2025年1月16日 (木)

Bluetoothの無線化で古い有線スピーカーの寿命が延びた

かつてオーディオファンだった高校生の僕は佐世保のベスト電器やオーディオ山内で立派なスピーカーが、ずしんとした低音を鳴らすのを聴いて、大人になったら家を建てて防音設備のオーディオルームで立派なスピーカーを置きたいと夢見ていた。

大きい音を鳴らすことがオーディオファンの王道と考えていた僕は、家にあったSONYのステレオでボリュームを2時くらいまで上げて「QUEENⅡ」を聴いていると警察が来て苦情を言われはしなかったが、帰宅した姉がとんできて「あんた、なに考えてるの」と諭された^^)


時は流れて都会のすみっコぐらしとなり、とうに防音オーディオルームを諦めていた僕は、2015年のある日秋葉原で出会った「BOSE M2」というPC用小型スピーカーにひと目惚れして即ゲットした。

「スピーカーは小さくなればなるほど、自然な音を発する"点音源"に近づく」という理論でコンピューターモニターとして研究開発されたM2は、近所迷惑にならない音で聴いても「いい音だな」と想わせてくれた。

手持ちの4,000曲でもう1度、4,000回の感動ができるスピーカー

しらべるではM2をこう定義した。それまで何百回と聴いてきた曲でも「こんな楽器が隠れていたのか」という発見があったからだ。


その感動も薄れていた8年後、僕の音楽生活は大きく変わっていた。
かつて音楽はCDをPCに録音した曲をM2につないできいていた。時は流れApple Musicで聴くようになってからは、パソコンよりもiPhoneで聴く機会が増えた。パソコン版iTunesの使い勝手はiPhoneの音楽アプリに遠く及ばないからだ。

だが iPhone、iPADといったデバイスから鳴らす音楽はステレオミニジャックで入力するM2につながらない。
そこで、Bluetooth入力スピーカーへの買い換えを検討したが、なかなかM2のようにコンパクトな筐体のモノがない。
筐体が小さいものもあるにはあったが、音響メーカー品ではなく音は期待できそうになかった。


2024年4月、転機が訪れる。
もしかすると「ミニプラグ端子に出力できるBluetooth受信機」なるものが世の中に出ているのではないか?
ふと考えて「Google先生」に尋ねてみると確かに存在していた。

■Bluetoothオーディオトランスミッター
メーカー:サンワダイレクト
品番:400-BTAD008
価格:6,280円(当時)

「トランスミッター」と聞いただけで「やめてやめて、そんな使えないモノ」とそれまでの僕は想っていたが、それは「FMトランスミッター」のこと。かつてFM電波で発信してFMラジオで受信するという機械をカーステレオで試した時「時代が30年前に戻ったか」と想うような音だった。
一方、Bluetoothで飛ばす音はど素人の僕には有線でつないでいる音との違いがわからない。まったく問題ない。

セッティングは400-BTAD008をM2とミニプラグのケーブルで接続するだけ。
あとはパソコン、複数のiPhone、iPADとその時、都合のいいデバイスでApple Musicを流せば M2で鳴ってくれる。


9年前のように「手持ちの4,000曲でもう1度、4,000回の感動ができる」とは想わなかったが、今も大好きなM2を買い換えることなく延命できた。

環境基本法では人の健康の保護に資する基準として音圧を「昼間は55dB以下、夜間は45dB以下」としている。
防音設備のオーディオルームでもない限り、現代社会では家庭で爆音を楽しむことは難しい。
ささやかな音でこそいい音が楽しめるM2の存在は実にありがたい。

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2025年1月 1日 (水)

QUEEN最後の来日 しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【5】

「もしかしてこれが最後かも……なんて、誰にも分からないけどね。どうなんだろう?」
 
来日公演の主催者クリエイティブマンプロダクションのウェブページに掲載されたロジャー・テイラーの「これが最後かも」という想わせぶりなコメントを読んで、僕のQUEENスイッチがはいった。
 
「ラストライブ」「ラストツアー」と謳いながら、追加公演を繰り返す。
数年経ったら、もっともらしい理由をつけて復帰する。
音楽業界に「絶対」はない(考えには個人差があります)
 
 
僕のなかではフレディが死んだ時にQUEENは終わっていた。
幸運にも1度だけ(福岡では最後となった)1983年のQUEEN公演を見ることができた(しかもタダで)
フレディ・メイ・ロジャー・ジョンの4人が揃ってこそ、それが「QUEEN公演」であり、それが叶わないという時点で僕のQUEENスイッチはオフになった。
2005年以降のPAUL RODGERS、2012年以降のADAM LAMBERTと、メンバー外ボーカリストを迎えての"QUEEN+"には興味がもてなかった。
かつて「3度のメシよりQUEENが好き」と言っていたが、その後「夜食のアイスくらいはQUEENが好き」となっていた僕のスイッチを入れたのが、ロジャーの「最後かも」だった。
 
 
■QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024 時系列の記録
 
2020年1月(前回公演)
QUEEN + ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR 3都市4公演
1/25-26 さいたまスーパーアリーナ
1/28 京セラドーム大阪
1/30 ナゴヤドーム
 
2023年8月3日
 QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024 チケット クリエイティブマン先行受付
8月10日
 オフィシャル先行受付 1次から4次まで順次先行受付が行われた
10月8日
 一般発売
2024年1月31日
 ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーが羽田空港に到着
2月4日
 【初日】バンテリンドームナゴヤ 27曲演奏
2月5日
 Apple Music プレイリスト QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024が「27曲」版にアップデートされた
2月7日
 京セラドーム大阪
2月10日
 札幌ドーム 1983年以来の札幌公演。福岡は1983年を最後に行われていない
2月13日
 東京ドーム
2月14日
【最終日】東京ドーム
 
Q24
スマホでの撮影はOKだった

「最後かも」の来日ツアー最終日にGOLD席を買って参戦した。
GOLD席はステージに最も近いエリア。だがその最後尾だったので、写真を見ての通りブライアン・メイにはかぶりつけなかった。
実際にLIVEの大半は大型スクリーンを見ていて、時々「ばっ 本物が目の前におるっちゃけん、本物の方ばみらんば!」と視線を切り替えた。
 
GOLD席特典で特によかったのは「物販優先レーン」で、グッズ販売の先頭ブロックに並ぶことができた。それでも人気商品の大半は買えなかったので、一般チケットではお目当てのグッズを手にすることは難しかった。
 
 
「最後かも」につられてチケットを買った時点で、演奏については懐疑的だった。
プロなのだから下手なわけはないのだが、果たしてフレディが歌わないQUEENにどれだけ感情移入できるか・・・
せめて曲だけでも想い出して臨もうと「Apple Music」に公開されたLIVEのセトリで予習もしてきた。
杞憂だった。
 
「現存する最強のボーカリストですね」
隣り合わせたBANIさんが推すアダム・ランバートは控えめに言っても最高だった。
最強の歌い手がQUEENを歌うイベント、ギターはブライアンでドラムスはロジャー。
楽しめないはずがない。

長年やっているアーティストの公演で残念なのは「声の衰え」
ところが、ボーカリストが活きのいい人に代わっているので、そこがない。
ライブが終わる頃には「これが最後かも」で臨んだものの「やっぱりまたきたよ」があってもいいなと考えていた。
 
LIVEの模様は以下に詳しく書いているので、ご覧ください
 
 
2024年10月
クィーンのデビューアルバム「Queen(戦慄の王女)」が、未公開音源でリミックスされ「QueenⅠ」として発売された。
防音仕様の高級オーディオルームでもない限り、その真価を理解するのは難しいかも知れないが「3度のメシよりQUEENが好き」だった僕にはその取組が嬉しい。
 
同じ手法で予定されている「QUEENⅡ」(QUEENⅢ SHEER HEART ATTACKはやらない)も楽しみだが、QUEEN + ADAM LAMBERTとしての新譜もあっていいと想う。
 
明けましておめでとうございます。
用語集しらべるは今年で25周年。毎日更新は26年めに入ります。
このブログは2005年から20周年。毎日1話連載を続けて行きます。

 

時々想い出したら、読みに来てください!

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2024年8月22日 (木)

終演時間を明示するのがさださんらしい^^)「さだまさしチャリティーコンサート 長崎から、能登へ!」

2024年8月16日
台風5号が関東南方を北上していた日
HAPPINESS ARENA(以下 ハピアリ)のこけら落としイベントとして、長崎スタジアムシティ開業イベントを締めくくる特別公演「さだまさしチャリティーコンサート 長崎から、能登へ!」が発表された。


■長崎スタジアムシティ4つの「こけら落とし」

①10月4日(金)19:05
ハピアリ B.LEAGUEこけら落とし
長崎ヴェルカ - サンロッカーズ渋谷

②10月6日(日)14:00
ピースタ J.LEAGUEこけら落とし
V・ファーレン長崎 - 大分トリニータ

③10月13日(日)17:00
ピースタ こけら落とし
福山雅治フリーライブ「Great Freedom」

④10月19日(土)17:00
ハピアリ こけら落とし
「さだまさしチャリティーコンサート 長崎から、能登へ!」


■こけら落としの定義
「新築後、初めての興行」
「こけら」は材木のくず
競技場、演芸場、映画館など「競技」「演目」が日々替わる施設で使われる。
ちなみに「興行」の意味は・・
客を集め、入場料をとって演劇・音曲・相撲・映画・見世物などを催すこと。(広辞苑 第七版 for ATOK)


■Japanet presents ハピネスアリーナこけら落とし さだまさしチャリティーコンサート  長崎から、 能登へ!

申込み:長崎スタジアムシティ公式アプリから応募
入場料:5,000円(全席指定)
チケット代金の全額を令和六年能登半島地震災害支援として「風に立つライオン基金」などを通じ、石川・富山・新潟の3県の被災地復興支援や被災地で支援活動をするNPO法人などへの助成金として活用する。
ゲスト:岩崎宏美 グレープ(さだまさし+吉田政美) ゴスペラーズ スガ シカオ 水谷千重子

コンサートの特設サイト


■スケジュール
8月16日~9月5日
抽選先行受付(長崎スタジアムシティ公式アプリ)

9月12日12:00
当選発表

10月19日(土)
さだまさしチャリティーコンサート 長崎から、能登へ!開催
16:00開場 17:00開演 19:00終演


サラリーマン当時、会議の開始時刻だけが案内されて終了時刻を明示しない人を嘆いていた。自分はどんなに短い打合せでも開始終了をメールに書くよう心がけた。
いつ終わるかわかれば、次の予定が目論める。
終わりを明示する主宰者は「てきぱき決めるよ」と言っているようで共感できた。
終わりを明示しない主宰者は「だらだらやるぞー」と言っているように想えて気持ちが萎えた。

一般的にコンサートは「BABYMETALは90分」「佐野元春さんはアンコール含めて2時間くらい」というように聴く側が織り込んでいるが、主宰者から明示されてはいない。
終演時間を事前告知するところがさださんらしい。


福山雅治の「Great Freedom」(無料ライブ)はパブリックビューイング、会員向け同時配信が予定されている。
「長崎から、能登へ!」では有料チャリティの同時配信をしてほしい。
遠くて行けないけれど趣旨に賛同したい。さださんのファンだけど抽選で外れたという人のために。

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2024年6月26日 (水)

【最終話】いつの日か THE RHAPSODY TOURの公式ビデオを手に入れて、大音響で鳴らしたい

We Are the Champions News of the World
アダム・ランバートとの合唱
若い頃のような高い声は出ないけれど、咳が出て声を出すのもきついけれど、今できる範囲の声で僕は唄う。
社会と会社において、どの局面でも Champion だったことがない僕には、未だにこの歌の意味はよくわからないけれど、今を精一杯生きている、ここに来た僕ら、ここに来たくても来られなかった仲間たち、そういうすべての人々に思いを寄せて僕は合唱した。


God Save the Queen A Night at the Opera
僕らが撤収作業をしているのに、楽屋からギターを持って出てくるリッチー・ブラックモアのような例外を除けば、ライブにおいては誰もが客電が点くことで「もうアンコールはないな」と諦めて家路を急ぐ。
QUEENの場合「オペラ座の夜」B面最後に収録された「God Save the Queen」の音源がライブの終わりを意味する。

21:25
客電が点いた

退場の列につく人
興奮冷めやらず、感想を言い合う人
僕はせっかくならば少しだけ話したかったが、一期一会の仲間に挨拶だけして出口に向かった。
丸ノ内線の「後楽園」駅は人で溢れていたが、それでも1本めの電車で家路に就くことができた。


翌朝
「クイーンロスあるな」
これが起きて一番めの独り言

「最後だったらしめしめ」と想っていた
もうちょっと、わかりやすく言うと「これが最後の来日かも」と想って参戦し、そこに立ち会ったことは記念になると想っていた。

けれど、ホントに最後だったら寂しすぎる。
ブライアン、ロジャー ラストはあっさりとしたお別れだった

クィーンのこと考えたら目がさえてしまった
右肩が痛い
慣れない「一本釣り」をしてしまったから


1982年のクィーン参戦を生涯の誇りとして生きてきた僕は、42年後まさかの"最後の日本公演に参戦"という行幸を得た。
この来日、そしてクィーンのワールドツアーが、これで最後だったのかは明確に語られていない。
もう一度見たい。また来て欲しい。次も行きたい。
僕はそう想っている。他の誰かと同じように。

僕はそれとは別の希望も抱いている。
アダム・ランバートをクィーンに迎えたアルバムを歴史に刻んでくれないだろうか。
クィーンと共に生きたクィーンファンのために
後生を生きるすべての音楽ファンのために


2024年2月27日
公演での募金について、主宰者からリリースがあった。

クイーン+アダム・ランバート公演 募金寄付のご報告
クイーン+アダム・ランバートの各公演で、ご来場の皆様からお預かりした募金は、日本赤十字社石川県支部へ寄付させていただきました。
募金金額 ¥1,741,294


2024年5月2日
UNIVERSAL MUSIC JAPAN のウェブサイトでツアーグッズの再販がアナウンスされた。
販売リストを見たところ、人気商品のリストックではなかった。


2024年6月
ライブから4ヶ月が過ぎた。
ライブ会場には複数の公式カメラが入っていたので、いずれ「THE RHAPSODY TOUR 2024 LIVE VIDEO」が発売されると拝察するが、現時点では公式の映像作品については、リリースが見つからない。
発売されたら手に入れて、どこか大音響でかけられる場所を探して聴いてみたい。

おわり




QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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2024年6月22日 (土)

僕は「イニュエンドウ」当時、フレディとメンバーの苦悩を知らなかった

The Show Must Go On Innuendo
フレディ・マーキュリーが存命中に急いで創りあげたアルバム
フレディの病状を何も知らない僕は「イニュエンドウ」に接した時、ただ「重苦しいな」そして、僕が待っているようなQUEENではない「期待外れだ」と想った。

1991年11月
フレディが病に冒されていたことは、その訃報で初めて知った。
当時の僕は「パソコン通信」を始める前で、情報源といえばテレビと新聞のみ。
私の記憶が確かならば・・その悲報は確かテレビニュースでもたらされた。
「亡くなるはずのない人が亡くなる」という経験は、若い頃はそう多くない。
事情も知らず「期待外れ」だと想っていたことにばつが悪かった。

アダムが歌うこの曲に、フレディがスタジオマイクに向かう壮絶な姿を想う。
いろいろな言葉を後付けできると想うが、僕はただ悲痛な気持ちを感じていた。


Bohemian Rhapsody A Night at the Opera

BANIさんさんからとんとんと肩を叩かれる
あっちをみて
振り返ると、東京ドームの三塁側内野スタンドには一面にスマホライトが照らされていた
おぉそうか、ここでそういうことするのね
僕はサコッシュからiPhoneを取り出し、画面をスワイプしてコントロールセンターを開き懐中電灯のアイコンをタップする

9年前「Mr.children Stadium Tour 2015 未完」の時は、そうと知らずにスマホのバックライトだけ点けて翳していると、隣にいた女子が「ちょっと貸してみ」と代わりに点けてくれた^^;)
今はもうスマホに疎い人じゃない


アンコール
音源の「ボヘミアンラプソディ」でメンバー休憩している間に、フレディの姿が映し出される

Ay-Oh (Live Aid) ボヘミアンラプソディ(SOUNDTRACK)
ランニングおじさんではなく、今度は"本物"のフレディとのコール&レスポンス

つづいてアダムとのエーオかなと想ったがそれはなかった
フレディに敬意を表したということか
もう遠慮はいらないのに
アダムもクィーンの名の下に集う僕らの仲間なのだから


We Will Rock You News of the World
スクリーンに「フランク」が映し出される
「フランク」は「世界に捧ぐ」のジャケットに登場したロボット。当時は「雑誌の表紙に登場したキャラクター」という触れ込みだった。いつから「フランク」と呼ばれるようになったのか僕は知らない。今回の来日時にはさっぽろ雪まつりにも登場した。
そうなると「QUEEN フランク フィギュア」でしらべるのが僕の悪いクセ。1点トイ製品が見つかったが、あまり似ていなかったので手を出さずに済んだ^^)

黒いジャケット&スラックスのブライアンがカッコイイ
この曲のギターソロをを撮ることが今日のミッション2
♪We Will Rock You を唱和して、目の前でブライアンがソロを弾く
控えめに言って最高、幸せ以外の言葉では定義できない

We will rock you ブライアン・メイのギターソロ(動画)


Radio Ga Ga Works
そして冒頭につづいて2度目のRadio Ga Ga
何度も映像でみてきたRadio Ga Gaクラップの中に、今日は自分がいる
できれば10mくらい上空にドローンを飛ばして自撮りしたい景色だ




QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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2024年6月16日 (日)

「愛にすべてを」で入る幸せスイッチ「自分の曲だ」と想える世に出た時に立ち合った曲

Crazy Little Thing Called Love The Game
「愛という名の欲望」はフレディ・マーキュリーの作品
同じ「ザ・ゲーム」に収録された Another One Bites the Dust 「地獄へ道づれ」ジョン・ディーコン作と時々誰が作ったか記憶が混濁する(僕の中では)
この2曲がQUEENを「大衆に受け容れられた時代」につないだと想う。「ボヘミアンラプソディ」「伝説のチャンピオン」のような代表曲ではないが欠かせない。QUEENいろいろできるよという面を見せてくれる。


You Take My Breath Away A Day at the Races
Who Wants To Live Forever A Kind of Magic

事前にセトリを見た時「You Take My Breath Away」が入っているのは意外な印象だった
会場ではアルバム音源が流されて、実際の演奏はなかった


ギターソロ
プロジェクションマッピングに合わせてブライアンが日本の古謡「さくらさくら」 ドヴォルザーク「家路」を奏でる
これはこのライブを象徴する感動的なシーンなのだが、本音を言うならば「ブライトンロック」でデジタル・ディレイ・マシンを使ったブライアンのギターソロが聴きたかった


Is This the World We Created...? The Works
世界の終わりを暗示するようなプロジェクションマッピング
僕はここにリラックスして音楽を楽しみに来ているのだが、ここでは何らかのメッセージ性を持たせたいのだろうと想っていた。
彼らには伝えたいメッセージがあり、僕は曖昧にそれを受け取る


A Kind of Magic A Kind of Magic
プロジェクションマッピングは一転して鮮やかな彩り
混沌とする2024年にこの曲がぴたりと来る
できれば今、ブライアンロジャーに現代のQUEENの曲を書いてほしい

名古屋公演ではここでKiller Queen
名古屋ではHammer To Fallがなかった

Don't Stop Me Now Jazz
この曲は2023年NHK紅白歌合戦で演奏された
僕はその時初めてアダム・ランバートを見たのだが、印象を1つに決めるのは止めた。彼がQUEENにいる理由があるはずだ。2ヶ月後それを確かめにいこうと想っていた。
ライブを終えて紅白の録画を見返してみた。
司会者の「ボーダレスです」というくどいMCがなければよかったと想う

客席に立ちコール&レスポンスして聴くと、紅白で聴いた時とはまるで違った。誰が歌っているとかは気にならず、QUEENの曲として違和感がなかった


Somebody To Love A Day at the Races
「愛にすべてを」が流れると僕は幸せスイッチが入るようになっている
ボヘミアンラプソディのようにコーラスが美しい曲で、僕にとってのリアルタイム1stアルバム「華麗なるレース」に入っていた

その曲が時を経て名曲になってから聴くのと、名曲が生まれた瞬間に聴くのは違う
僕にとってボヘミアンラプソディは前者で、この曲は後者
前者には敬意がつきまとう。後者は友達のような親しみがある。
「自分の曲だ」と想えるのは、世に出た時に立ち合った曲だと想う。

この曲はジョージ・マイケル&クイーンの音源をApple Musicで聴くことができる
*1992年4月 ウェンブリー・スタジアム フレディ・マーキュリー追悼コンサートでの演奏

目の前では、アダム・ランバートが何事も無かったように歌い上げている。
言葉にすると拙いが、この時僕は「やはり上手い人が歌うとこの曲は映える」と考えていた^^)




QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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2024年6月12日 (水)

アダムに親しみがわいた「手を取り合って」肩の力が抜けた「Tie Your Mother Down」

Love of My Life オペラ座の夜

待ってました!
ブライアンがランウェイに出てきて椅子に座る
僕の席は右寄り"ブライアンサイド"ではあったが、GOLD席といえども肉眼で捉えるには遠い。ランウェイはようやく"そこに居るな"と実感できる距離

「一緒に歌ってください」
ブライアンがそう言ったから、僕らはこのキーの高い曲を必死に歌った

Love of my life 「ブライアン・メイ 一緒に歌って」(動画)

フレディの映像と歌声が重ねられた演出に、それぞれの思いを寄せた。
ある人は涙無しには見られなかっただろうし、ある人は現実ではないフレディを登場させる演出にハマれなかっただろう。


Teo Torriatte (Let Us Cling Together) 華麗なるレース

この曲は僕がQUEENファンになった時にリアルタイムで発売されていた「華麗なるレース」B面最後の曲
日本語の歌詞が入っているというところに、中学生だった僕は強くドラマ性を感じてハマっていく。

手を取り合って ブライアン・メイ(動画)

手を取り合って アダム・ランバート(動画)

「oh be strong」
このパートのシンガロングを撮ることが今日のミッション1
原曲では2番は英語なのだが、この日はアダムが日本語で歌ってくれた。ここでぐっと親しみが増した


スクリーンに若き日のロジャーのドラム捌きが投影される
(1981年モントリオール公演)
ロジャーがそれをみて「Young man!」そして自分を「Old man!」とやって笑いを誘う。僕は反射的に笑ったけどそれほど可笑しくなかった。

ドラムソロ


Under Pressure Hot Space
1981年11月にシングル発売
QUEEN初めての共作。「こういうこともするんだよ」と可能性が広がることがファンとして嬉しかった。
1982年の「Hot Space」にも収録
原曲はデヴィッド・ボウイとフレディ
この日歌うのはアダム・ランバートとロジャー


Tie Your Mother Down A Day at the Races
この曲をやらなかったら金を返せとは言わないが、やってくれたら3割増し払うよ^^;)と言いたいくらい僕にとっては大切な曲
リアルタイム1stアルバム「華麗なるレース」A面の1曲め
ドラマティックなイントロからブライアンのカッコイイギターが絡むと、それだけでごはん三杯はいける。

僕が初めて歌詞の意味を知ったのもこの曲
当時聴いていたビートルズ、ボストンといった洋楽は、英語で歌詞を覚えていたが訳詞に興味はなかった(50年過ぎた今も歌詞の意味は知らない)
インターネット翻訳もポケトークもない時代。リーダー(和訳の授業)の予習もしない僕が辞書をひいて翻訳に挑むことは無かったが、シンコーミュージックから出たQUEENの特集本に載っていた和訳で、いくつかの曲の意味を知った。

「'39」はイメージしていた以上の物語にあふれていたが「Tie Your Mother Down」は、近所の高校生バンドが書きそうな(今で言う)やんちゃな歌詞。なんだ、肩の力が抜けた歌もあるんだと親しみがわいた。

いつか、このライブの映像が発売されたら、じっくりと楽しみたい。


QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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2024年6月 6日 (木)

QUEENの「評価が二分された時代」と「大衆に受け容れられた時代」の分岐点

I'm In Love With My Car A Night at the Opera

アルバムがそうであるようにロジャー作の曲をロジャーが歌う
さっきまで城門のようなステージセットだと想っていたステージ両脇の巨大モニターにステージが映し出されていて、ロジャーの顔をようやく大きく捉えることができた

キャブレターという単語を覚えたのはこの曲
♪four wheeled friends now!
のところを高い声で歌いきるのが、いつもこの曲の勝負処だった
(誰かと競うあるいは聴かせるわけじゃないけれど)


Bicycle Race Jazz

アダム・ランバートがバイクセットに乗って表れる
いやらしく腰を振るボーカリストがクィーンの舞台に立っているという現実を今受けとめて僕は笑った
後で想えば、この瞬間にアダムとブライアンとロジャーのショーを楽しむスイッチが入った


I Was Born To Love You Made In Heaven

日本では数多くのCMに使われている、クィーンとしては晩年のヒット曲
当初のファンであると公言が憚られた頃を過ぎ、大衆に受け容れられたクィーン-を象徴する曲

クィーンは「評価が二分された時代」「大衆に受け容れられた時代」に分かれている。
その境目にchapter point を打とうとした時、僕の中では2つの考え方がある。
1,「世界に捧ぐ」で「We are the champions」が世に出た時
2.1985年ウェンブリーでの「ライブエイド」

「評価が二分された時代」では、クィーンが好きというロックファンの友達はいなかった。
だからと言って誰かに虐げられたり、屋根裏の部屋で隠れて聴いたわけでもない。
クィーンのレコードを大きな音で聴き、それに合わせて全力で歌うことが幸せであり、クィーンを誰かに普及するつもりもなかった。

「大衆に受け容れられた時代」が訪れたのは意外だった。
「ジャズ」「ザ・ワークス」といったいくつかのアルバムの出来に失望し、もうダメかなと想っていたからだ。

僕が「三度の飯よりクィーンが好き」と公言するようになったのは、フレディがこの世を去った後のことだ。
そう言っても誰も眉をひそめない。
「誰それ」という人は居ないし「そうなんだ」とにっこり笑ってくれる。

大衆曲を抜群の出来で歌い上げたアダムを見てブライアンが笑っていた


I Want It All The Miracle

アルバム「ミラクル」の1曲として聴いても、あまり心に響いていなかったが、この壮大な舞台装置とクィーンの生演奏という特殊な環境に臨場すると、これがなかなか感動的

ブライアンの声は今も澄んでいる
できれば今日彼が「'39」を弾き語ってほしい
ここまで名古屋・大阪・札幌会場のセトリに「'39」が入っていないことは知っていたけれど




QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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2024年6月 2日 (日)

「クィーンまだいけるよ」と袖を引いてくれたジョンの名曲「地獄に道連れ」

MCを挟まず Hammer To Fall
ここまで「The Works」から3連発

今こうして聴くとなんとしっくり来るんだろう

1984年クィーンの新譜をワクワクしながら待っていた僕は「The Works」をレコード店に予約して買った。当時既に貸しレコード店はあったが、クィーンだけは所有欲に駆られたし2,500円に見合う1枚だと想っていたからだ。
ところが、僕は「The Works」に魅力を見いだせなかった。Radio Ga Gaはまぁまぁだけどあとはなぁ・・
率直な語り言葉でいうと「いい曲がない」と想った。
音楽評論家の皆さんは、その豊富な経験の書庫から見事な言葉をひねり出してくるが、素人にはそんな術がない。
「この曲いいな」
「いい曲だな」
そこに尽きる。

1984年の僕は長年「三度の飯より好き」だったクィーン品質が毀損されたと感じ「レコード店に予約して買う」から「新譜が出たら借りる」音楽に降格してしまった。

この曲に限らず「The Works」以降の曲には、同じことを想う曲が多い。
佐野元春さんの言葉を借りれば、それは僕が「大人になった」ということなのだろう。
聴く側の内面が遷移するのに合わせ、心に響く音楽も変わっていく。


Fat Bottomed Girls Jazz

私の記憶が確かならば・・この曲はJazzからシングルカットされたバイシクルレースのB面にカップリングされた
アルバムJazzには「自転車」「肉付きの良い女達」をモチーフにしたと想われる、たくさんの裸の女性たちがサイクリング車にまたがってスタートラインに並んでいるポスターが封入されていた。
確か誰もが全裸だったと想う。ヘルメットをかぶっていない方も多かった。
コンプラ全盛の現代ならば即アウトだが、当時でも「不適切にも程がある」と想った人は居たのだろう。
理由は不明だが、大田区立図書館には、他の全クィーンCDが所蔵されているのに Jazzだけが所蔵されていない。


合唱に参加する
10年前の僕は、ライブ参戦すると(知っている曲は)全曲を全力で歌っていた。
だが2015年にMr.childrenの未完ツアーで桜井和寿さんの次の言葉を聞いてから態度を改めた。

「歌う時は周りの顔色を見てね。今日は桜井和寿、本物の歌を聴きに来たのに(となりの人の歌に)お前の歌を聴きに来たんじゃないって思われますから」

Mr.children Stadium Tour 2015 未完 2015/9/5 日産スタジアム


Another One Bites the Dust The Game

この曲は「クィーンまだいけるよ」と僕の袖を引いてくれたジョンの名曲
「THE GAME」の歌詞カードを見ていて邦題「地獄に道連れ」というクールな曲の作者がジョン・ディーコンだと知った時、意外だったが嬉しかった。
アルバムに占める比率は少いジョンの曲と言えば、オペラ座の夜からシングルカットされた「マイベストフレンド」や 世界に捧ぐの隠れた名曲「永遠の翼」の印象。
叙情的というか優しいというか、もしその時代にこの言葉があれば「ほっこりする」とでも言ったかも知れない(言っておいて気持ちが悪い)

だが、この曲は違った。
ベースラインだけで、これだけカッコイイ前奏を成立させてしまうというアイデアに泣いた。
ジョンがこんなイカした曲を書くとなると、これから先のクィーンまだまだ驚かせてくれそうだなと大学生の僕はワクワクした。
1980年まだ福岡には貸しレコード屋はなくて、聴きたいレコードは2,500円で買っていた。
前作「JAZZ」にちょっとした停滞感を感じていた僕は、この曲が代表するクィーンの質の高さを再確認できて嬉しかった。「元を取った」と想わせてくれた曲だ。

作者のジョンはとっくにクィーンに居ないので、サポートメンバーのニール・フェアクローがベースを弾いている。

QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024

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2024年3月25日 (月)

人生の証として Radio Ga Ga の「全員頭上クラップ」に参加する

皆、冷静だな
僕は今日ここに集まった皆さんの態度をみて、少し驚いていた。
先ほど「Ay-Oh(エーオ)」のコール&レスポンスはあったものの、いざ開演へつなげる音楽が鳴り始めても誰も席を立たない。

とても、これからビッグバンドQUEENを迎える反応とは思えなかった。
「もう待ちきれない」
なんて誰も想っていないように見える。

「まだメンバーが姿を現してもいないのに、録音された音楽にいちいち反応していられない」
というのが僕の考えだが、大抵のライブにおいては、そこで皆さん立ち上がっている。それが「ハイテンション」
前が立つから仕方なく立つ。
でも今日は誰も立たない。今にもメンバーがステージに姿を現しそう。
そろそろ立たないといけないんじゃない?いつになく僕のほうが心配になる。
あとで想うに、GOLD席の皆さんは既に行われた4公演でオープニングの様子を把握していたのかも知れないし、ただ年齢層が高くて酸いも甘いもかみ分けた人が多かったのかもしれない。

ステージ奥、右上のほうに"鳥の巣箱のような"ボックスがあり、そこにいる人達がこちらに手を振り、それに前列のお客さんが応えている。
「オペラボックスシートです」
BANIさんが教えてくれた。
あぁ、あんなのなのか(心の声)
身も蓋もない言い方で恐縮だが。

僕はてっきりステージに向かって最前列、オペラの「オケピット」のような区画を想像していた。
あそこからだとメンバーの背後からステージを見ることになる。
かつてM.S.G.のライブでコージー・パウエルの後ろに居たことはあるが、あの時はドラムセットのひな壇に遮られて、コージーが太いバチでドラムを叩く背中しか見えなかった。
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確かに背後から間近にQUEENを見るという経験は貴重だ。経験してみたい。

ただ、今日のところは客席から観たい。


「オペラボックスシート」は一ヶ月ほど前の1月19日に抽選販売が発表されたが、僕はその情報をチェックしていなかった。
説明によると「ステージセットに組み込まれているシート。各公演40席限定」とのことだった。確かにあれはステージセットに組み込まれている。
・価格、特典はGOLD席と同じ
・既にチケットを持っている場合(不要となるチケットは)返金対応


開演の19時を回り客電が落ち「マシンヘッド」が鳴り始める
満を持して仲間たちが立ち上がる
それにつられて僕ら3人も立ち上がる

まだメンバーは姿を現さない
すると、さっきまでステージセットかと想っていた"張りぼて"が崩れ始めた
劇団四季かっ
と想ったらプロジェクションマッピングだったらしい
伝統的ロックバンドクィーンと言えども、演出はいまふうなのだ

なかなかメンバーが姿を現さない
数分の間、東京都庁にプロジェクションマッピングショーを観に来た気分になった
開演時間から5分ほど過ぎた頃、ようやくアダムとブライアンの姿が見えた。
ロジャーもドラムセットにいるはずだが、照明で色彩が飛んでいてよくわからない


マシンヘッドは間髪を入れず、Radio Ga Gaに移行する
一気に客席温度を上げようという魂胆だな・・・
拳を突き上げてから頭上でクラップ
クィーンのライブに来てこれをやらなかったら、罰が当たるだろう
いや、罰は当たらないが、あとで「やればよかった」と想うはず。
利き手が左手ということもあり、いつもは「一本釣り」や「頭上クラップ」はためらっているのだが「三度の飯よりクィーンが好き」だった青春、いや人生の証として参加することにした。


前回のクィーン参戦は Hot Space Tour(1982年)
Radio Ga Gaが収録される「ザ・ワークス」は1984年の作であり、まだクィーンの歴史にこの「全員頭上クラップ」は登場していなかった。

僕のなかでは12枚めの「Hot Space」と、13枚め「THE WORKS」のリリース順が逆になっていて、1982年に九電記念体育館でRadio Ga Gaを聴いた記憶がないのが不思議だった。
今般のライブ前、Hot Space TourのライブDVDである「On Fire Live at the Bowl」を取り寄せ、演目に入っていないことで記憶違いだと理解した。




QUEEN THE RHAPSODY TOUR 2024年2月14日

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