2023年4月 1日 (土)

ついに、どこでもドアが発売された!

どこでもドアが発売された

どこでもドアが発売されることは、2年前に、首都TVの経済番組WBCで知った。
それ以来、Googleアラートに「どこでもドア 発売」を登録しておき、予約開始ともに申し込んだ。
ずいぶん、値の張る品だが、WBCで観てすぐ発売元の株を買っておいたので、その売却益でおつりが来た。

購入契約後、三ヶ月にわたる研修期間を終え、筆記と実技の検定試験に合格すると、利用免許証がインストールされた、どこでもドアタブレットが納品された。


「今日の晩ご飯なに?」

突然、僕が居間に現れると、実家の姉が腰を抜かした。
「え、どうしたん?いつからおったと?」

1,500km離れた場所に住んでいる僕が、玄関のピンポンも鳴らさず、いきなり現れたので、まるで幽霊に出くわしたかのように、目を丸くしていた。

これは、まずかった。
そもそも、利用規約に抵触している。

唐突に予期せぬ人が現れるのは、あまりに非現実過ぎて、相手を驚かすどころか、恐怖心を抱かせてしまう。
場合によっては、生命の危険など、不測の事態も起きかねない。


反省した僕はその足でNEW YORKのセントラル・パーク・ウエストにある安ホテルに仮の宿をとった。
「どこでもドア」で移動しても、移動先の言語が話せる訳ではないので、そこは、東京2020のボランティア用に買った「POCKETALK S ドラえもんEdition」が役に立った。

運動着に着替えると、イーストリバーのうねりを感じながらジョギングして、ブルックリン橋を背景に「太陽がまぶしいな」と言わんばかりの苦い顔をして自撮りした。


その写真を添えて、東京のサッカー仲間に「今から日本に帰るよ」とメールを送った。
バルセロナのカンプノウに立ち寄り、FCBOTIGA MEGASTOREで仲間へのお土産を買うと、その5分後に友達のアパートを訪ねた。

彼はあまり驚かなかった。
「さっきの写真は昔のもので、お土産はネットで買った」
そう僕が説明したからだ。


翌日、僕は広大な砂丘のてっぺんに立った。
その県には47都道府県で、唯一足を踏み入れたことがなかったからだ。

「どこでもドア」には致命的な難点がある。
出口のドアは、誰からも見えてしまうため、見つかると、他人が誤ってドアの中に入ってしまう。
操作タブレットを持たない人が中に入った場合に備えて、安全装置は装備されているが、その操作を誤ると、時空の歪みに巻き込まれて、元の場所に二度と戻れないこともある。

"本来、立ち入ってはいけない場所"に行くことを禁ずる意味も込めて、出口の設定については「異空間移動法(通称:どこでもドア利用法)」で厳しく制限されている。


交通機関の旅ならば、砂丘を訪れた後、水木しげる記念館に足を伸ばしただろうが、またいつでも来れるので、砂だらけのスニーカーで自宅の玄関に戻った。
靴についた砂を記念にとっておこうかと思ったが、やめておいた。

記念という概念が僕の中から、欠け落ちようとしていた
いずれ、思い出作りとか、景色をまぶたに焼き付けるという価値観もなくなるだろう


2023年、ChatGPTが普及し始めた頃、僕はAIに質問した。
「ドラえもんのどこでもドアが実用化される確率は何%?」

AIはこう応えた。
「確率は0%です。しかし、技術の進歩により将来的に可能性が出てくることもあり、完全に不可能とは言えません」

 

*法律の規制なしで誰でも買える「どこでもドア」はこちら(2020年発売)
 ↓↓


このブログで毎年4月1日に書いている話のもくじ

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2022年4月20日 (水)

しらべる22周年

ノストラダムスの大予言が外れて、地球はこれからも続いていくことが共通理解され始めた2000年4月に始めたしらべるは、おかげさまで22周年を迎えました。

いつも読みに来てくださっているあなた!
最近、見つけたというあなた!
ありがとうございます。

しらべるは毎日更新なので、今日で8055日連続更新。
2000日遅れで始めた、このブログは6055日連載です。


一年前、21周年のご挨拶では「BCP」について触れました。
この1年、小池百合子都知事がコロナ禍の事業継続として策定を呼びかけたことで「BCP」が一般にも知られるようになりました。
しらべる周年記事の目次

その記事のなかで、しらべるを継続するための課題として(バッテリーで動く)「ノートパソコンによるアップロード環境をつくること」を掲げました。
自然災害により24時間以上の停電が続いた場合、その日のアップロードができなくなるからです。


その3ヵ月後にはノートパソコンを購入したのですが、選手村活動、定年退職などの出来事が連なり、作業を先延ばし。
年の暮れには十分な時間はあったのですが、自然災害という〆切のない相手になかなか危機感が高まらず放置が続きます。

放置が7ヵ月に迫った時、ようやく重い腰を上げました。
実はこれ、1990年に初めてのノートパソコン(エプソン386NOTEA)を手に入れた時も同じことがありました。

1989年まで市場にあったのは東芝のダイナブック、NECの98NOTEの二銘柄。そこに登場した98互換機 NOTEA は別売ハードディスクと合わせて50万円もしました。

しかし、電源を入れると「ぴーっ」と音が鳴り響き「NO SYSTEM DISC」と表示されるだけの筐体に手も足も出ず、再び化粧箱に仕舞って6ヵ月。

「自らの努力不足で箱に仕舞われたままの高額商品」
というのは、それを見る度に心から活力を奪います。
あなたも経験があるかも知れません。

「美味しいものを作るぞ」と奮発した圧力鍋
「キャリアアップ」を目指して揃えた資格教材
「進学校合格」のためのたて売り訪販教材

メルカリに出して買い手がつけば、肩の荷が下りることもあるでしょうが、貨幣価値は大きく目減りします。


30年前の時は、悩んでいた時に「パソコンに詳しい知人」を見つけて、習いに通いました。
ただ、今回は自分がやれば済むこと。

箱を開けて実際に取りかかってみると、呆気ないほど簡単に設定は終わりました。
電源を入れれば、向こうから色々指示してくれるし、アカウント設定は登録情報を元にほぼ自動。
「Windows11スペック」の機種を選んでおいたので、Windows11へのアップグレードも自動提案されて手間いらず。


最近、20周年の回で書いた「ハウステンボス20周年マグカップ」が旅立ちました。不燃ゴミから小物入れに戻したものの、再びそこで2年間眠っていたのです。

やるべきことは先送りしない
直感を信じる

教訓を得ることはたやすいですが、今は同じ轍を踏むのもまた楽しからずやと思います。

また、時々、しらべるに遊びに来てください!
moto

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2022年4月 1日 (金)

セットプレー守備 革新的な2つのアイデア

サッカーというスポーツはとても難儀なスポーツだ。
人類がもっとも便利に活用している「手」が使うことが禁止されているのだ。
手より足の方が上手く使えるという人はなかなか居ない。

もしも、そういう人が多ければ世の中には「足作りケーキ」「足打ちそば」といった食べ物が流行るだろうし、自動車やバイクは足で操舵するギミックが登場しているはずだ。
今こうして文字を打っているパソコンも、足下にキーボードを置いて、両手で優雅にコーヒーでも飲みながら作業しているだろう。

ということで(どういうことだ)
サッカーはなかなか点が入らない。
そこで、偶発的得点機会としてセットプレーが重用される。
コーナーキックで1点とって、それで勝ちという試合は少なくない。

そんな重要な機会ゆえ、攻撃側は工夫を凝らす。
相手がゾーンで守る場合、ショートコーナーなどのデザインプレーを用意する。
第100回高校サッカーで高川学園が見せた「トルメンタ」は、マンツーマンで守る相手に効果的で、見る者を驚かせた。
今のところJリーグでは、まだ見られていないようだが、Jリーグで見ることが多い、一カ所に固まって蹴る瞬間に持ち場へ散るプレーは、トルメンタと同源のものである。


一方、守る側にはマンツーマン、ゾーンの選択肢しかない。
攻撃に「トルメンタ」という技術革新があるならば、守備にもあっていい。
そこで、しらべるでは4月1日にあたり、かねてより暖めていたセットプレーの守備方法を2案、発表したい。


【1】レーンディフェンス
CK、FKのキッカーがボールをセットすると、ペナルティエリア内で守備の選手が手をつなぎ「人の鎖」を作る。これは、波消ロープにヒントを得た。
ただし、手をつないだ下をくぐって攻撃の選手がレーンの内側に入ってしまうと、効果が半減するのが欠点だ。

【2】ウォールディフェンス
ゴールの前にまさに壁 wall を作る。11人の選手がゴールのライン上でヨコに並ぶ。
ゴールの幅は732cmと決められているので、1人あたり66cmの幅を守ればよい。
ただし、ゴールの高さは244cmあるため、頭の上に隙間ができてしまう。それを補うために10人でライン上に並び、GKが飛んできたボールに対して左右に位置を変えて守るとよい。
ただ、相手がショートコーナーでじっくりゴールに迫ってきた場合、守る側は心臓に悪いという難点がある。


これらの方法について「J2」においては、V・ファーレン長崎以外のチームが使うことは認めない。
それ以外のディビジョンから、アマチュアまでは、その限りではない。

嘘の話しの歴史

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2022年2月24日 (木)

しらべる8,000日 しらべるが行く6,000日

2000年4月に始めた「しらべる」は今日で8,000日を迎えました。
毎日更新(新規記事を追加)しているので、連続更新も8,000日です。

今こうして、読んでいただいているブログ「しらべるが行く」は、しらべるを始めてからちょうど2,000日後に始めたので、こちらは6,000日連載です。

今は名刺のない立場なのですが、なにか肩書きを名乗るならば「用語集作家」です。
これは、僕がつくった造語です。定義は用語集をつくる専門家。2010年12月に造りました。


初めて作った用語集は20代の時に担当していた商品の用語集でした。
時は1980年代。パソコンは普及しておらず、会社にあったワープロで作りました。
それを同僚や得意先に印刷して配ったところ、思いの外好評で、全国的に配ってもらうようになりました。
「わかりやすい用語集を作る人」として承認されたことで、用語集という舞台にはまったのです。


当時、世の中で用語集といえば「現代用語の基礎知識」(自由国民社)
電電公社の電話帳を分厚くした束の書籍で、1年毎に年次版を刊行していました。
その後、2匹目のドジョウを狙って集英社が「imidas」朝日新聞社が「知恵蔵」を、ほぼ同じ束で発売。2022年版が出ているのは「現代用語~」だけとなっています。


imidasはいち早く1990年代終盤にはインターネット版を作り、書籍の購読者に公開していました。ただし、それは数年しか続かなかったと記憶しています。

今でこそ「Google先生」を初めとして、大抵のことはネットでしらべることができますが、1999年時点では、答えがすぐわかる用語集がありませんでした。


ないならば、僕がつくろう

そう想って、できたのが「しらべる」です。
自分1人で、世の中の事象を網羅するのはムリなので「チームしらべる」という枠組みをつくり、一般の投稿を呼びかけていました。
ただ、細々と個人がやっているサイトなので、寄せられた記事は数本でした。

後にウィキペディアができて、広く執筆者が参加できる「wiki」という仕組みが使われるのをみた時は、世の中スゴイ人がいるなぁと感心しました。
ちなみに、当時ウィキペディアの「百科事典」の項目には、インターネット上の百科事典として「しらべる」のリンクが貼られていて、誇らしかったものです。とうにそのリンクは消えていますが。


サラリーマンをやっていた頃、退職後は「旅する用語集作家」になりたいと想っていました。
日本のあちこちから「ウチの組織の用語集を作って!」とお座敷をかけていただき、数週間、インタビューして用語集を完成し、次の街へ・・
今考えてみれば、荒唐無稽ですね
どこかに、そんな奇特な方が、いらっしゃるとよいのですが^^)


これからも、ご縁があった皆さんに役立つことを書いていきたいと想います。
時々、想いだして、読みに来てくださいね!
moto

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2022年2月13日 (日)

中学生はなぜヨコ一列に並ぶのか?

閑静な住宅街
時折、渋滞する幹線道路を避けて侵入してくるクルマが猛スピードで駆け抜けていく。
その道路の両脇には一段かさ上げされた歩道がある。
大人ならば2人、または大人1人犬1匹が通行できるほどの幅

道交法を守り誰もが右側歩行すればよいが、一方が左側歩行した場合、辛うじてすれ違うことができる。

向こうから下校途中の中学生がやってくる
集団下校ではないが、ある程度の人数だ。

男の子たちは2人並ぶのが精一杯の歩道に4人が並んで歩いてくる。
これから麻雀に行くわけではないだろうから、1人くらい欠けたって構わないはずだが、それでも隊列を大切に守っている。
朝からずっと一緒に居たのに、なぜ、下校の道でそんなにくっつかないといけないのだろう。


歩道の幅は大人ならば2人。
身体が小さいから3人までは歩道の上を歩いているが、1人だけ1段低い車道を歩いている。仮にササキ君としよう。

時折、クルマがくるとササキ君は、歩道に上がり、仲間たちの後ろにまわる。
クルマが行き過ぎると、再び、車道に降りてヨコ4列の隊列を堅持する。
もしかして、名前はササキケンジ君かも知れない。

女子中学生の場合、たいてい列は2人までなので、こんなことはない。


ケンジ君は相手がクルマの時は、一旦列を崩すのだが、相手が僕の場合、列を崩さない。
あたかも「あなたのことは眼中にありません。だって、僕らおしゃべりに夢中だから」の体を醸し出している。


なぜ、君がそうまでしてヨコ一列にこだわるのか
僕にはわかる気がする。
君はその列に置いてもらうことで、自らの存在を確認しているのだ。

自分は仲間と共感を醸成しており、皆から認められた存在だ。
仲間が口にする他愛も無い言葉は、自分もその発言対象に含まれている。
だから、僕は仲間と互いに顔の見える位置にいて、相づちをうつし、大げさに笑う。それを誰もが自然なことだと想っている。


ケンジ君よ
それは幻想だ
人は誰もが機嫌良く過ごしたい。他の誰かと同じように。
だからと言って、誰かの周りでぐるぐる廻っていることは、君の成長につながらない。
その甘い関係がいつまでも続こうが、続くまいが、君がその列に、その場所にこだわることで得られると考えている果実は暫定的なものだ。

今、君はその頑なに守ろうとしている居場所が、君の熱量を奪うに値するものなのか、立ち止まって考えたほうがよい。


ケンジ君たちの列から7mほど後方から、1人の小柄な中学生サトウ君が歩いてくる。
学校が指定したカバンやデイパックが、その体重を大きく圧倒していて、罰ゲームで他人の荷物を持たされているように見える。
賑やかな4人組を見たばかりのせいか、心なしか寂しそうに見えなくもない。

サトウ君よ
君が歩いている道は悪くないぞ
できれば、どこかで楽観の意志を手に入れて、まっすぐ歩いて行くことを祈る

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2021年12月31日 (金)

しらべるが選ぶ2021年の5大ニュース

【3】長崎ヴェルカ B.LEAGUE|B3 参入

2022年秋、長崎県に「西九州新幹線」が通る。九州には既に九州新幹線が鹿児島まで通っているが、新鳥栖(佐賀県)から西に延びる線が西九州新幹線と呼ばれる。

開通するのは、武雄温泉(佐賀県)から長崎(在来線と同じ駅舎)までの66km、フル規格。
新鳥栖(九州新幹線の駅)~武雄温泉の区間は、地元佐賀県がフル規格に反対しており、在来線を乗り継ぐ。

2024年には終点長崎駅のそば三菱重工幸町工場の跡地にサッカー専用スタジアムと、バスケットボールを想定したアリーナが開業する。
スタジアムを使うのがJリーグのV・ファーレン長崎、アリーナを使うのがB.LEAGUEの長崎ヴェルカだ。
これらの事業とチーム経営はすべて「金利手数料はジャパネットが負担^^)」でお馴染み、ジャパネット・グループ(本社:長崎県佐世保市)が手がける。

V・ファーレン長崎は2005年に設立されており、経営難により2017年にジャパネットHDがバトンを引き継いだ。

一方、長崎ヴェルカはジャパネットHDが zero から立ちあげた。
かつて、B.LEAGUE創設時のアルバルク東京を率いた伊藤拓摩をGM兼HC(ヘッドコーチ)に迎え、運営と強化を統括。

僕は恐れながら、たくまGM、たくまHCと呼んでいる。
チームは当初から「ヴェルカーズゼロ」という"立ちあげファンクラブ"をつくり、たくまGMらと共に毎週のように「ヴェルカーズゼロ会議(通称:ヴェルつく)」を行い、意見を出し合ってきた。このゼロからおチーム立ちあげという、希有な体験にワクワクした。それは、選手たちも同様で、たくまGMの元、志を共にする選手が集い、開幕ロスター(選手登録簿)には7人のB1経験者が名を連ねた。

チームのパワーを最大限にブーストするチアリーダー「ヴェルチア」は、NFLとNBAでチア/ダンサー経験をもつNamiをディレクターに迎え、B.LEAGUEではあまり例のないプロマネジメント契約を選択肢に入れるなど、異次元の取組を進めてきた。
Namiディレクターの言葉でその取組を聞き、募集からオーディションまでを見て来たから、ヴェルカのブースターはチーム同様、ヴェルチアにも強い思い入れを持っている。

12月末現在、長崎ヴェルカは20勝2敗で首位に立っている。


2月~12月にかけて行われるサッカー、10月~5月にかけて行われるバスケットがあれば、長崎県民は一年中、おらが町のクラブチームを応援して楽しむことができる。「スポーツの力」は底知れない。
2021年は、その元年となった。


【4】松山英樹 マスターズ優勝

2021年4月12日、マスターズ優勝。10アンダー 2位と1打差
男女テニスと男子ゴルフには「世界四大大会」と呼ばれる大会があるが、長らく日本人が優勝することはなかった。
女子テニスで大坂なおみが初優勝したのが、2018年の全米オープン。
松山英樹が男子ゴルフで続いた。
かつて、青木功、中嶋常幸、ジャンボ尾崎、丸山茂樹が目指した頂点を、松山英樹が最初にクリアしてくれた。


【5】DX人がITを抑圧
2000年代の始めまで、企業内システムを担う者は「システム担当者」と呼ばれていた。
2000年代に入って「IT」という言葉が普及すると、それは「IT担当者」あるいは「IT技術者」となった。
2021年は、そのIT担当者たちのマウントを取ったのが「DX人」(DX人はしらべるの造語です)

AI、IoT、RPA
こうした新しい仕組みにより、変化の速度が加速している。

50代のサラリーマンの皆さんは、つい20年前まで「紙とボールペン」に「電話とFAX」で仕事をしていたことを覚えているだろうか。
その変化に馴染めない幼気な人たちを「IT担当者」は、専門用語をまくし立てて追い込んでいった。

そして今、そのIT担当者が「DX人」に追い立てられる。
DXというのは、ITの延長線上にあるものの、それを語るには専門の勉強をしなければならない。

要は言葉の問題なのだ。
2000年代、ど素人を専門用語で煙に巻いた人たちが、今「DX人」が使う専門用語で煙に巻かれている。
いけ好かない「DX人」が、人間味溢れる「DX担当者」になるまで5年かかるかも知れないし、3年かも知れない。
2022年以降、DX人の栄枯盛衰を注視しようと想う。


2021年も「しらべるが行く」を読みに来ていただき、ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。

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2021年12月30日 (木)

しらべるが選ぶ2021年の5大ニュース

【1】東京2020開催
1年延期された東京五輪・パラリンピック(以下東京2020)が開催された。

メディアの世論調査で、一ヶ月後に開催が予定されている五輪について「賛成」「反対」という設問が為されたのは、初めてのことだ。

一般世間において「反対」の人の多くは明確に「反対」ということはなかった。
それは、ものごとを明確に言う場合、根拠が必要になるからだ。
そこで、多くの人が「いかがなものか」と懸念を表明するカタチを採った。
「コロナ感染者がこれだけ多いなか開催するのはいかがなものか」という具合だ。

「死者がこれだけ出ているということを考えれば、死人が出てまでも行われることではない」(イタリア国際1回戦後の会見)と述べた錦織圭の懸念にはどきっとした。「死人」という言葉を使ってまで、彼はどういうポジションを採ろうとしているのかと。

僕が東京2020でのスポーツボランティアを楽しみにしていることを知っている知人からは「やる意味がわからない」「やってはいけない」と言われた。


一方「賛成」する人の多くは口をつぐんでいた。
大手新聞は「反対」の根拠を世論調査に求め、五輪中止に向けた同調圧力が高まっていたからだ。
やるべきことは、無事開催することであり、懸念を述べる人に反論することではない。

スポーツの力を信じていた。
トップアスリートの競技を目の当たりにすれば、混沌とした世の中に光を見いだすことができる。
無事に開催できれば、懸念は払拭できるだろう。
そう信じる勇気を与えてくれたのは、聖火リレーを走った高田明さんの言葉だった。

明しゃちょーが語るスポーツの力。聖火リレーで諫早を走る

懸念している人を説得する必要はなかった。
開催するかしないかは、懸念を表明している人達が決めるのではない。
IOC/IPCや政府が決めるのである。
「スポーツの力」を叫んだところで「お花畑か」と言われるのが落ちだ。
東京2020は開催された。
錦織圭は五輪に出ていたし、知人は「ボランティア大変ですね。毎日テレビで見ています」と言っていた。


スポーツには「する」「みる」「支える」の三要素がある。
無事開催できた今、「する」「支える」の人たちがどれだけの熱量を注いできたかということに「みる」人達がもう少し、思いを馳せてもよかったのではないかと想う。


【2】コロナワクチン接種
年の半ばまで「ワクチン後進国」扱いだった日本。終わってみれば、2回接種率は78%で世界のトップクラスとなった。
2021年において、ワクチンは国民行事だった。

「自分は6月。え?予約もまだなの?」
「うちは職域接種で申し込んだ」
「37.5度?そんなの熱のうちじゃないよ」
人々は、接種時期の早さや企業力、副反応の強さまで自慢し合った。
ファイザーとモデルナ、どちらを打ったかでマウントを取り合う人もいた。
また、国産ワクチンが出るまで打たないという人もいた。


こうして国民がバカを言い合えるのも、最終的には平等な機会が付与されるという安心感があるからだ。

政治と行政の皆さんが、いったいどれだけ骨身を削って、ここまで漕ぎ着けてくださったのかを想う。
医療従事者への感謝はもちろんだが、既にそれは形骸化しており、枕詞と化している。

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2021年9月22日 (水)

しらべるが行く 16周年

このブログ「しらべるが行く」は今日で16周年です。
いつも読みに来てくだっている皆さん、ありがとうございます。
最近来られたかた、よろしくお願いします。

今日は最近こられた方のために、このブログについて説明してみたいと想います。
といっても、これまでもあまり説明していませんが・・^^;)

 

このブログを始めのは、用語集「しらべる」公開から5年5か月が過ぎた2005年9月22日でした。
ちょうど、しらべる公開から2000日だったのですが、これは意図したわけではなく、後に連載日数を表示し始めた時に気づきました。


このブログを始める前は「しらべる」に私的な意見を書いていました。
随筆がそのまま1つのページになっている記事もありました。
2005年頃、世の中でブログというものが流行り始めていて、自分の考えを書くには「用語集」よりも「ブログ」の方が好適だと想ったのです。


タイトルの「しらべるが行く」は、学生の頃に読んだ「龍馬が行く」に影響を受けての命名です。
「しらべる」という名前は、3か月くらい考えていたある日、目黒駅のホームで突然おりてきました(笑)
ブログの名前は、やるならば、これしかないだろうなと想っていたもので、あっさり決めました。

きょう現在で「しらべる」は7845日連続更新「しらべるが行く」は5845日連載を続けています。
「しらべる」は毎日更新でやっていこうと決めていたのですが、ブログは「やれるところまで、しばらくやってみよう」と想っていました。


最近、こられた方で(今日ここを読んでいる方は)かなり忍耐強い方なのかと拝察します^^;)
「用語集」の流れで、どちらかというとアカデミックなテーマを想像していたら、ほとんど郷里のサッカーの話しじゃないか・・と、僕だったら想います。

そういう方はできれば、右ペインの「カテゴリー」から過去記事を読んでいただければと想います。
質はともかく、量的にはけっこうあるので、ヒマで仕方がないという時にはお役に立てるのではないでしょうか。


サッカー以外の連載ネタもあります。
過去に連載を終えたものは目次一覧を作っていますので、ご覧ください。

ブログのもくじのもくじ

最近では「ラジカセ生活再開」がそれに当たるのですが、サッカーや五輪選手村など、いろいろありまして、筆が止まっています。ラジカセファンの皆さんは、今しばらくご辛抱をお願いします(_ _)

もう書き始めていますが「五輪選手村」については(書ける範囲で)しっかり書いていこうと想っています。
ほかにも準備しているテーマがあるのですが、いつになるかわらないので、今言うのはやめておきます^^)

これからも、時々想いだして読みに来てください。
いつでも、お待ちしています!

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2021年8月15日 (日)

「戦没者」「靖国神社」と「全国戦没者追悼式」

2021年8月15日(日)
11:50頃からNHKで「全国戦没者追悼式」が生放送される。
2020年の式典より同内容はサイマル放送で「NHK+」でも見られるようになった。


■NHKプラス
NHKG、NHKEをインターネットで同時配信
見逃し配信サービスもある
NHK放送受信契約者、同一世帯者は追加料金なし
サービス開始:2020年4月1日

・利用開始まで
▼NHKのサイトからNHKプラスIDの申込み
 ↓↓
▼1~3週間でハガキが届く
 ↓↓
▼ハガキに記載された「確認コード」を入力


・時系列の記録

2015年
NHKネット同時配信実験実施

2019年5月29日
改正放送法成立 同時配信が可能になった

2020年4月1日
サービス開始

 

「全国戦没者追悼式」は毎年8月15日正午より、天皇皇后両陛下の御臨席を仰いで実施される。
主催者は政府、会場は日本武道館

コロナ禍初年となった2020年の式典では、両陛下はマスク着用で臨席された。
感染防止策として、国歌は演奏のみで斉唱なし。出席者は550人に抑えた。


式典の名称にある「戦没者」とは戦争で戦闘員として実際に戦闘したことにより死んだ人をいう。
空爆などによって亡くなった市民は含まれない。


日露戦争、日中戦争、第二次世界大戦などの戦没者246万人は、会場の日本武道館にほど近い靖国神社に祀られている。

毎年、この時期になると総理大臣が靖国参拝する・しないが話題となるのは「日本のために戦い、犠牲になった先人を敬い参拝する」ことが問題なのではなく、祀られている「戦没者」に「A級戦犯」が含まれるという主張に拠る。


A級戦犯が戦没者と一緒に祀られていることを「合祀」という。
A級戦犯を別の場所に祀ることを「分祀」という。
総理の参拝が問題というならば「分祀」にすればよいという意見もある。

だが、靖国神社は宗教法人となって解体を免れた経緯があり、今も宗教法人。憲法の保護により宗教法人に政治は介入できない。


日本のために戦い、犠牲になった先人を想う
今、目の前に平和があることを実感する
そこから、一歩踏み出していく

世界の平和実現

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2021年4月20日 (火)

しらべる21周年

2021年4月20日
「ミレニアム」と呼ばれた2000年に始めたしらべるは、おかげさまで21周年を迎えました。

いつも読みに来てくださっているあなた!
最近、見始めたというあなた!
ありがとうございます。

しらべるは毎日更新なので、今日で7690日連続更新です。
さて、これから先、どれくらい長く続けられるでしょうか。

ここからも毎日、続けていくためのキーワードは「健康」と「BCP」だと想っています。

まず「健康」
この20年で二度の入院がありましたが、事前にわかっていることというのは準備してなんとかなります。
病院に居ても、24時間のどこかで時間を作ることができます。
困るのは予期せぬこと。病気や事故などがないよう注意深くありたいと想っています。

そしてもう1つは「BCP」
BCPとは Business Continuity Plan
事業継続計画です。
しらべるは今のところ事業ではないですが・・

2011年の東日本大震災以降、震災対策としてのBCPが日本で始まりました。
出発点がそこだったので、ほとんどの企業がやっているBCPは方向が誤っていると推察します。
BCPを勉強したうえで、策定や維持をやっている方ならば「そうそう」と頷いていただけると想いますが、大抵のサラリーマンは「BCP」と「防災」を混同しています。
頭の中は「BCP訓練=防災訓練」

こちらがBCPというと、訳知り顔でこんなことを言い始めます。

「BCPの想定はなんなの?地震は東京で起こると決まっていないよね。北海道かも知れないし九州かも知れないんだよ。曜日だって平日なのか休日なのかで全然違うし、時間帯だって日中なのか夕方の退社後なのかでも違うよね」

それは防災です。事業を守るBCPと命を守る防災を混ぜないでください

そういうと、70%くらいの人が納得できない顔になります。
「BCPと防災を混同する」人は10年前も今も同じくらい居ます。それは、従業員にBCPを理解させようとしていないからです。

そんな中、今から7年前、BCPの話しをした時に「事業中断にはパンデミックも想定した方がいいんじゃないか?」と言った人がいました。
それはそれで「防災」が「感染防止」に替わっただけで、BCP本来の守備範囲ではありませんが、今想えば、先見の明があったと想います。


さて、しらべるが継続していくための「BCP」は何かというと「電力の確保」です。
停電が続くと、記事のアップロードができません。
まずはバッテリーで動くノートパソコンの確保。そこにアップロード環境をつくること。コンテンツの予備を置いておくこと。
それから足回りはスマホのテザリング。こちらはキャリアの電波が24時間以上止まらないことを願うばかりです。
その前提は災害時の「在宅避難」

災害はできるだけ小さく起きて欲しいと祈ります。

また時々、しらべるを読みに来てください!
moto

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