌合戦」出場を挙げていたが、それは、ファンとしては至極当然、通過点とも言える目標だった。

2014年
博多の女子高校に入学。原則として、週末のみ地元を離れて活動した
4月、NHK受信料・住所変更手続きのお願いCMに出演開始
7月12日放送開始のテレビドラマ(CX)「水球ヤンキース」にアイドル橋本環奈(本人)役で出演
8月1日、U-NEXTの高速モバイル通信サービス「U-mobile」のイメージキャラクターに起用された。神宮で行われたストアイベントでは一人ずつグッズを手渡し、長蛇の列ができた

2015年
4月、日清食品カップヌードルCM「バカッコイイ」篇出演

2016年
2月23日、ソロデビューシングル「セーラー服と機関銃」
3月5日「セーラー服と機関銃」で映画初主演 記者発表では17歳のアイドルとは思えない気配り溢れた挨拶をして、記者を驚かせた

2017年
橋本環奈の高校卒業を控えた3月、Rev.from DVL解散
激しく踊り歌うBABYMETALのステージは90分に限られるが、Rev.from DVLのラストライブは3時間を超え、メンバーは肩で息をしていた

橋本環奈は高校卒業後、女優となる
7月「警視庁いきもの係」でTVドラマ初主演
8月、映画「銀魂」で神楽役を演じる

2018年
1月14日、インスタグラム開設(偽アカウントを本人と錯誤しているファンがいたため)
10月~12月 テレビドラマ「今日から俺は!!」出演
かつてRev.from DVLのステージでは「表情女王」と呼べるほどの豊かな表情を魅せていた橋本環奈はスケバン早川京子役で、得意の変顔を見せた

2019年
9月、映画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」主演

2022年12月31日
紅白歌合戦司会を務める

サプライズでRev.from DVLの登場があるのではないか?
そう考えたのは、紅白歌合戦のテーマが「LOVE & PEACE-みんなでシェア!-」と発表された時だ。
かつて、Rev.from DVLは"ダンスとボーカルで「Love&Peace」を世界じゅうに届けるユニット"を標榜していた。
あれだけのパフォーマンスを時間をかけて確立しながら、日の目を見なかったことが、いくら消しゴムで消しても消えない蟠りとなって心に沈んでいる。

橋本環奈が女優となってから踊らなくなったのももったいない。
どれだけ踊れるかを世界中の人に魅せつけてほしい。
とりあえず、紅白では「初めてなのに、こんなに、できるのか?」とお茶の間を驚かせてほしい。

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2021年5月14日 (金)

努力家?杉咲花(おちょやん)が遠藤憲一に見えてしかたがない

NHK連続テレビ小説「おちょやん」は今日が最終回。
このシリーズは、本来ならば10月に始まり3月末に終わる「年2クール」
だが、2020年、コロナ禍により「エール」の終了がずれこみ、一ヶ月遅い最終回となった。
番組と年度の終わりを重ね合わせていた人たち、たとえば、教諭などの公務員は多いに違和感があるかも知れない。


おちょやんは喜劇女優 竹井千代(原作のモデルは浪花知栄子)を杉咲花が演じるドラマ。

浪花知栄子(なにわちえこ)は「大阪のお母さん」と親しまれたらしいが、まったく知らない。
子どもの頃、半ドンで帰宅した土曜午後のお楽しみは「吉本新喜劇」
岡八朗(1938-2005)みたいに人を笑わせたいと思っていたら、こんな人になってしまった僕とは接点がなかったようだ。


コロナ禍のせいなのか、世相なのか、僕の周りがそうなのか、世知辛いことの多い世の中で、できれば機嫌良く過ごしたい。
だから、HDレコーダーに撮りためた番組を選ぶ時、笑える、泣ける(涙を流すという意味ではない)ものに偏りがちだ。

悪意、強圧、偏見
といったものは、日々の暮らしで十分であり、娯楽の中でまで見たくない。
喜劇女優をモチーフにした「おちょやん」は、楽しく穏やか、笑ってほろり・・そんなイメージを持っていた。
だから、トータス松本が登場する度に「なにすんねんわれ」とこっちが言いたかった。
音楽は「ええねん」しか持っていないので元々ファンではないが、心底嫌いになった。
もちろん、ドラマを見終われば、そんなことはないのだが。


このドラマには大きな感銘を受けた。
それは母国語というべき言葉がもつ優しさだ。
杉咲花は生まれも育ちも東京ながら、大阪の言葉を丁寧に話す。
出身地とは関係なく、人は努力によって、言葉までも地域に同化できるのだと、杉咲花が教えてくれた。

地元が九州の方ならば、数人はご賛同いただけるのじゃないかと思うのだが、テレビドラマで女優が喋る博多弁がヒドい。

博多んもんな、そげなふうには話さんばい
いったい、どこもんかぁ?
言葉は台本どおりやろばってん、イントネーションちゅうもんがあるやろが?
方言指導とか、ついとらんとや?

と、つい言葉が戻ってしまうくらい、ヒドい。
最近では宮崎美子が喋る九州弁さえ、どこの言葉かわからない。
それが今回、杉咲花が「人はやればできる」ことを見せてくれた。

このドラマでは毎回必ず、僕が観ていられなくて画面から目を反らすシーンがある。
最初はなんとなく、そうかなと思っていたのだが、ここ数ヶ月は直視できなくなっている。

オープニングテーマが終わる頃、むこう向きに座ったおちょやんが、こちらを振り返ってにっこり笑う。

それが、にかっと笑った遠藤憲一に見える

口角を広げながらもどこか、はにかんだ笑顔
両者の画像を並べて分析したいところだが、あなたがこれを読んでいる頃にはすべて後の祭りだ。

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2020年5月31日 (日)

♪親愛なる友よ

NHK連続テレビ小説(以下連ドラ)は、僕にとって掛け替えのない楽しみだ。
この連ドラのいいところは終わらないところだ。
もちろん1つのストーリーは半年のクールで終わるのだが、数日後には新たなストーリーが始まる。
人は死に向かって生きているのだが、連ドラは死んでは生き返り、永久の命を刻んでいる。そこには、いつもそばに居てくれるという安心感がある。

現在、放送中のストーリー「エール」では、僕のなかでいつもと違うことが起きている。
主演の窪田正孝は、2014年3月クールの「花子とアン」に出演しており6年ぶりの連ドラ登場。
だが「また出ている」という印象がある。
それは恐らく、子供の頃から「連ドラは1度出た人は出ない」という思い込みが形成されているからだろう。

「エール」を見続けていて窪田が好きになった。
そして、ヒロイン役の二階堂ふみのコミカルな演技がいい。
はじめは新人さんかと想っていたが、既視感があったので「Google先生」に尋ねてみたら「翔んで埼玉」に出演していた。
ご覧になった方ならば「金髪のズラを被ったヒロイン」でわかるだろう。

だが、違うことはそこではない。


連ドラは録画して見る。
アバンタイトルに続いて主題歌が始まる
ここでいつも「30秒スキップボタン」を押下
2020年3月以降は「NHK+」で見ているので「30秒」ボタンをクリック
それを2回繰り返す。月曜日は歌が長いので3回。
(ちょっと行き過ぎて10秒戻したりする)

ところが、今回放送中の「エール」では、違っている
福島県出身GReeeeNがこのドラマのために創った「星影のエール」
ちょっと聴いていたい

その理由は60秒ほどのオープニングの最後に来る

♪親愛なる友よ

この歌詞が心に迫ってくる
かつては親友と呼べる仲だったけれども、音信が途絶えたタカヒコ。
以前、連絡を取り合っていた時のメールが宛先不明で戻って来たのは、もう10年ほど前のことだ。

1年前、ふとしたきっかけで別の親友と時々、連絡をとりあうようになった。かつて、タカヒコを通じて知り合った友達だ。
彼に聞けば、近況を知っているかもしれない。
だが、尋ねることを躊躇っていた。
タカヒコには彼なりの事情があるのかも知れない・・・

ところが、最近、気が変わった
つい聞いてしまった
彼は今も元気に暮らしているらしい
僕らに縁があれば、再び何処かで出会うだろう

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2018年10月17日 (水)

べっぴんさんではないが惹き付けるまんぷくのヒロイン

期せずして夜更かしをしてしまった。
週末に控えているハーフマラソンに備えて、できるだけ12時までには寝ようと思っていたのに。

その日の23時、僕はHDレコーダーの録画済みリストとにらめっこしていた。
ここで寝るにはちょっと早い。かと言って1時間もののドラマを見るのは、ちょっと長い。
30分番組は未視聴の在庫がない。正確に言うと「帰ってきたウルトラマン」の録画はたまっているのだが、ブラックキングの回でショックを受けてしまい、ちょっと見る気がしない(いつか後述)

消去法で残ったのは「自動で探して予約」でここ数年、録り続けている「NHK連続テレビ小説」だった。
前作の「半分青い」が終盤にかけて盛り上がりを欠いたせいか、次作をすぐにでも見たいという気持ちがまだ起きていない。
「わろてんか」の場合、結局、一度もそれが起きずにまとめて消去した。

現在、進行中の「まんぷく」については、予告編を見ていないので、どのようなキャストで、いつの時代のドラマなのか、何の予見もない。
結果的にはそれがよかったのだと思う。
「わろてんか」を見なかった理由は、登場する役者の一人に強い先入観があって、中身が透けて見えるような気がしたためだった。


他に見るものもないから、試しにみてみるか
そんな軽い気持ちで「第一話」を選択した。


物語は時代背景の語りから始まる
そして、いきなり主人公の紹介
あれ?このところの趣向とはちょっと違うな。
このところの趣向といえば、まだ色がついていない若手のべっぴんさんというところだが、ずいぶん、違う基準の人選だ。
そして、このところのお約束は、最初の一週間は子役が「子供時代」を演じて、二週目あたりから、ヒロイン登場というところだったが、今回はいきなり大人で登場した。

姉と紹介された人は目鼻立ちがきりっとしている。
昔、こんな感じの女優がいた。確か、うちだ・・とかいう名前だったが、下の名前を思い出せない。でも、まさか、違うだろう。NHKはよくこうした新人を発掘してくるなぁ。
もう一人の姉もいい感じだ。やはり、どこかで見たことがあるが、多分それは違う。新たにオーディションで見つけたのだろう。

母親役はさすがに芸能に疎い僕でもわかる。
松坂慶子はかつて「妖艶な女優」の代表格だったが、最近では big fat mama がその定位置となっている。彼女が妖艶方面で売っていた頃、僕はまだ若かったし、現代のような「熟女」ブームは訪れていなかったので、少し距離のある存在だった。


もう一人の主人公となる男が紹介される。
顔がぼんやりしていて、やはり誰だかわからない。
だが、後の場面で丸メガネをかけたところで、輪郭がしっかりした。
シンゴジラの人だ。
癖のない演技をする人で、朝ドラとしてはなかなかいい人選だと思う。
要潤は「アギト」以来、好きな役者の一人なので、唯一顔と名前が一致した。


これは、おもしろい!
そうスイッチがはいったのは、主人公が英語を操り、あっという間にダメダメ少女から、しっかりした大人に成長したところからだ。しかし、時折、コメディアンのようにぼける。その対比が見る者を魅了する。


結局、一週間分6話を一気に見てしまった。
試しに役者を検索すると姉は内田有紀だった。
それにもう一人の姉は松下奈緒だった。
主人公ふくを演じる安藤サクラも、既に有名な役者だった。


「NHK まんぷく」で探索すると、NHKオンラインがトップヒットして、そこには次のように紹介されていた。
(以下、引用)
今や私たちの生活に欠かせないものとなった「インスタントラーメン」を生み出した夫婦の知られざる物語を描きます。
(引用終わり)

ということは日清食品の創業者、安藤百福の物語なのか?
ただ、それ以上詳しく見ようとすると、今まさに進行中のストーリーが書かれており、まだ2週に入っていない僕にとってはネタばれとなるため、探索はそこで停めておいた。

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2018年8月 8日 (水)

まだそれでも僕等は「動く村上春樹」を見ていない

これまで、ラジコはよく使っているが、ラジコフリーを使ったことは一度もない。
というより、この番組がプレスリリースされてから初めて知った。
きっと「ラジコ」の客層は村上春樹効果で裾野が広がったのではないだろうか。
ただし、実際にラジコフリーが自分の環境では使えるものなのか、はたまたこの番組がその対象となっているのかは、その日になってみなければわからなかった。

 

放送翌日(8月6日)
ラジコフリーのウェブサイトにアクセスして「村上春樹」「8月5日」の条件を与えると、すぐに番組は見つかった。
恐る恐る「再生」をクリック
そこで冒頭(※前日記事)の驚きである。

 

DJ番組として完成度が高いのは、予想どおり。
随所に「長年暖めておいた」アイデアなのかな?
という斬新さがあった。
ただ、村上春樹の喋りが「きょどっていて」違和感が消えない。

聴いている途中に郵便屋さんが来たので、聞き逃した部分を巻き戻す。
こうして、文章を書いている間、一時停止する。
まるで、村上春樹を操っているようで楽しい。

 

番組の後半は募集しておいた村上春樹への質問コーナー
もうこの辺りでは完全にゲストは田村正和だ。
これ「田村正和が代役でDJしました」ってオチなのかなぁ
活字メディアで活躍する作家は「文体」に、その「人となり」が出る。
やがて「顔」が出ると、その魅力が増減される(笑)
村上龍は顔を出した時点でファンが増えたかも知れないが、村上春樹の場合、そうでもなかったと推察する。

ここで卵をゆで始めたので、台所から戻ってまた巻き戻す。
さっきから巻き戻しているということは、止め忘れているということ。RADIOを一時停止するという概念がこれまでなかったからだ。

「声」という最後の砦があるとは、気づいていなかった。
村上龍の場合、テレビ番組(Ryu's Bar 気ままにいい夜)を持っていたので、僕等は「顔」と同時に「声」を知った。
村上春樹は「顔」そしてずいぶん間が空いて「声」が来た。
そういう出し方があるのか・・
(別にそういう戦略ではないと思う)

しかし、まだ「顔」と「声」が一致していない。
まだ僕等は「動く村上春樹」を見ていない。
ただ、あの「顔」からこの「声」が発されることが、どうしても想像できない。

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2018年8月 7日 (火)

こんばんは村上春樹です

わっ嘘だろ
田村正和が代わりに喋ってるかと思った
でもほんとみたいだな

こんばんは渋谷陽一です
こんばんは佐野元春です
古来からのロックファンにとって、音楽DJは「こんばんは」で名乗って始まるものと相場が決まっている。
そこを踏襲してきたかぁ

それにしても、これは、やられた
こんな落ち着かない人なのか
小説、エッセイ、インタビュー
その文体から伝わってくる落ち着いた口調と全然違うじゃないか

 

「村上RADIO」は村上春樹が初めてDJを務めるラジオ番組
■番組名:村上RADIO~RUN&SONGS~
■TOKYO FMほかJFN系列全国38局ネットで放送
■村上がランニングするときに持参しているというiPodやCD、レコードをスタジオに持ち込み、村上が選曲した楽曲や「走ること」「音楽」「文学」について語るという趣向

村上春樹談話
「僕の好きな音楽ソースをうちから持ってきて、それを好きなようにかけて、そのあいだに好きなことを話させていただく……そんな感じのパーソナルな番組にできればと思っています」

【時系列の記録】
2018年6月5日
メディア発表
6月5日~6月10日
村上への「音楽に関する質問」を募集
番組内で選ばれた質問に村上が回答
7月29日
プレ特番「DJ村上春樹の選曲はどうくる?」TOKYO FMで放送
2018年8月5日(日)19:00~19:55
本放送
放送終了後~8月7日16:05
「ラジコタイムフリー」で"聴き逃し配信"

RADIOから全国に初めて村上春樹の声が流れていた頃、僕等はちょうど浦和レッズ対V・ファーレン長崎戦、前半の真っ最中。
ビジター自由席で立ち上がり、長崎のチャント(応援歌)を絶叫していて、この番組のことはすっかり忘れていた。
といっても、うっかり忘れたわけではなく、事前に「あとで聴ける」ことをしらべておいた。
それは「ラジコタイムフリー」
放送後一定期間、聞き逃したプログラムをインターネット経由で聴くことができる。
(村上RADIOは聴取期限8月7日16:05まで)

かつて、佐野元春のDJを聴くために、ラジオを買い、録音ソフトを買ったりした苦労はなんだったのかと思う。

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2017年7月 1日 (土)

橋本環奈が千人に一人ならば、齋藤飛鳥は何人なのか?


現状、ダンスでは橋本環奈(元Rev.from DVL)が齋藤飛鳥(乃木坂46)よりも一日の長がある。
だが、今、課題としているのは違う。

橋本環奈が「千年に1人の美少女」ならば、齋藤飛鳥は何年に1人なのだろうか。

橋本が「千年」で齋藤が「800年」
橋本が「千年」で齋藤が「1200年」
あるいは、2人とも「千年」

それこそ「総選挙」でもあれば、相対的な数値化はできるのかも知れないが、所属組織が違う2人が、投票で雌雄を決することはあり得ない。
あるアイドルグループが行う「総選挙」は、あくまで身内イベントである。
プロレスでいえば、1団体の興業なのに「ワールドリーグ戦」と命名していた日本プロレスのようなものだ。
(プロレスで言わなくても・・)


ここは裁定が下らないので(仮)に
橋本が「千年」で齋藤が「800年」ということで話しを進めよう。

ここで問題となってくるのは、橋本環奈、齋藤飛鳥に次ぐ決定的美少女はあと1,000年登場しないのか、あるいは1,800年なのかということだ。
もちろん、そんなことはない。

現に橋本環奈が1,000年と言われ始めたのが2013年11月5日。
Rev.from DVLの東京初上陸と言われる「花やしき」でのイベントで撮影された「奇跡の1枚」がネット上で話題となった時だ。
(イベントは11/3。話題になったのは二日後)

あれからまだ4年も経っていないぞ。
そうなると、橋本環奈は「4年に1人の美少女」ということになってしまう。

齋藤飛鳥
1998年8月10日生まれ

橋本環奈
1999年2月3日生まれ

同学年の2人は、この世にほぼ同時に生を受けている。
ということは「1年に2人の美少女」が登場したわけであり、早く生まれた齋藤飛鳥が「半年に1人の美少女」ということになる。

これでは「千年に1人」のはずが、ずいぶんありふれた美少女になってしまう。
そもそも「千年に1人」というフレーズが一人歩きしたのは、ananの取材記事に「千人に一人のアイドル」とあったことに始まる。
ananは決して"飛ばし"てはいないのだ。

「千年」と「千人」ではえらい違いだ。
しかし、今度は橋本環奈が「千人に一人のアイドル」ならば、齋藤飛鳥は何人に一人なのかという新たな課題が生まれる。

(仮)に橋本が「千人」で齋藤が「800人」ということにすると、次に決定的な美少女が登場するのは、芸能界にアイドルが1,800人デビューする頃ということになる。
それは3年後かも知れないし、5年後かも知れない。


歌って踊る橋本環奈を見ることが難しい現在、齋藤飛鳥には、その独自のスタイルを貫き、独特のゆらぎ(1/s)の世界を究めて欲しい。
齋藤飛鳥に変顔は要らない。

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2017年6月30日 (金)

見る者に違和感を残す齋藤飛鳥のタメ

東京は梅雨のまっただ中のはずだが、1日雨が降り続くことはない。
朝、家を出るときにさしていた傘は、夕方には置き傘になってしまう。
その日も傘をさして、線路沿いの道を駅に向かって歩きながら、僕は新しい課題に取り組んでいた。


橋本環奈(元Rev.from DVL)が「千年に1人の美少女」ならば、齋藤飛鳥(乃木坂46)は何年に1人なのだろうか。

橋本環奈はずいぶん前から知っているが、齋藤飛鳥を知ったのはここ数ヶ月のこと。
「マウスマウスパソコン買うなら~」
の歌に乗って数人の女性が踊るマウスコンピューターのCMだ。
1人だけ、独自のリズムで踊っている女の子がいた。
「売れてまちゅ~」と決め台詞を言うのは別の女子だから、恐らくまだ中心的存在ではないのだろう。
だが、その妙に存在を隠すような絵作りが、返って興味をかき立てる。
そんなCMだった。


ここ数年、媒体広告やCMではそのタレント名をクレジットしない。
以前ならば、紙面や画面の片隅に「乃木坂46」とクレジットされていたものだ。
そこに明示すれば、見る側の知的好奇心はそこに留まる。
あぁこれが今流行の乃木坂の皆さんか・・
それで終わりである。

だが、情報の飢餓状態にすることで「これって誰だろう?」と興味を持った人が、スマホで「マウスコンピューター CM」と検索してくれる。
昨今、広告からタレントクレジットが消えたのは、恐らく、それを狙っているのだろう。


といっても、僕は検索していない。
後日、BSの番組で大分県の高校に「一日転校生」で訪れる「乃木坂46」のメンバー4人の中にその女子はいた。
*NHK BSプレミアム「乃木坂46のガクたび!」


彼女のダンスは挙動と挙動の間にタメがある。
ずいぶん前の流行語で言えば「1/fゆらぎ」
それは18歳にしては妖艶な一瞬の出来事だ。


ダンスの巧さで言えば、橋本環奈に分がある。
なにしろ、圧倒的に累積努力時間が長い。
しかも、求められるレベルの高いグループ(Rev.from DVL)に在籍していた。
よーいドンで課題を与えて、ダンスを習得するのならば、橋本環奈に軍配が挙がるだろう。
ただし、ソロになりダンスのレッスンも不要になった橋本環奈のダンス力はこれから急激に下がりそうだが。


片や「齋藤飛鳥のタメ」は鍛えてできる類いのものではない。
メンバーとシンクロして踊っているのに、
別に変顔もしていないのに、
齋藤飛鳥のダンスは、そこだけが浮いて見える。
心を揺さぶる要素がある。


といっても、今、課題はダンスではない。

つづく

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2017年6月24日 (土)

小林麻央さん逝く

小林麻央【 こばやし まお 】はニッテレ、CX、TBS でドラマ、ニュース、バラエティに出演していたアナウンサーであり女優

1982年7月21日
新潟県小千谷市生まれ
大学時代、ニッテレ「恋のから騒ぎ」に出演したことが芸能界入りの契機となった

2005年
上智大学卒業
この年、DVD付き写真集「まおのきおく」小学館を発売

2006年
映画「東京フレンズ」出演
大塚愛、松本莉緒、瑛太と共演した
地のままの演技が好感を醸し出しており、大根とは対極、うまい女優と言えた

2006年5月
限定版DVD「めざまし体操第二」発売

2006年10月
日テレ「ニュースZERO」に番組開始時から出演
ニュースキャスターを務めた
この活動から急速に知名度を上げた

2007年
9月、ブラザー複合機JUSTIOのCMに出演
小林麻央2008年カレンダー発売

2008年
2月23日号週刊現代に「小林麻央と鈴江アナウンサーの罵り合い」という記事が載った。罵り合いそのものについては深く触れておらず、その伏線を1頁で解説した記事だった。
このような(どうでもよい)詮索記事が載ることは、彼女の存在感が高まっていることを感じさせた。

2008年10月
厚生労働省の「労働保険適用促進月間」の啓発ポスターがヤフオクに出品されたことが問題視されて、厚労省が内部調査した。

2009年
市川海老蔵と婚約

2017年6月22
がんのため逝去 享年34歳


「小林麻央さん亡くなる」の一報を、立ち食いそば屋のテレビが映してた
誰もが割り箸を持つ手が震えてた

悲しい
彼女は愛と光と忍耐の人だった
安らかに眠ってください
ありがとう
誰もが羨む幸せの絶頂はとても短かかった

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